アイツが私が学校で泣いたことを知ると、「余計なことをしやがって」と睨んできた。
でもその泣いたことがきっかけで松村さんや学校の人達に知れ渡って逃げやすくなった。
ある日、アイツは機嫌が悪かった。
その上、パンをトースターで焼けと姉に言い、焼き加減が気に入らず怒鳴っていた。
アイツは機嫌が悪いといつも姉を睨みつけて何か怒るすべがないか模索していた。ご飯中もずっと睨み続け、姉は睨みつけられているのを感じながらお昼ご飯を食べていた。
姉も次第に強くなっていたのでお昼ご飯を食べ終わったあと半ギレしている感じで2階の寝室に行った。
アイツはそれが癪に触ったのか1階から怒鳴り声を上げ「降りてこい!」と言った。
そして母が限界を迎えた。「もう無理。家を出る。」そう決意をした。
どのみち家賃を払えないから近々家を売ってアパートに引っ越す予定だった。
アパートに引っ越すということはいまよりも部屋が狭いし2階もないためずっとアイツと顔を合わせていることになる。そんなのまっぴらだと3人で話していたこともあったため決意したんだと思う。
松村さんのとこに行くと言った。
今度は宛があったため、家を出やすかった。
だからアイツも今度は本気かもとちょっと思ったと思う。
アイツは「でも〇〇(私)は俺と離れるの嫌なんだよ?」と言った。
母「んなわけないだろ」
家を出る時、リビングから私を呼ぶ声がした。
母は行かなくていいと言ったが呼ばれたから行かないと殺されるって思って行った。抱き抱えられて私の名前を呼んで寂しそうな顔をしていた気がする。たぶんフリ。
私は最後の姿を目に焼き付け3人で家を出て松村さん宅に匿ってもらった。
時間が経って荷物をまだ持ってこなきゃいけなくて姉は松村さん宅に残り私達2人で家に戻った。その際、警察の人達が私達を援護するため外で構えてくれていた。
2階にアイツがいたので私達は1階にあるものをたくさん持って行った。たぶんアイツは帰ってくるとも思っていたみたい。
そして松村さんがDVから逃げてきた人達が暮らすセンターに連れてってくれた。
そこで4ヶ月過ごす。