※更新が遅くなりすみませんっ!!
大森side
前話同日 PM
レコーディング終盤
「はい、OKでーす。次、若井さんお願いします」
藤澤「あ、ありがとうございま〜す〜……」
若井「了解でーす」
まずは涼ちゃんのRECが終わった。
藤澤「うわぁぁ……終わったぁ……」
大森「お疲れ涼ちゃん」
藤澤「もときぃぃ〜指が無くなりそうだよ〜」
大森「指無くなったらキーボード弾けないって」
藤澤「それくらい頑張ったって事だってぇ〜」
大森「うん?……まあ、うん。頑張った頑張った。でも涼ちゃんならやってくれるって思ってたから」
「それでは若井さんお願いします」
大森「あ、涼ちゃん若井のが始まるから、ソファで休んでね」
俺は若井のREC音を聴くために涼ちゃんから少し離れてミキサー前でヘッドホンを着ける。
今回も苦戦して、無理だ無理だと騒いでいたふたりだけど、ちゃんとここにくるまでには完成させてくれる。
俺の出したい音、奏でたい音をわかってくれる。
涼ちゃんに続き、若井もいい感じだ。
「はい、若井さんOKです」
若井「うおおおおぉ!!っしゃー!!終わったぁぁぁ!!」
雄叫びをあげ、ニコニコ顔でギターを抱え戻ってくる若井。
藤澤「若井お疲れぇ〜今回も凄かったねぇ 笑」
若井「涼ちゃん………お疲れ……その言葉涼ちゃんにそっくりそのまま返すわ」
藤澤「だはっ、」
大森「若井お疲れ、めちゃくちゃ良かったよ」
若井「マジ?!はぁ〜〜……今回マジでダメかと思ってたんだよね」
藤澤「うんうん、わかるぅ〜」
大森「ちょ、ふたりして何それ、そんなに言われるほどじゃないでしょ」
若井「いやいやいや」
若井「お前、よくそんな事言えるな!!」
藤澤「……若井、気持ちはわかるけど意味無いって」
若井「え、なんで?!」
藤澤「だって……ふたりならやってくれるって信じてるから、でしょ?元貴」
大森「うん、そう。何だかんだでふたりは俺の思う音をくれるんだもん」
藤澤「若井、元貴はこういう時だけ素直な音楽バカだから言っても無理なんだよ」
大森「ちょ、なんだよそれ」
藤澤「若井……諦めるしかないんだよ」
若井「そっか……」
大森「おいっ、勝手に話終わらせんな」
「あの……大森さん……次、なんですけど」
若井「ほら呼ばれてんぞ」
藤澤「元貴、頑張って」
大森「くっそ」
若井「元貴次第で早く帰れんだからほら」
───────
藤澤side
何だかんだと言いつつ元貴がRECに入り、若井とソファに座りながら元貴が終わるのを待っていたら
若井「……元貴、調子良さそうだな」
藤澤「うん、これなら本当に早く終わりそうだねっ」
若井「……あ、あのさ……」
藤澤「ん?」
若井「ずっと涼ちゃんに……聞きたい事があってさ」
藤澤「なになに?」
若井「…………も、元貴との……プレイって……何処までしてるの?」
藤澤「ふぁっ、い、今それ聞くの?!」
若井「今日の元貴見ても調子いいし……ちゃんとプレイしてんだなって思って……」
確かに今日の元貴はいつものプレイ後より明らかに調子がいい。
元々、僕やSwitchのマネージャーがプレイしている事は若井も知ってはいたけど、限界がきた元貴が普通に戻るくらいだ。
まあ、元貴の事が好きな若井からすればどんな事をしたのか……気にはなるよね……
藤澤「じゃあ、若井が僕の質問に答えてくれたら教えてあける」
若井「涼ちゃんの質問?」
藤澤「うん。別に難しい事じゃないけど嫌なら別にいいよ、僕も答えないだけだしね〜」
ちょっといじわるな返しだけど、僕もプライベートな事を聞かれてるんだからこれくらい許されるはず。
若井は首をひねりながらうーんと小さく呟いて、少しの間の後に答えを出した。
若井「うん、いいよ」
やっぱり気になる方が強かったか……
冷静に考えれば、若井が元貴を好きな事を知っていて、僕が元貴に無茶苦茶なプレイするはずがないのに。恋は盲目って感じなのか……もしくは僕が横槍入れる奴って思われてんのかな……まあ、とりあえず聞きたかった事を聞いてみよ。
藤澤「あのさ、どうやったらあんなに元貴に似た子を探してくるの?」
