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「あの日消えた君。」
_部活の先輩
青「………はぁ、、」
まさかこんなにも情報が手に入らないとは。
展開は僕の予想を遥かに超えてきた。
次は誰に何を聞けば良いのか。
赤瀬くんと濃い関わりがあった奴なんて、赤瀬くんとまともに喋った事さえない僕が分かるわけない。
てか、さとみくんが教えてくれれば全ては簡単に進んでいたはずなのに。
なんなんだあのやろう。
僕のこと、絶対に見下してた。
許さない。ゆるさない。ユルサナイ…
橙「ぅおっと〜っ!ごめんなぁ〜!」
青「、あぁこちらこそすみま…」
青「あ、ジェルさんじゃないっすか!」
橙「おぉ〜俺の事知ってくれてんの?嬉しいなぁ〜」
青「そりゃもちろん。遠木?遠谷?さんシリーズ好きっすよ〜!」
橙「遠井な。」
青「あれ」
橙田 ジェル。
舞台部だか演劇部だかそんな名前の部活の部長。
『遠井さんシリーズ』というジェル監督のオリジナルものが校内で話題だ。
青「…あ!」
橙「うぉ、なんや」
青「赤瀬くんも同じ部活じゃなかった!!?」
橙「おぉ、…まぁ、そうやったけど、、」
橙「うーん、莉犬のことなんか教えろ言うてもなぁ、、」
青「同じ部活ならなんかないの!?」
橙「んーー、」
何か思い当たるものがあるらしい。
言おうか悩んでいるのだろうか。
橙「アイツはなぁ、芝居をするよりも、話をつくる方が上手かってん」
青「ほうほう」
橙「よく漫画の話で盛り上がったなぁ、、」
と目線を上げ懐かしむ様に目を閉じる彼。
青「へぇー、」
橙「…ほんまに興味あるんか?」
青「いやいやそれはある!!」
橙「おぉ、…ならいいけど……」
スマホのメモ帳に『赤瀬 莉犬とは』と題名を付け、『話をつくるのが得意、漫画好き』と打った。
青「よし……で?」
橙「ん?で?って?」
青「え?だから本題」
橙「本題?」
いちいち苦笑いをしてくる。
なんだ、イラつかせる天才か?
青「だから例えば、、『実は、俺と彼の関係はマフィア!秘密の関係さ☆』とか!!」
橙「何を言ってんだお前は………」
青「はぁ?じゃあ何を隠してんのさ!!!」
あんなに言うか悩んでたくせに、『彼が漫画好きか言うか迷ってました』とか言ってきたらぶん殴るぞ
橙「莉犬のこと知りたいんならさとちゃんに聞けばいいんちゃうん?」
青「はぁ、」
なんなのみんなしてさとみ!さとみ!!って。
アイツは赤瀬くんのなんなんだ。
橙「…まぁ後は、定期的になな先生に呼び出し食らっとったなぁ、笑」
青「呼び出し?」
橙「なな先生がよく部室まで来てさ、赤瀬く~んなんてニコニコしながら言って、笑笑」
青「へぇ~、でも赤瀬くん、成績良かったですよね?」
橙「何を呼び出される事があるのかは分からんけど、真剣な話だと思うで」
青「真剣な話…」
橙「俺その日鍵当番でな~職員室まで鍵返しに行ってたんやけど、なな先生と莉犬が2人で話しててん。」
橙「まあ、内容までは聞くべきじゃないなと思って盗み聞きとかはせんかったけど」
・よくなな先生に定期的に呼び出しを食らっていた
・職員室で真剣な話をしていた
少し引っかかる部分がある。
それは、呼び出しを食らうような事を赤瀬くんがしていると思えない、という事。
まあこれはあくまでこれだけの情報量での疑問。
本当は赤瀬くんは呼び出しを食らうような人なのかもしれないし。
そして引っかかる部分はもう1つ。
なな先生とよく定期的に話していた、という事。
なな先生と………か。
青「…なな先生と赤瀬くんが話すこと、………」
成績について?進路について?友達関係?家族?
どれも違う……
だとしたら何を話すことがあるんだ。
しかもなな先生が呼び出して話す真剣な話。
青「あ”ー頭こんがらがってきた……」
僕には推理は難しいようだ。
あ?誰が低脳さるだ。
まあいい。今日は少し真実に近づけた気がするし。
なな先生…聞いてみよう。
__To be continued.
♡200~