もっくんはいったいどうやって涼ちゃんを落とす作戦をたてたのでしょうか?
ここからちょっとずつラブラブが入ってきます。
「よし、これで完璧に合ったな」
「ふう。なんとか文化祭に間に合ったね」
新曲の調整もやっと終わり、みんなでホッと息をつく。
「疲れたし、みんなでなんか食べて帰ろうぜ」
若井がそう言って隣の部屋に荷物を取りに行った。俺は楽器の片付けをしている涼ちゃんに近づいて話しかける。
「涼ちゃんすごいキーボードの扱いにも慣れてきたよね」
「そう?嬉しいな」
そう言って嬉しそうに笑う涼ちゃんの頬に俺は緊張しているのを隠しながらチュッと音を立ててキスをする。
「なっ、なにするんだよ、元貴!」
びっくりして頬を押さえて真っ赤になる涼ちゃんに俺は平静をよそおっていつも通りの顔をして笑ってみせる。
「ご褒美だよ。なんだよ。これくらい大した事ないでしょ。涼ちゃんなに真っ赤になってるんだよ〜」
そう言ってからかってやると更に顔を赤くして唇をとがらせる。
「もう!元貴はいっつも俺の事からかってくるんだから」
「お〜い。食べに行くぞ」
俺たちを呼ぶ若井の声が聞こえる。
「おう!さっ、涼ちゃんはやく行こう」
そう言って涼ちゃんに深く考える暇を与えず、手を繋いで涼ちゃんを引っ張る。
「うっ、うん。行こうか」
…その日から俺は事あるごとに涼ちゃんの頬にキスするようになった。
「ほら、元貴。お茶買ってきたよ」
「涼ちゃんありがと」
そう言って俺は涼ちゃんの頬にチュッっとキスをする。
「もう〜、元貴はまた〜」
最初は真っ赤になって動揺していた涼ちゃんも、何度も繰り返すうちに慣れてしまい今は軽くため息をつくだけになっていた。
「おい、今日は文化祭本番なんだからな。お前らいちゃついてないではやく準備しろよ」
若井が若干呆れた声で注意してくる。
「涼ちゃんは生ライブ初めてだよね。大丈夫?」
今回は何組かのバンドの合同野外ライブ、と言う事だがそれなりに観客が集まっていた。多分俺たちが話題になっていて俺たち目当ての観客が集まっているのだろう。自慢でもなんでもなく、漏れ聞こえてくる声は俺たちの話題がほとんどだった。
「音楽科の方で発表会とかけっこうあるから大丈夫かな?って単純に思ってたけど、やっぱり全然違うね。緊張して手が震えてきちゃった」
涼ちゃんの顔は青を通り越してちょっと白くなっている。
「大丈夫。俺たちが楽しくやれば観客にそれは絶対に伝わるから。あんなに練習したじゃないか。後は俺たちが楽しく演奏するだけだよ」
そう言って涼ちゃんの手をとり、ニッコリ笑ってやる。
「元貴はすごいなぁ」
「大丈夫。俺の曲も俺の声も最高にすごいんだから。2人は俺を信じて一緒に楽しめばいいんだよ」
さぁ、行くよ。と俺は一足先に舞台に駆け出す。
「今日はよろしくお願いしま〜す」
そう言って俺は観客に手を振る。
そしてちょっと間をあけて演奏が始まり、俺は思いっきり喉を開く。
気持ちいい。ドキドキワクワクする瞬間。
涼ちゃんや若井も俺のテンションに触発されたのか笑顔で楽しそうに演奏している。
みんなの音が重なり合ってとてつもないパワーが生み出されていくのがわかった。
ああ、俺はバンド活動が、歌うのがやっぱり好きなんだと心から感じるその瞬間。俺はそのままのテンションでどこまでも駆け抜けていった。
なんか、今回 はラブラブ話しよりライブが中心になっちゃったかな😅
このかっこいいもっくんの姿が後々のストーリーに関係してきますので許してください。
もっくんはと言うとまずはほっぺにチュッから始めたようです。
さて、これがどう進行して行くのでしょう?
コメント
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めっちゃ可愛い❤︎(⑉• •⑉) 読んでいてほっこりします! 続きを見れるのが待ち遠しいです✨
すぐに読んでいただいてありがとうございます✨ いや、ついストーリー考えちゃうんですよ😅 まぁでも基本真面目なラブラブ話ししか書かないのでそこはご安心くださいね
大作になりそうな予感✨