ーーー2日後ーーー
ピンポーン
桃「…………」(開ける)
誰…………
青「桃くん」
桃「!!」
母「桃っ!!」
桃「ビクッ……」
母「部屋に戻りなさい」
桃「…………」(戻る)
母「またなんの用?」
青「桃くん貸してくれませんかね」
母「は?出すわけないでしょ?」
警察「桃さんのお母さんですか?」
母「え……警察?」
警察「一昨日ここで騒ぎがあったと聞きました。虐待やらなんやらとか」
母「それはこの目の前にいる子が勝手に騒いだだけよ」
警察「確認のために息子さんとお話させてください。2人で」
母「嫌よ……」
警察「なんでですか?」
母「虐待を疑うなんて失礼じゃない?」
青「やってなかったら普通に話させてくれますよね?」
母「っ……わかったわよ」
警察「ありがとうございます」
母「桃!こっち来て」
桃「………………」
母「余計な事言うんじゃないわよ……」
桃「ビクッ…………」
警察「桃さんですか?」
桃「…………コクン」
警察「二人で話してもよろしいですか?」
桃「コクン」
青「……桃くん……待ってるからね!」
桃「………………」
警察「じゃぁ、こちらに来てください」
ーーーパトカーの中ーーー
警察「質問いいですか?」
桃「……コクン」
警察「貴方は親に虐待されていますか?暴力とか……」
桃「…………」
警察「正直に言って大丈夫ですよ。親には話した内容を嘘にして報告しますから」
桃「……!!」
警察「青さんから色々聞いてます。安心してください。」
警察「まず、その首のやつはなんですか?」
桃「……ジーピーエス……ッテ……イッテマシタ」
警察「GPSですか……少しみますね」
桃「…………」
警察「すぐに取れそうですね。安心してください助けたあとすぐに外しますね。」
桃「…………」
警察「次の質問です。虐待されてますか?」
桃「…………コクン」
警察「あの家にいたいですか?」
桃「………………」
警察「青さん達の所に戻りたいですか?」
桃「………………」
警察「…………大丈夫ですか?」
桃「…………コクン」
警察「あの家に……残りたいですか?」
桃「…………アイ……シテ…クレテル…」
警察「本当に愛してくれてると心の底から思えますか?」
桃「ビクッ……」
警察「青さん達といた方が楽しかったのでは?」
桃「…………コクン」
警察「戻りたいと、思いますか?」
桃「……ワカラナイ」
警察「そうですか……なら、桃さんは青さん達と居て暖かいと感じましたか?」
桃「……コクン……シンゾウ……ホアホア……シタ」
警察「なら、それと、今の家の冷たさ、どちらがいいですか?」
桃「………………ホアホア」
警察「分かりました。桃さんはきっと戻りたいんです。青さん達と一緒に居たいんですね」
桃「……え」
警察「ほあほあの方が良いと思うのなら青さん達と一緒に居た方がいいって事です!失礼ながら、桃さんは青さん達の元に戻るのを諦めてしまってる。だから分からないと思うんです。戻りたいのか戻りたくないかが」
桃「…………」
警察「抗ってみませんか?ずっと親の言いなりじゃなく、自分の幸せを手に入れるために」
桃「……アラガウ」
警察「はい、青さん達と作戦を考えたんです。まずは証拠が欲しいので、殴られた所などの痣を写真に撮って証拠を残します。」
桃「………………」
警察「そして、桃さんには、録音機を持って一日だけ家に帰ってください。その次の日に虐待の音声が入っていましたら証拠が充分揃うので桃さんは青さん達の元に帰れます」
桃「……カエレルノ……?」
警察「はい、なので諦めないでください!青さん達は桃さんの事待ってます!なのでご協力お願いできますか?」
桃「………………」
警察「不安ですか?」
桃「…………ワカラナイ……デス…けど…………カエリ……タイ」
警察「分かりました。頑張ってみんなの元に帰りましょう!証拠を撮らせて頂いてもよろしいですか?」
桃「…………コクン」
パシャッ……
警察「お疲れ様です。ありがとうございます。後はこれを……お持ちください」
桃「……?」
警察「録音機です」
桃「…………」
ほんとに……もどれるのかな……
警察「絶対に明日……青さん達の所に帰らしてあげますから」
桃「…………コクン」
警察「ありがとうございます。では、家に戻っても大丈夫です。ご協力ありがとうございます」
桃「…………」(パトカーから出る)
母「何を話したの?」
警察「あ、話しますね?虐待されましたか?と言う質問です。されてないとの事でしたので今日はこれで失礼致します。疑ってしまってすみませんでした。」
母「ふんっ……分かればいいのよ」
桃「………………」
青「桃くん……」
桃「…………」(部屋に戻る)
母「もう来ないでちょうだいっ!」
(ドアを閉める)
警察「大丈夫ですよ、ちゃんと話してくれましたし、録音機も渡しました。帰りたいと、言葉にしていましたよ。」
青「!!」
青「絶対帰ろうね…」
ーーー桃sideーーー
母「全く……しつこい子ね……貴方のせいよこんなにめんどくさくなったの!」
桃「………………」
母「……腕出しなさい」
桃「………………」
母「出しなさい!罰よ!」
桃「…………」(腕を出す)
母「汚い腕ねっ……もっと汚くしてあげるわ」
桃「ビクッ……」
母「シューシューザクッ×8」(包丁で桃の腕を切る)
桃「ぁ”ぁっ…………」
母「今日はこれで終わりにしてあげる。感謝しなさい、この傷跡も愛の証なんだから。」
桃「…………っ」
母「感謝しなさいって言ってるの!」
桃「っ……ぁっ……ありが……ございま
す……」
母「片付けておきなさい」
桃「…………ハイ」
ーーー青sideーーー
橙「どうだったん?」
青「桃くんちゃんと話したって……」
紫「そっか」
青「でも証拠が少ないから今日1日は我慢してもらわないとって」
黄「早く明日になればいいのに……」
赤「そうだね……」
青「…………」
結局……何も出来てない……
笑顔にするって桃くんに言ったのに……
桃くん笑ってないじゃん……
紫「今日はもう寝て、朝早く行こうか」
橙「みんなで桃ちゃん迎えに行こうや!!」
青「…………うん」
待ってるだけで……何も……
黄「早く明日行きましょう!」
赤「みんなで笑顔で迎えてあげよう!」
橙「せやせや!黄ちゃん一緒に寝よやー」
黄「一人で寝てくださいっ!」
橙「なんでやぁ、いいやん」
紫「高校生なのにそんな事言ってるの?」
黄「ほんとですよ!」
橙「可愛い可愛い、唯一の弟なんよ?一緒に寝たいやん」
黄「僕はもう子供じゃないんです!」
橙「俺より子供やん」
赤「一緒に寝てあげれば?」
黄「……赤にぃが言うなら」
橙「なんでなん!?」
赤「ほらー早く寝ろー」
コメント
2件
成功しますように! 桃くん帰ってきて!!
続き気になる!