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いつまでも続くとは限らない。
だからこその休日だ。
この作品は実際の実況者の人の名前をお借りした二次創作となっています。ご本人たちとはなんの関係もありません。腐向けではありません。
何か問題があった場合はこっそり教えて下さると幸いです。
それでは、どうぞ_____________
久しぶりにある休み。なのに生憎の雨で心まで暗くなりそうだ。
せっかく色んな所に遊びに行こうと考えていたのにな。仕方がないと不貞腐れた白いやつを撫でた。
よし。
ゲームしよ。
マ○オカートでいいでしょ。これなら白いやつも遊べるからね。顔を見ると凄く嬉しそうだ。…いや無表情だから分かんないけど。
強すぎだろ!なんだコイツ!手だけじゃなくて足も使うの反則じゃないの?!まぁいいけど。
プルルルル、プルルルル…
突然電話が鳴った。誰かと思い画面を見ると「上司」の文字。
え、やだな。
だけどそんなこと社会では言ってられない。渋々スマホを手に取った。
「もしもし、どうしましたか」
『あー休日なのにごめんな、急遽やらんくちゃいけない仕事が出来てさ、ちょっと会社来てくれんか』
「…わかりました、すぐ向かいます」
カチャリ
思わずため息が出た。本当は行きたくなんてないのだが、絶対に行きたくないのだが仕方ない。朝から仕方ないが続いた休日だ。
ふと白いやつを見るとじっと見られた。
「……」
相変わらず何も言わない。だけど何を伝えたいのか分かる。
きっと行ってこい、ということなのだろう。この様子だと自分は行かないつもりなんだろうな。
分かったよ、行ってくるって。
少し胸騒ぎがした。
ガチャリ、バタン
扉を閉めて会社に向かった。
ガチャン、バタッ
帰るのはすっかり遅くなってしまった。走ったため息も切れている。
なんだか、急がなきゃいけない気がして。無意識に寝室へ向かった。
ドアは少し開いていた。まるで小さな生物が通ったみたいに。
アイツは寝ていた。ベッドの上で。
時刻は12時になる前だ。シンデレラみたいだと思い、頬が緩んだ。鐘が鳴るわけでもないこの時計が、やけに存在感を大きくしていた。
頭を撫でる。
自分以外が寝静まったこの部屋で、息も時計の音も全て大きく聞こえる。
あぁ、デジャヴだ。
カチリ、と針が動いた。見なくとも分かる。今ピッタリ日付が変わったのだ。
予想はしていた。いや、予感があった。白いやつはどんどん透明になっていく。頭がぼんやりとして、行き場を失った手が一つだけ残った小さな蝶ネクタイを握っていた。
過ごせた少ない時間。アイツはこの世界で楽しくいれたのだろうか。
知る術がないのが悔しい。
急にどっと眠気が襲ってきた。
ポケットに蝶ネクタイを入れ、僕は眠りに落ちる。
「白いやつどこ行ってたんだよ~、めっちゃ探したんだからな!」
「……」
「あれ、蝶ネクタイは?!」
「……」
「失くしたの?!この前買ったばっかりなのに!」
「……」
「わかったわかった、また買ってあげるって」
どうも、夜魔です。
結構短い連載でしたね。元から番外編みたいな感じだったのでこれが丁度いいのかなぁ、なんて思います。
白いやつに迷子癖あってもいいんじゃないか、と考えてこの作品はできましたね。勿論リアルに白いやつを登場させたかったのもありますが。
辛いやつ好き、というのは勝手に付け足したキャラですね。某バレンタインの歌ってみたにあるイラストに可愛い白いやついたので、
「辛党甘党どっちもアリなんじゃないか」
と思ってみたわけです。
連載短いのに後書き長くてごめんなさい。
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