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口調迷子
ご本人には一切関係ありません
誤字脱字あったらすみません
13×12
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13(どうしてあいつはこんなにも俺の目を惹くんだろう。)
12「西くん!ないす!!」
1「いえーい!藍ちゃんナイスー!!」
藍が俺以外の奴と話してるとモヤモヤする。
嫉妬だろうか。俺らしくない気がする。
こんなことっていうのも失礼かもしれないが
こんなことにかれこれ2ヶ月も、悩まされている。
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12(俺は見た目通り男だ。でも、俺は小川さんの事が好きらしい。)
気づいたのは割と最近だ。
喋ってると楽しくて。プレイしてる姿がかっこよくて。あと普通にイケメン…。
そんなこんなでようやく自分の気持ちに気づくことができたのだ。
気づいたからには実らせたい!俺の恋!!
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13(そもそも藍と付き合うにはどうすればいいんだ?)
12「おがわさーん!今暇っすか?暇ですよね!そうにしか見えないっす!!」
13「はー?笑お前失礼すぎな?笑
俺先輩なんだけど?」
12「えへ笑すみません笑」
13(藍は男でもちろん俺も男。
今の時代そんなの気にする必要ないのかもしれないけどいざ、本当に好きになるとどうしていいか分からない。)
13「で、なに?」
12「えっっと!!小川さんのタイプの人ってどんな人ですか?」
13「は、なんで、?」
そんなことを聞かれるともしかして、と期待してしまう。
12「実は〜!身内に聞かれちゃって!小川さんかっこいいからタイプ聞いてきて〜って!!」
13「あぁ、そゆこと。」
なんだ、藍が気になってくれは訳じゃないのか
と少し残念に思う。
12「そゆことっす!!で、一体どんな人がタイプなんすか!」
13「ん〜…。」
藍の特徴を言って少しでも意識してもらう事から始めよう。
13「そーだな。元気で可愛い人とか?一緒にいて楽しい人とか?」
12「あー、、なるほど!!ありがとうございます!!それだけっす!!じゃっ!!」
2人だけの時間がこんな少しの時間じゃ少し寂しい。
我ながら自分らしくないことを理解しながらも俺は藍を引き止める為に口を開いた。
13「おい藍。」
12「?はい?」
13「答えてやった代わりに飲みもん奢れ。」
12「え〜カツアゲやめてくださいよぉー笑」
13「はい、先輩命令」
12「うす!お供させていただきます!」
12「小川さーん何飲むんすかー?」
13「んー。藍はなに飲みたい?」
12「え!俺すか!え〜俺は〜!ココアがいいっす!!」
13「じゃ、ココアにする。」
12「え!ひと口くださいよ!!」
13「はー?やんねーし。」
12「えーどうせ俺が買うからいいやないすかー!」
13「だーめー。だってそれお礼でしょ。」
12「うぅ…。小川さんいじわる…。」
そう言って頬を膨らませるこいつがずるいくらい可愛いと思った。
13(俺ほんとにこいつのこと好きなんだな…。)
13「…一口だけな、。」
12「え!あざーす!!」
てか普通に関節キスじゃん…。
なんなの、俺だってちゃんと男なのに。
警戒すらしてない。
まぁしないよね。男同士だし。
ピピッ ガコン
12「飲んでいいすか!!」
13「は?俺が先だろ。」
12「え〜ケチ〜!」
唇を尖らせながらそう言う。
俺から見ると結構えろい
13「ほらよこせ」
12「うす…。」
ゴクッゴクッ
13「あーうめぇ〜。」
12「小川さん笑おじさんみたい笑笑」
13「だまれ。」
12「すみません。笑じゃあ俺に!!」
13「はいはい分かってるって」
12「あざす!!」
ゴクッゴクッ
飲む度上下する喉仏がえろい。
ダメだ重症だな俺。
12「小川さんあざーす!やっぱうまい…!」
13「いやがちでおれやさしっ。感謝しろよ」
12「いやまじあざす!!大好きっす小川さん!」
そう言われた瞬間顔から煙が出そうなくらい熱くなった。
13「ふん。」
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12(やっば!つい本音が…。)
気づいた時にはもう口から言葉が出てしまっていた。
良かった、。小川さんなんとも思って無さそう!
良かった。と思う反面、何も思われてないとわかると胸がズキズキした。
12(俺って自分が思ってるよりもめんどくせぇ〜…。)
12「あってか!その、!つ、次はこの可愛い後輩に奢ってくださいよ!!」
13「可愛かったらな?笑」
やっぱり俺って可愛くない。
嫌わかってるけどさ!!