若井「!!!ちょ、りょりょりょ涼ちゃん!ななななんで!」
藤澤「前に僕と元貴が道を挟んで会った事あったでしょ?あの時の子……なんか元貴に似てたから」
若井「……バッチリ……ですか」
藤澤「バッチリ見てました」
ソファの背もたれに頭をあずけ、天を仰いで手で顔を覆う若井
若井「………………アプリで……特徴書いて探した……」
藤澤「へぇ〜アプリか〜、以外と見つかるもんなんだねぇ」
若井「やめて……マジ恥ずかしいし、気持ち悪いのも拗らせてんのもわかってるから」
藤澤「あ、自覚してたんだ」
若井「俺……元貴に嫌われてんのはわかってるけど……諦めきれないんだよね……」
藤澤「……若井……、」
元貴に嫌われてないよ、と言ってあげればいいんだろうけど……僕が言うのも違う気がして
若井「ほ、ほら、俺は質問に答えた!!次は涼ちゃんね」
藤澤「あ、うーんとね、元貴とのプレイは若井が思ってる様な事はしてないよ」
若井「は?」
藤澤「いやいや、そんなに睨まれても本当なんだよ。やっても「Kneel」「look」「hug」くらいで」
若井「は、ハグ……」
藤澤「昨日はゆっくり話をしながらだったからいつもよりプレイ時間が長くなったから元貴も満足感があったんじゃないかな?」
若井「な、何話して……」
藤澤「それは秘密。僕と元貴の話だからね」
言える訳ないじゃん……若井と中学の話だなんて……
若井「それ以外は……何にもしてないの?」
藤澤「してないよ〜、若井は僕を疑うの?」
若井「いや、そうじゃない……んだけど……前に……ベッドメイキングって……」
あ……そうだった、ベッドメイキングの誤解を解いてないままだった……
だから若井は疑心暗鬼になってるのか
藤澤「ごめん、誤解を解いてなかったねっ。あの時、元貴がプレイ中に寝ちゃったんだ。ソファだったから寝室に連れてったのはいいんだけど元貴が離れなくて……手が緩むのを待ってたら僕もそのまま寝ちゃって……。だから次の日一旦家に帰るのにベッドを使わせてもらったのに何もしなかったから、ベッドメイキングもしないで帰って、って元貴に言おうと思って」
若井「…………はあぁぁ〜………………マジか……」
藤澤「ご、ごめんねっ、そんなに悩んでたなんて思わなくて……すぐに言わなくて本当にごめんっ」
若井「いや、涼ちゃんが悪い訳じゃないから、俺が勝手に勘違いしてただけだし……プレイも……俺じゃない事に嫉妬……してんだよね、羨ましいなって……俺も元貴を褒めたい、抱きしめたいって」
藤澤「……ごめん……」
若井「だから涼ちゃんが謝る事じゃないって、選ばれない俺のせいだから。教えてくれてありがとね」
「OKでーす」
その時丁度元貴が終わった。
大森「楽勝っ楽勝っ今日の俺絶好調!!」
若井「元貴おかえり」
藤澤「おかえりぃ」
大森「これで早く帰れるぞ、俺のおかげで!有言実行!流石俺!」
若井「よっ!元貴っ!流石!!」
大森「何その褒め方、なんかウザっ」
若井「お前褒めてんのにウザイはないだろ!」
大森「若井が変な褒め方したのが悪い」
若井「元貴、よく頑張ったね」
大森「何それウザっ、イケボで言ってくるのも更にウザっ!!」
若井「なーんでだよっ」
大森「あははははっ」
昨日悩みを打ち明けてくれた元貴と、さっきまで悩みを抱えてた若井。
どちらもそんな風な素振りを全然見せずに
いつもの様にしている。
痛々しいけど、ふたりが微笑ましくもある。
僕は
藤澤「ふたりとも大好きっ」
大森「うわっ」
若井「ちょっ」
ふたりに抱きついて
ふたりが言えない言葉を言う
大森「ちょ、急になになに?」
藤澤「へへっ、なんだか急にふたりに大好きって言いたくなっちゃった」
若井「変な涼ちゃん」
大森「それはいつもの事じゃん」
藤澤「元貴ひどーい」
大森・若井「あはははは」
ふたりの為の大好きの言葉だけど
僕は
僕自身も
ふたりが大好き。
コメント
8件
コメント失礼します。 癒やされます。fjswさんかわいい、、、、、。 続き楽しみにしてます!
癒やしでしかないね。ありがとね
