3人の面倒をどう見ようか悩んでいると、赤色が小さな足をちょこまかと動かす。
厨房と思われるそれに入った時には包丁でも握ってこないかと正直心配になったが、彼はその小さな手には似つかわしくない、綺麗なコーヒーカップを握って帰って来た。
それがカチャカチャと音を立てながら机にコトリと置かれる。
「…ん!」
「…え?」
椅子を指差す彼にどうすることも出来ず、ただ茫然と立っていると、横を黄色が通り過ぎていく。
目の前に立った彼は木造の椅子を引くも座り、こちらを見ては蔑むような目を向けた。
何だ…?コイツ…w
思わず「子供のくせに生意気ダゾッ!」と、どこかのアニメキャラクターみたいな言葉が出て来そうになるも大人気無いと自分を落ち着かせる。
黄色い彼と同様、既に用意された椅子に座る。
するとまた赤色の小さな彼が厨房に入って行く。
「…えっ…と」
「ええからまっとけ」
大人びた口調で言う彼は、タバコのようなものを腰からスッと当たり前みたいに出す。
この歳でこのようなものを吸う子供の姿は、金輪際絶対に見たく無いなと思った今日この頃であった。
「…よ、よっ…」
下手をすれば彼の体よりも大きく緑色のポットを必死に持ってくる赤い彼。
そのおもてなし心には感謝するが、あまりにもいたたまれなくなったので椅子から立ち上がり手伝う。
「あがと…ござます」
小さな口が頑張っている擬音以外に発せられたものはとても子供じみたものだった。
その後、少しの間お茶を飲んで3人と会話を交わしてみたものの、彼らが「妖怪」と呼ばれる類のものではないと分かった。
親に捨てられ、行き場の無くなった子供ら(彼ら)が偶然にも行き着いた先がこの館だったらしい。
そんなこと…あるかねぇ〜…?
とは思ったものの、口には出さないようにした。
その代わり…
「…よし、決めた」
「「「?」」」
3人がコテンと首を傾げる。
「君らをうちで匿うことにする!」
君たちを、立派な「ニンゲン」に育ててあげようじゃないか…!
自信満々で言い放ったはいいものの、子供達の反応はイマイチだった。
首を傾げ続ける者、余裕そうな顔をして少し動揺している者、…そして……
「……イヤ」
断る者。
「どうして?」
「ココがスキダカラ」
これは困った。予想外の展開だ。
自分の発言には小さい頃から十分に気をつけてはいたが、子供相手にはどうにもそう上手くはいかないらしい。
「…ん〜…そうか……」
「ここでめんどうみてくれるんならええよ」
黄色い彼も口を揃えて言う。
「……そうかぁ〜……」
どうしよう…w
コメント
3件
大好きです!子供がタバコ吸う姿、愛らしく感じてしまう、やばいのにぃー!
ちっさい子供がタバコ吸うとことか...5歳児の妹、弟がタバコ吸ってるようなもんじゃねぇか..うわぁー見たくないわぁーw
確かに小さい子供がタバコ吸う姿とか絶対見たくないなw れうれうーーん!!!偉いねかわいいね💕