可愛いって思われたい…。
俺が女の子だったら…。いやそしたら小川さんと出会ってないかも。
ぐるぐると頭の中で考えていると小川さんが
13「ほら、戻るぞ」
と、声をかけてくれた。
小川さんは、俺からココアを受け取ると
飲み口をれろーといやらしく舐めた。
12「!?!?お、おがわさっ!?」
驚くと同時に顔が熱くなる。
12「な、なにしてっ!?」
13「ん?あぁいや、飲み口どんな味すんだろと思って。」
真顔でなんてことしてくれてるんすか!?
この人と一緒にいると本当に調子狂う…。
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13(やばい引かれた?)
ほんとにただ単に気になったことを思わず本人の目の前でやってしまった。
自分がいかにやばいことをしているのか気づいた時には遅かった…。
13(…嫌われた?)
俺は藍の顔を見れないままココアを口にした
13(今飲むのやばかったかな)
13「はやく戻ろ」
2人だけだと気まずいと思い藍に提案した。
12「そっ、すね」
二人で並んで歩いていると藍が口を開く。
12「あ、あの実は俺好きな人いるんすけど!」
その一言で俺の想いが踏み躙られた気がした。
13「ふーん。だれ」
12「実は同性の人が好きなんです…。」
13「…!」
俺はなんて言えばいいかわからなかった。
そうして少しだけ時間が経つと
12「あ、あは笑やっぱおかしいっすよね笑
すみません変な話して。」
13「いや変じゃないでしょ。今の時代そーゆーもんだし。」
ここで実は俺もそうなんだよねと言ったら良かったのだろうか。
12「そ、ですか、?変やないすか…?」
13「うん。」
12「ありがとうございます、笑!!」
少し苦しそうで、だけどそんな感情から開放されたような、そんな顔をして笑うこいつを見ているとますます誰のことを想っているのか気になった。
13「で、結局誰が好きなの。」
12「え、!き、気になりますか、?」
13「まぁね。お前に好かれる人が可哀想と思って笑」
好きな相手に好きなやつがいると知ると凄く皮肉な言葉を贈ることしか出来なかった。
13(こんなことが言いたいわけじゃないのに)
12「そーっすよね…。笑」
そんな顔しないで欲しい。
お前のそんな苦しそうな顔なんて見たくない。
13「じょーだんじょーだん」
13「ほら早く、協力してやるから。」
12「、え…。」
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12「、え…。」
違う。小川さん。あなたが好きなんです。
だから、俺と他の人を勝手に両思いにさせようとしないで、。
俺は小川さんと付き合いたいのに。
12「いやいや!そんな、恥ずかしいんで!!!気にせんで下さい!もし付き合ったら1番に報告するんで!!」
もちろんこんなの嘘だ。
他の人と付き合う予定なんてない。
13「えー。おしえろよー。」
少しつまらなそうな顔をした小川さんを見ると
胸が苦しくなる。
12(気づいて…。)
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14「ちょっと2人ともどこ行ってたの?練習再開するよ。」
13「んー。藍にココア奢ってもらってた。」
12「、うす!!!」
14「ちょっと後輩にたかるのやめなさいよ笑」
13「いやお礼だし。笑」
12「そーです!!気にしないでください!!
たったの160円なんで…。」
14「いやめっちゃ悲しそうじゃん!笑笑」
はー疲れた。今日、藍の話を聞いてから集中出来なかった。
いつもなら拾えてるボールにも今日は足が動かなかった。
文字通り頭の中が藍でいっぱいだった。
この先、この想いはどうして行けばいいんだろう
12「あ、あの!小川さん!一緒に帰りませんか!」
13「えうんまぁいいよ。」
12「てかてか!小川さんて彼女とか居ないんすか!!」
12「やっぱり身内が気になっちゃってるらしくて〜!」
これは完全に脈ナシなんだろう。
普通好きな人にそんなの聞くもんじゃないし。
聞いたら傷つく可能性だってある。
13(でもこいつは馬鹿だし…?)
