治と連絡先を交換して1週間たった。
なんの会話もしていないトーク画面を見つめて胸が苦しくなる。何か送った方がいいのだろうか、でも変に何かを送っても引かれるだろうどうしたらいいのか分からず数分唸っていた、そしたら急に治が彼女とデートをしていた時の顔を思い出した。楽しそうに笑っていた顔を、治はもう俺のことを覚えていない そう考えると心が重くなる来世も一緒にいると約束したのに。
「ツム、来世もずっと一緒にいような。なにがあっても」
「、、、忘れたら許さへんぞ」
「忘れるわけないやん。こんなにツムのことが好きやのに」
そう言っていたなのにあいつは俺を忘れた。約束も覚えていない
「うっ ふぅっ もう俺は捨てられたんや」
泣くな 止まれ みっともない そう思っても止まらないむしろもっと涙が出てくる。泣いているとスマホからピロンと通知が来た、通知の主は前世の親友角名だった実はこいつも前世の記憶がある。バレーの練習試合の時にあった目が合うと嫌そうな顔をされたのでコイツもしかしたら記憶あるんちゃうかと思い聞いてみた。そしたら当たってた。
「ねぇ、治とLINE交換出来たんでしょ。何話してるの?」
「え既読無視? あもしかして何も話してないとか?」
さすが角名勘が鋭い
「おん、、、」
「え!?侑ってもっとグイグイいくタイプでしょ!」
失礼な奴やなこっちは嫌われないよう必死やねん
「ねぇ来週うち来ない?相談くらいのってあげるよ」
「まじ?ありがとう」
優しいけどきっと本音は面白そうと思って聞きたいのだろう。
「いらっしゃい」
「お邪魔しまーす」
「そこら辺座っといてお茶取ってくるよ」
「で、治となにも話してないの?」
「おん、、、もうどーしたらええんや」
「もうご飯とか誘ってみたら?治だしきっとご飯が好きなのはどーせ変わってないでしょ」
「は?そんな急に無理やろ!」
「まぁまぁ」
「、、、なぁ角名、治彼女作ってた」
「え!?、、、まぁ治は記憶ないもんね」
「ずっと一緒におるって約束したのに」
「もうちょっと早く出会えてたらアイツ彼女なんて作らんかったんかなあ、俺と付き合ってたんやろか」
「侑、、、確かに治はもう侑のこと覚えてない。だからまた覚えられよ。せっかく侑が頑張って連絡先交換したんだから、何もしないのはもったいないよ」
「おん、、、」
「この前さ、○○にカフェ出来たじゃん。そこ美味しいって有名なんだよね。俺割引券持ってるから2人で行ってきなよ」
「え、いやそんないきなり無理やって」
「そんなんじゃ治に振り向いて貰えないよ」
「うぅ 」
「ほら連絡しなよ」
治さん空いてる日ありますか
ここまで打ったけど送信する勇気がない。手が震えてる。断られたら?気持ち悪がられたら?そうネガティブな思考が働いてしまう。
「えい」
「は!?」
こいつやりやがった。俺が迷ってる時間が長すぎて角名が押しやがった
「え?なんでですか」
「ほら侑聞かれてるよ」
「はぁー?無理やって」
「もー貸して!」
「あ え?」
「一緒にお食事行きませんか?」
「いやちょっとやめときます」
「この前できたカフェ割引券持ってるんで一緒に行きませんか」
「行きます」
え?こいつ食いもんに釣られたで?
「オッホホさすが治簡単に釣られてくれる」
こうして俺は治とカフェに行くことになった。
コメント
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めっちゃ好き🫶 続き待ってるね!
少し修正しました