テラーノベル
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pm4:37
赫「おすおす~、、」
いつもの病室に赫の声が響く
いつものテンションで、いつものように
ぼそりと呟いたのに病室にこの声が響いてしまうのは
きっと、この部屋があまりにも静かすぎるせい
赫「今日はさ~、綺麗な花もってきたよ」
「この部屋すげぇ寂しいし?色あった方がいいかな~って」
赫は紫色の綺麗な花をベッドの近くにある花瓶にいれる
そしてそのままいつも定位置
隣の丸椅子に腰を掛ける
赫「今日はさ、俺体育ちゃんと頑張って出たんだよ?」
「あとあと昼飯もinゼリーやめてちゃんと弁当作ってんの」
「不器用すぎて色々失敗するし、火傷とか包丁とかで指切っちゃうんだけどさ」
「いつかお前にも作って上げようと思って模索中」
赫は元気に今日あったことを話す
まるで相手が彼の目を見て、話を本当に聞いてくれているかのように
自然に話す
楽しそうに話す
そう、取り繕う
「それとさ、いつもの4人がカラオケ誘ってくれたんだけど俺また断っちゃった」
「、、、お前がいたら行ってたよ?」
赫の声が少し震える
「お前がいたらさ、今話した話もぜーんぶ」
「もっと面白かったし楽しかった、」
「だから早く、、」
「早く目、覚まして、馬鹿…(ポロポロ」
こらえきれなくなって、涙が溢れ出す
それでも、大切な”恋人”は目を覚まさない
赫が世界で1番愛している恋人…紫は植物状態だ
半年前に、不慮の事故で目を覚まさなくなった
赫は取り乱した
紫がいないと、もうダメだったから
なにもできなかった
生きる気力もなくなった
廃人みたいになってしまった赫をここまで回復させたのは
残りの4人のうちの、桃だ
桃「い”いかげんッッ、ちゃんと”しろッッ!!!!(頬叩く」
赫「っ、、!?(ポロポロ」
水「ちょッッ桃くん!!!」
赫が学校に来なくなって1ヶ月半ほど経った頃だった
赫の家に押しかけて、普段の桃からは想像できないような剣幕で赫に怒鳴った
怒り任せに怒鳴ったわけじゃない
ただ心配だった
このままじゃ、もっと良くない方向にいってしまうと確信があったから
手をあげた
桃「紫が心配する……赫、紫は、4んだ..わけじゃない、」
「お前が信じないで、誰が信じてあいつのこと待つんだよ、(ポロポロ」
赫の胸ぐらをつかみながら、桃はそう言った
赫は殴られた頬の痛みを確かに感じながら
その時何を思ったのか、桃には分からなかった
それからもうしばらくして、赫はまた”いつもみたいに”もどった
周りは気づかない
それでも、いつも一緒にいた4人は違和感に気づいていた
気づいていながらも、なかなか踏み込めない
また赫が壊れてしまう気がして、それがただ怖かった
赫は毎日紫の入院している病室に通った
植物状態は、人によれば聴覚だけ認識しているのではないだろうかと一部の研究で明らかになっている
だから赫は毎日明るく喋った
例え返事が返ってこなくても、相槌をしてもらえなくても
”届いているかもしれない”という希望にかけて
ただひたすらに、大切な人のことを思って
紫「………ん”、、、」
赫「、、、ぇ、、?(ポロポロ」
そして、本当に聴覚が機能しているのだとしたら
赫は寂しい、つらい、抱きしめほしいという言葉をよくこぼしていたから
紫はより一層過保護になって
赫の溺愛することだろう
fin 溺愛してくれる日を待って
別端末からはいったのでサブ垢的なもの作りました
ぷみゃです、本垢とは違う書き方で短編集ひたすら投稿します
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