琥楽side
副社長から電話があった時。急に優勝してもらうというのに違和感があった。まるで自分が出るかのような覚悟をした声だった。けど…副社長をやっている歴的にも23は超えている。うちの事務所は18から役員可能だからね。
けど、そもそもの話、ある程度上位を取り続けたら殿堂入りで出れなくなるしその歳になると上位に入らないアイドルならば引退。だから副社長自身が出るということではなさそう。ならどこかと“戦わせようとしている”
自分がどちらの出場を操作できるとなれば二つの事務所を掛け持ちしていない限り無理。そう、掛け持ちしていない限り。
他にも知り合いだからとかの理由はあったがあんなに大きなイベントにそれ程度で参加するとは思えない。
ならどこのグループなのか。
「騎士Xも出るらしいし…」
この言葉が一番のキーになった。あれほどアイドル界を調べているのにSTPRの社長の話は一切知らない。だから徹底的に調べ尽くした結果、社長の…いや、前の社長の情報が一切見当たらなくなった時期とSTPRの自由化が進んだ時期が全く同じ。そして…その少し後にVOISINGも自由化が進んだ。プロジェクトは違うようで似ているところがたくさん。タレントさんの配信の切り抜きやライブでの発言を要約するとどちらも「やりたいことを思いっきりやれる」。それはどちらの事務所も同じだしお母さんに聞くとさらに確信になった。
さらにSTPRの社長をするのはタレントなら16歳から、一般社員なら20歳から…
社長と副社長を同一人物とするとSTPRの社長はタレントもしているかしていたかになる。
そしてそれをさらに確信へと導いたのはしゆんさんの言葉
「優勝」
今までハッキリと優勝と言わなかった騎士の言った言葉…もし“誰か”に優勝を目指してと言われているのなら辻褄が合う。そして…STPRの社長に言われたのなら尚更。
「…タレントさんが社長をしていたりしませんか?」
「…」
しゆんさんが黙り込む。するとその後ろから赤い髪がひょいっと前に出てくる
「社長についてはうちらはなんも知らないよ?」
ゆうちゃんを見る。誰かが嘘をついていたら少し濁る瞳は綺麗なまま…社長が自分のことを隠すのはよくあることだがタレントにまで隠すことはその中でも三分の一程度。しかもここまで辻褄があっていると…やっぱり。
目線をばぁうさんへ向けていう
「…ありがとうございます。今から言うことを信じるかどうかはあなた方次第ですが…確信に近いことです。驚かずに聞いてください。」
「STPRさんのタレントさん、元タレントさんの中にSTPR社長兼VOISING副社長がいらっしゃいます。」
読んでいただきありがとうございます!
どもども星音です!
まだまだ書きたいんですが琥楽さんの推理で埋まりそうなのでやめます((
それでは!また次回!
コメント
3件
ええぇぇ!?どういうこと!?めっちゃ気になる!けど明日からテスト...😭😭 そして前回のゆうちゃんの「あれ...?」の意味が未だにわからない私は やっぱり馬鹿だ... 続き楽しみにしてます!!!
気になるょぉぉぉッ、 てか、切るタイミング天才すぎやろ、(