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仕事を全て片付け、私は彼の私室を訪ねる。
〇〇「失礼します。あの・・・何か打ち合わせでしょうか?」
ヴィンセント「ああ、仕事の話ではない・・・今夜は、君と過ごしたい」
ソファに腰掛ける彼の元へ歩み寄ったとき、スーツを緩めたヴィンセントに手首を取られる。
その瞳に灯る情欲の光に、本能が”まずい”と警鐘を鳴らす。
〇〇「っ・・・?あの、ヴィンセント・・・?」
ヴィンセント「君は私の側でよくやってくれている・・・」
ヴィンセント「今夜は、普段と違った君を見せてくれ・・・」
〇〇「―――ッ、やめてください!!」
私のシャツにかかった手を、とっさに払いのける。
驚いた様子のヴィンセントから少し距離を取り、その顔をまっすぐに見据えた。
〇〇「私は・・・そんなつもりで働いているのではありません・・・」
〇〇「失礼ですが・・・・・・そのお誘いには、応えられません」
〇〇「・・・他に用事がなければ、これで失礼します。―――きゃっ!?」
踵を返そうと背を向けたその一瞬で、ものすごい力で腕を引かれる。
とっさのことにバランスを崩した私の身体は、整えられていたベッドシーツの上へと投げ出された。
身体を起こす間もなく、背中から彼に覆い被さられて動きを押さえ込まれる。
〇〇「なに、するんですか・・・!!」
ヴィンセント「その返事とその態度・・・・・・俺はそんなのは求めていない」
背後から静かに聞こえた、冷たくて低い・・・抑揚のない声。
ヴィンセント「前から感じていたが・・・お前は確かに仕事ができる」
ヴィンセント「だが・・・それは義務的なものだ。俺への忠誠心はまるで感じられない」
私を押さえる手に、ギリギリと力が込められる。
紳士的に話す普段の彼とは違った声音と言葉遣いに、いよいよ危機感が膨れあがった。