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──────メテヲさん視点──────
メテヲは、次の日から寝る時間を削るのをやめた。沢山寝て、沢山食べた。自分のための休憩時間を沢山取った。そして、瞑想して、自分とは何かを考え始めた。メテヲは、今、どうしたいのか。そう、自分なりの答えが出るまで、ひたすら考えた。けど、途中でわかった。まだ、答えを出せるほど生きていない、と。まだまだ右も左も分からない自分に、将来像を、目標を決めさせるのは責任が重すぎる。まだまだ判断材料が足りない。…まだ、決めるべきじゃないのだ。そう考えなおして、あらゆる未来のために、様々な分野を少しづつかじることにした。
メテヲは今日、20の誕生日を迎えた。偶数の年は、天界で天使たちと盛大な誕生日パーティが開かれる。主役であるメテヲはみんなより一段上で、次々訪れる来賓の方々に愛想良くして、プレゼントを受け取る。───なんでこんなにプレゼントをくれるんだろう?と幼い頃の自分がよく疑問に思っていたが、しばらくこの世間に身を置いているとわかる。…メテヲの方が地位がいいからだ。媚びを売っておいて損はなく、あわよくばその玉座の隣を狙っている、といったところだろうか。だが、それとは違って普通にお祝いしてくれる天使もいる。まあ、そもそも天使はみんないい人たちが多いのだが。けれど、長く生きた天使ほど地位を手に入れたがる。きっと、立場のせいで酷い目にあったことがあるのだろう。そんな過去を考えると無下にはできなかった。
「人気者だね、メテ兄。」
「そんなことないよ。今日はメテヲが主役だから良くしてくれてるだけだよ。」
「そんなことないと思うけどな〜?私の誕生日も早く来ないかなー」
すっかり大きくなったぐさおと会話をしつつ、背後にあるプレゼントの山にちらりと目をやる。…まだ、家族からプレゼントを貰えてない。いつも、この大々的なパーティの後、家族での誕生日祝いがある。メテヲにとって、正直このあとの方が楽しみだった。早く終わんないかなーと不真面目なことを考えつつ、炭酸を口に含んだ。
この後、家族で誕生日を祝った。母からはハンカチを貰い、父からは本を貰った。ガン兄からは上着、ぐさおからはくまのぬいぐるみを貰った。
本当に、人生で1番の最高の誕生日だ。
次の日、いつものかしこまった服装とは違い、袖の短い白いTシャツと、丈の短いズボン。どちらも柔らかい生地で作られていたり、余計な装飾がなかったりと、非常に動きやすい作りとなっていた。メテヲは生えきった翼をばさりと広げる。残念ながら、ガン兄みたいに天使の翼は生えなかったが、悪魔の翼ガン生えたのでお揃いだな、内心思いつつ、上の光輪を軽く叩く。なんか綺麗な音だなー、とかいう薄っぺらい感想しか言えない。つまり!天使と悪魔のハーフの象徴である悪魔の翼と天使の光輪を手に入れたのだ。まだまだ子供だけれど、体はだいぶ大人に近づいてきている。それが嬉しくてたまらなかった。
と、自身の成長について考えていたが、どうして今、ここにいるのか。その理由がまだ説明されておらず、現在メテヲは暇を持て余していた。わざわざ地下にまで連れてきて何をするというのか。ダンスの練習も、紅茶の飲み方もそんなことを地下でやったことなんてなかった。
疑問に思っていれば、たまに顔を合わせる程度の執事さんが地下室へと現れた。普段と変わらない礼装。ますます何をしたいのか分からない。じろりとその執事を睨みつけると、相変わらずの態度でなぜ、この場に連れてこられたかの理由が説明される。
「メテヲ様。本日地下室に来ていただ理由ですが。イヴィジェル家は20歳になられますと、戦闘訓練が始まります。と、言うことですので。本日からは勉学、マナー講座に加え、戦いについて学んでいただきます。」
「あー、だからこの服装?」
「その通りです。また、本日から戦闘訓練のご相手をさせていただきます。名前は覚えなくて良いです。『執事』とお呼びください。」
「ふーん。了解、執事先生。」
「それでは、早速。簡単に模擬戦をしてみましょう。ある程度の戦闘の知識はあるでしょうから、復習のつもりで。」
と、言う流れで戦闘訓練が始まった。たしかに、勉学の中には剣の振り方や、魔法の放ち方など座学的なことは教わっていたが、もちろん実践なんてしたことが無い。どれくらいその知識が役に立つか、の確認なんだろう。そう思い、メテヲは渡された木刀を手にする。さすがに真剣ではないのか、と少しばかり残念に思う。だって、木刀よりも真剣の方がなんだかかっこいい気がするし。しかも、木刀なんて決め手に欠ける。ま、溢れんばかりの体力の使い所ができただけマシか、と思いメテヲは剣を構える。
「それでは、合図をさせていただきます。カウントしますので、ゼロになりましたら始まりとしましょう。」
「ん、了解。」
「それでは、3・2・1───0」
そう、執事が言った瞬間メテヲは地面を思いっきり蹴り、油断しきっている執事の足元を剣で思いっきり叩き、バランスが崩れたところに、首を何度も叩く。
そして、その戦いは一瞬で終わった。はっと我に返り、強く握りめていた木刀を離して執事に駆け寄る。
「あっ。し、執事さん、大丈夫…なわけないね!うん!ちょっとお父様を呼んでくる!」
そう言い残して、メテヲは慌ててお父様を呼びに行った。
ゆかボンド
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その後、お父様がすぐさま駆けつけてくれて、執事さんの安否を確認した後、直ちに魔法で治してくれた。けれど、さすがのお父様でも執事を完全に治すことはできず、全治5ヶ月の怪我が残ってしまった。執事さんは気にしなくていい、と言ってくれたけれど、お見舞いに来ていた執事さんの家族が悲しげな目で執事さんを見ていて、何も言えなくなった。
自室にて。メテヲはベッドの上で今日のことをぐるぐる思い出しては自己反省を行っていた。
執事さんを失神させた。怪我をさせた。そんな事実がメテヲの胸を強く締め付ける。メテヲが、直接危害を加えてしまった。誰かに迷惑をかけてしまった。そう思うと、苦しくて仕方がない。そんな現実から逃げようと、目をぎゅっと閉じて、無理に眠ろうとする。
───けど、上手く寝られなくて。その日は、全く寝ることができずに夜が明けてしまった。
ここで切ります!そろそろ戦闘パート書きたいなーって思ってこの話をぶち込みました!メテヲさんの強さが上手く書けたので良かったですねー!才能が…!!才能があるよ!!
基本的に私はモブキャラに名前をつけるの嫌派なのでつけないようにしてるんですけど、つけた方が自然ですかね?その場合私のネーミングセンスのなさがバレるんですけどね…。まあ、これからメテヲさん曇らせ展開が続く気がしますが、よろしくお願いします!!
それでは!おつはる!