テラーノベル
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「ねぇ雷華。起きなさいよ、起きないと殺してやるんだから。ねぇってば雷華。」
鳴き声が、淡い空色の花が降る。この紅く汚れた、空間に響く。声は、届かず。自分を自ら紅く染まらしたあなたの目指した世界は何だったの。私は今になってわかった。あなたは、ずっと、先のことを考えていた。私や桔梗とは違うずっと、前を向いていたのは雷華。あなただけだった。だから、あなたの死を受け入れてあの子達を守る。それだけじゃなくて、私達がとらわれないように、すべて悲しみを持って花火のように散っていったのは、私達に。
「前を向けや。柳お前たちがみるのは、あっちやろ」風が通るように、聞こえた気がするの。本当に、優しすぎるのよ。雷翔さんが、あなたのお兄さんが。一雫を流していたのよ。あなたには、もうわからないだろうけど。本当に、愛していたわよ。雷華。
なんやろうな。もう息苦しくないや、やっと。悲しまなくて済むんやでも、針が刺さったように、体が鉄でできたように。重く、影に沈んでいくようやな。これで、良かったんや。良かったはずなのに。会いたいと願うのは、おかしいんやろか。力の入らない体から抜け出た。魂の叫びは、誰にも聞こえることはない。
「本当に、本当に大好きよ。雷華。すぐに向かうわあなたのもとへ。」
水面に際立った赤色は、月夜のように月に照らされ。くれないの薔薇と共に、花を散らしていった。
花びらが、最後に私に向かって揺れていた。訴えるように、水面とは遠く。淡い色の空に向かって、火で燃えるように
「くんなつったろ。お前は本当に、しょうもないやっちゃな柳」私に訴えているようだった。あなたは、どこまでも優しいのね。
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