と思い、思考をぐるぐるさせていた。
12「…ちょっと!聞いてますか小川さん!!」
13「ん?あぁ彼女?」
12「うす!」
さっき気まずそうにしてたのになんでこいつ、こんなハイテンションなんだ。
13「いる」
12「っえ。」
13「って言ったらどーする笑」
12「っ!うわっビビった〜!」
12「お、小川さんに先越されたのかと…!」
13「まぁ別にいないけどね。」
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良かったと思ったけど、先越されたとかまるで他の人を好きみたいな言い方しちゃった。
勘違いされちゃったかな、。
12「あ、じゃぁ!小川さんは好きな人とかいないんすか!」
思い切って聞いてみた。
13「好きな人、ねぇ。」
一瞬なにかを考えたような顔をしたが
なんともないみたいな顔に戻って
13「てか、俺らずっと恋バナして高校生かよ笑」
と言ってきた。
12「えっ!確かに笑」
12「まぁ?小川さんは、高校生みたいな身長ですもんねぷぷっ笑」
あ、やば…。これ地雷ッ…。
13「は?このガキが…。」
小川さんはそう言って俺の方に顔を近づけてきた。
そうして、俺の腕をつかんで
ガブッ
12「い”ッッ…。」
噛まれた。
腕には小川の歯型がついてる。
歯型は消えるからいいとして、
小川さんの八重歯?が生えているところからは血が出ている。
腕に痛みが走り、思わず目に涙が溜まる。
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12「おがわさッ”いた”い、!」
しまった、と思った。
血が出るほど強く噛んでしまった。
12「っもー!!何してんすか!」
目に涙を貯めてそう言う藍は可愛く見えた。
13「あっごめんごめん」
焦ってはいるけど顔には出ない。
俺の強みだ。
いくら藍が原因だとしても少しやり過ぎてしまったと自分でも思う。
13「いやーお前が先輩に舐めたこと言うから。」
12「いやそれはすみませんけど!!
噛まんでくださいよ!!犬ですか!!!」
13(いやそれはお前だろ)
と思いながら ごめんごめん と謝った。
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12「はぁ〜いったぁー…。」
やっぱりお風呂に入ると噛まれたところが染みる
12(でもちょっと嬉しいかも…。)
やばいさすがにきもい?と思いながら髪の毛についた泡を落としていた。
12「ふぅ〜あっつーい!」
最近は秋って感じで寒く感じる日が増えたけどお風呂上がりはやっぱりちょっと暑い。
扇風機の風を自分の顔に当てる。
12「っは〜すずしぃ〜。」
それにしてもこの歯型どうしよう、。
思ったよりも跡が残ったままだな〜。
歯型だけじゃなくで痛みも残ってる…。
12(でも、幸い左手だから練習に影響は出ないでしょ!)
そう思っていた俺が馬鹿だった…。
12(うわいってぇ…。)
レシーブの時死ぬほど痛い…。
強いサーブやスパイクは、上手く返せず変な方向に上がってしまう。
申し訳ないと思いつつ小川さんに文句を言いに行くことにした。
12「ちょっと小川さん!!昨日のとこめっちゃ痛いんですけど!!しかもなんで内側噛んでるんですか!!」
13「え、あぁごめんて」
12「思ってませんよね!!大体もっと力加減考えてくださいよ!!!」
13「だからごめんて」
12「おかげさまで綺麗にレシーブ出来ないんすけど!!」
13「じゃあ藍の方に来たボール全部取ってあげるから笑」
12「っは、。」
12(何それかっこよ。)
不意にもそう思ってしまった。
12「…じゃあお願いします…、。」
13「ん。じゃあ行こ。」
そう言ってコートの方に歩いていった。
顔あっつ。
小川さんはバレー界では小さいはずなのに…
その背中が大きく見えた。
たくましく見えた。
かっこよく見えた。
俺はやっぱりこの人が好きなんだ
と思った。
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13(今日は昨日よりもボールが上がる。)
ゆうきのスパイクだって、西田のサーブだって拾える。
きっとそれは、さっき藍と約束したからだろう。
少しでもいい所を見せたかったのだろう。
そんなことを思っていると少し恥ずかしくなってくる。
そんなことを考えていると少し目を逸らしてしまった。
やばい。藍の顔にボールがっ。
13「っ藍っ!!下がれ!!」
言葉にしたがそれはもう遅く、藍の顔に西田の強烈なスパイクが一直線にとんできた。
バコンッ
体育館にすごい音が響き渡った。
1「っやば!!!藍ちゃんごめんッ!」
そう言ってみんなで藍のもとに駆け寄る。
14「ちょ、藍!大丈夫!?」
5「え、これだいじょぶなん、?」
1「っは、やばいやばい、!ごめんッ。」
藍は意識がなく、急いで病院に連れて行った。
病院の先生からは、
