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⚠️ 捏造 注意 ⚠️
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👼sid
朝、校舎に足を踏み入れると、春の空気がまだどこか冷たかった。
それでも、昨日の出来事が心をずっと熱くしている。
タプ先輩が言った言葉――
🔝「お前の事、考えてる時間が増えた。最近、ずっと…」
思い出すだけで胸がいっぱいになって、授業の内容なんて全く頭に入らなかった。
👼『……どうしよう、顔見たら緊張でまともに話せる気がしない』
けれど、そんな迷いもつかの間、2時間目の終わりのチャイムが鳴ると、教室のドアが開いた。
🐉「テソ~ン、おはよ。今日って俺とペアの台本だったよね?」
ジヨンヒョンだった。
スリッパを履いたまま、僕の席にやってくると、机に手を置いて覗き込んでくる。
👼「えっ、あ、はい……あの、でも昼休みでも――」
🐉「今がいい。テソンの近くにいたくなった」
冗談みたいに笑って、僕の机に肘をついて頬杖をつく。
その距離が近すぎて、思わず背を引いてしまう。
👼「え、ちょっと、ジヨンヒョン、近っ――!」
🐉「ん?テソン、なんか俺のこと避けてる?」
👼「そ、そんなこと……」
🐉「じゃあ、この距離、平気?」
言うが早いか、ジヨンヒョンの指先が僕の前髪を軽くつまんだ。
前髪の奥を覗き込むようにして、目が合う。
🐉「……テソンって、ほんと変わんないな。俺が触っても、逃げきれないくせに」
👼「……からかわないでください」
🐉「からかってないよ。本気で言ってる」
その言葉に、息が止まりそうになる。
👼『……ジヨンヒョン、やっぱり僕のこと……?』
でも、そのとき、別の声が後ろから落ちてきた。
🔝「――テソン」
いつもの低い声。けれど、どこか温度が違う。
振り返れば、タプ先輩がドアのところに立っていた。
目が合った瞬間、僕の心臓は跳ねた。
🔝「作業、手伝ってもらえるか」
👼「……はいっ、すぐ行きます!」
慌てて立ち上がる僕の背に、ジヨンヒョンがぽつりと囁く。
🐉「……本当に、あっちがいいの?」
一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
振り返ったけれど、彼はすでに僕から視線を外していた。
[ in 収録室 ]
部室に入ると、空気が一変した。
誰もいない静かな空間。さっきまでのジヨンヒョンとの距離感が嘘みたいに遠く感じた。
🔝「テソン、あのマイクの線、コードが奥に絡んでる。外してくれ」
👼「はい」
しゃがみこんで机の下に手を伸ばすと、コードが見える。
けど、手が届きそうで届かない。
👼「……っ、ちょっと奥すぎて……」
🔝「動くな。俺がやる」
そう言って、タプ先輩が僕の後ろに膝をついた。
そのまま背中に、確かに彼の体温が触れる。
👼「……タプ、先輩?」
🔝「ちょっと、待ってろ」
彼の片手が、僕の腰に回された。しっかりと支えるように、まるで包み込むみたいに。
👼「っ……!」
タプ先輩の体が、僕の背にぴったり重なる。
耳元に彼の息がかかって、鳥肌が立つ。
🔝「こうしてると、お前が落ちる心配ない。だろ?」
👼「……はい」
けれど、その声は震えていた。
僕の心臓の音がきっと背中越しに伝わってしまってる。
🔝「テソン」
👼「はい……?」
🔝「昨日のこと、覚えてるか?」
👼「……はい」
🔝「……あれ、嘘じゃない。けど、ああいうこと言っても、お前が戸惑うだけかと思ってた」
👼「……僕、戸惑ってないです」
そう言いながら、僕は思わず後ろを振り向いた。
距離が近すぎて、顔が数センチのところにある。
見つめられて、僕は目を逸らせなかった。
🔝「触れていいか」
その一言が合図だった。
タプ先輩の指が、僕の頬をなぞる。
指先はゆっくりと耳の裏、首筋、そして鎖骨へ。
シャツの第一ボタンが、彼の指でひとつ外された。
👼「や……っ」
🔝「嫌ならやめる。……でも、テソン、顔が真っ赤だ」
👼「先輩だって、声……低くなってます」
ふたりとも、息が少し荒くなっていた。
まだキスもしてないのに、触れ合うだけで体の奥が熱くなっていく。
けれど――そのとき、ドアがノックされた。
🐼「先輩、いますかー!?」
元気な声。スンリだった。
👼「っ……!」
タプ先輩は、すぐに手を離した。
僕は慌ててボタンを留め直して、何食わぬ顔でドアを開けた。
🐼「……あ、テソン先輩。タプ先輩もいたんですね。」
👼「う、うん……なんか手伝ってた……だけ、だから」
🐼「そうですか?なんか熱くないですか?」
👼「……そう?気のせいかも……」
👼(心臓、まだドクドク言ってる……)
🐼sid
[ in 裏階段 ]
その頃、裏階段の踊り場では。
🐼「……で、今日は何の用なんですか?」
🐉「んー、スンリに会いに来た。お前が、最近冷たいから」
🐼「それは、ジヨン先輩がいきなり触ってくるからじゃないですか……」
🐉「触るの、嫌だった?」
🐼「……いや、別に……嫌じゃ、ないです…けど……」
スンリの声がか細くなる。その肩に、ジヨン先輩はそっと腕を回した。
🐉「なら、触ってもいいよね」
🐼「……っ」
耳元に、ジヨン先輩がそっと唇を近づける。
まだキスはしない。ただ、触れるギリギリの距離で囁く。
🐉「……好きになったらどうする?俺、お前のこと、ずっと見てるよ」
🐼「……からかってるなら、やめてください」
🐉「本気だったら?」
その声は冗談じゃなかった。
スンリは逃げ出したくなったけど、その腕の中はなぜか居心地がよかった。
🐼『この人……怖いのに、何故か…離れたくない』
触れてしまった肌。近づいてしまった距離。
それぞれの関係が、静かに、確実に変わり始めていた。
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続く…!!
(主)「いやぁ…どっちの…CPも…なんとか、進展していってますね!!」
(主)「最高!!」
(主)「じゃ!!また!!」
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