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「今日の委員会活動を始める前に話がある」
会計委員会委員長である潮江文次郎は10Kg
そろばんを机に置き真剣な表情で話し始めた。
その表情に会計委員会一同唾をゴクリと
喉を鳴らしながら飲んだ
「話というのはなんでしょうか?」
「3年以降の上級生は知っていると思うが
本当は会計委員会には五年生も1名いたのだ
が、長期の任務の為長い間留守にしていた」
潮江文次郎の言葉の意味に素早く理解した
田村三木ヱ門は先の顔とは打って変わって
明るい表情に変わり始めた。
「それは、鈴井先輩のことですね!」
神崎左門は手を真っ直ぐに挙げて言った
「すずい、」
「せんぱい?」
加藤団蔵と任暁左吉は頭の上に大きく?
作りながら潮江文次郎の方に向いた。
「べらべらと話をするより実際に会った方が
分かりやすいだろう入れ」
「失礼します」
襖が開くとそこには五年生の忍服に蚕の出した
白糸のように綺麗な髪が頭巾の隙間から見え
目元は細く眉は七松小平太や久々知兵助のような
何重にも重なったようで口元はにこやかで綺麗な
人相な人だった。
「長期の間激務である会計委員会に空席を作り
申し訳ございませんでした。
これからは会計委員会として尽力させて
頂きたいと思います。」
「紹介もここまででいいだろう、
では委員会活動を始める
鈴井席は1年の隣にお前は体の調子が完全に
治るまでは2人の面倒を見ろ伊作にこっぴどく
言われたからなまだ本格的な作業は先だ」
「はい」
潮江文次郎に言われた通りに鈴井は1年の間に
座った。
「私は五年は組鈴井蘭助、
君たちの話は三木ヱ門からよく聞いてるよ
よろしくね、えっと、」
「はいはい!僕は1年は組の加藤団蔵です!」
「ぼくは1年い組、任暁左吉です。
よろしくお願いします」
「2人ともとても良い子だと聞いてるよ。
じゃあ始めようか気になるところは気兼ねなく
聞いてね、私なりに分かりやすく教えるから」
「はい!/はっはい!」
加藤団蔵は鈴井のにこやかな笑みを見て顔を
少し赤らめながら返事をした。一方任暁左吉は
正面から感じる田村三木ヱ門の鋭い目つきに
背筋が寒く感じながらも返事をした。
「団蔵、会計委員会は仕事の量も多くスピード
も大切だが、そこまで力強く筆で書いて
しまったら後々確認する者へ負担をかける」
「だからこうやって、と」
鈴井は団蔵に背後に回り込み筆を持つ手を握り
そろばんで出た数字を紙に書き写した。
その手つきは優しくいつも団蔵が書く字よりも
墨が付き過ぎず丁寧にかけた。
「そうそう、団蔵上手いじゃん、その調子で
次はひとりで書いてみよう、」
「はい!」
鈴井は綺麗に数字を書き写せた団蔵を頭を
撫でながら褒めた。
褒められた団蔵自身も気も上がり口角が自然と
上がっていた。
「えと、鈴井先輩、」
「ん?どうした?左吉」
「ここの計算ちゃんと出来てるか、
確認して欲しくて」
「いいよいいよ、見せてみて」
鈴井は団蔵から離れ左吉の書いた紙を覗き込んだ
「流石1年い組だね、
ちゃんとできてるよ一応潮江先輩にも
確認してもらっておいで、」
「は、はい!」
団蔵と同様に頭を撫でられた佐吉は浮き足立って
潮江先輩に確認して貰いに行った。
1年生は今日過去最高のスピードで
作業を終わらせ2人の目は潮江先輩と並ぶほどに
ギンギンに目を光らせていたという
それを見た潮江文次郎は
「優しい先輩に鼻の下を伸ばしよって、
全くギンギンの忍者にはなれんぞ」
と上に上がる月を見上げながら小言を
呟いたのであった
「ぎんぎーん、」
スクロールお疲れ様です。
乙デス