「特に問題はありません。2週間もあれば、バレーにも影響はないでしょう。ですが、意識が戻ったばっかりの時は記憶が混乱してしまっているかもしれません。最悪の場合、一定の期間誰かのことを忘れてしまっているかもしれません。」
との事だった。
この日の練習はさすがに終了になった。
12「ん”っ、うぅーん、。」
意識が戻り、眠そうにそう呟いて目を覚ました。
1「っ!やっと起きた!!ごめん!ほんとにごめん!!」
12「ん、あぁ大丈夫っすよ!笑俺の不注意もあったんで!」
12「全然気にせんで下さい!」
14「っはー。良かったぁ笑」
2「藍?頭痛くない?」
12「んー!まあまあっす!!」
13「藍。大丈夫?」
12「?」
12「えっっとー?俺って何日くらい寝てましたか?」
14「いや、3時間くらいじゃないかな。日にちは跨いでないよ。」
12「えっとじゃあこの人は、いつ新しく代表入りしたんすか?」
そう言って藍は俺の方を見る。
13「っは?」
14「えっ。」
2「あぁなるほどね。これが先生が言ってたやつだよ。」
“最悪の場合、一定期間誰かのことを忘れてしまっているかもしれません”
13(あぁなるほど…。)
と思うと同時になんで俺なんだよ。と思った。
この中で俺がいちばんお前のことを好きだという自信があるのに。なんで俺が忘れられてんだよ。
ショックもあったけど、何より悲しかった。
13「…先、外出てるわ。」
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12「?」
出ていってしまったあの人は誰なんだろう。
どうして苦しそうな顔をしていたんだろう。
それは俺には分からない。
けど、
あの人かっこよかったなぁ。
それから色々とあの人のことをみんなに聞かせてもらった。
あの人は俺より年上で、小川さんというらしい。
好きな食べ物とか趣味とかもっと色々聞かせてもらった。
なんでピンポイントであの人だけ覚えてないんだろう…。
今日だけ入院するということで一人でベッドに座ってる。
12(暇だなぁ。バレーしたい、!)
そう思って腕をレシーブの形にしようとした時ベッドに付いている柵のようなものにぶつけて痛みで体が跳ね上がる。
12「いった、!!」
なんだろうと思って腕を見ると少し薄くなっている歯型があった。
12(え、だれの?)
歯型を見つけた時はすごく驚いた。
驚いたけど、なぜか安心感のようなものが俺の中にあった。
今日から、普通に家に帰れる!!でもバレーの練習行きたい、!!
見るだけでいいから!!とゆうきさんに無理を言って了承を得た。
12「やったーー!!ありがとうございますゆーきさん!!」
ドンッドンッとボールを床に叩きつける音がする。
12(はやく俺もやりたいな〜)
と思いながら眺めていた。
しばらく眺めていたら本当は床に落ちる予定だったボールが滑らかな動きで拾われる。
昨日みんなから教えてもらった小川さんだった。
俺は本心ですごいなと思った。
12「あ、あの!小、川さん、?」
13「ん、なに」
素っ気ないなと思ったけどこれも昨日みんなから聞いていたからそういう人なんだろーなと思った。
12「あの、さっきのレシーブ!!めっちゃかっこよかったです!!どうやって取ったんですか!」
13「…。教えない。」
12「えっ、」
13「記憶が戻るまで教えてあげない。」
12「えー、なんでですかー」
______________________________
12「えー、なんでですかー」
そう言いながら唇を尖らせる藍はあの日の藍と似ていた。
もちろん今日もあの日も藍は藍だ。
けど唯一違うところがあるとすれば俺の事を知っていたかどうかだ。
12「じゃあ、思い出したら!思い出したら絶対教えてくださいね!!笑」
そう言って微笑むこいつが可愛いと思った。
たとえ俺のことを覚えてなかったとしても。
こいつの事が好きだと思った。
そんでもって悔しいと思った。
藍が、こんなに俺を好きにさせたのにその本人は俺のことを覚えてない。
そんなに印象になかっただろうか。
12「じゃあ頑張ってください!コートの外から見てます!!」
13「…早く思い出せよ、。」
俺の呟きは、誰かに返答を求めるものではなくただ単に自分の気を確かにするためだった。
藍は、俺の記憶だけ抜け落ちている。
でも、藍は藍であって、その事実は変わらない。
つまり、俺のプレイを見ているのは正真正銘の藍だ。
ここでダサいプレイは見せられない。
俺はいつもより気合を入れてボールと向き合った。
レシーブをあげる時は腕をのばして勢いを殺す。
当たり前のことでも丁寧に。
ボスっ
俺のレシーブはセッターの方に綺麗にかえった。
13(よしAパス、!)
そこから、西田が点を決めてくれた。
13「ナイス西田」
1「いや〜!小川さんナイスレシーブっすわ!」
12「おー!!!西くんすっご!!!」
1「だろだろ!笑」
12「いやー俺が意識失うのも納得やわ〜!!」
1「もうその話は辞めて!?!?」
12「うそうそ笑笑気にせんでって笑」
12「ってか!!小川さん凄かったです!!どうやったんですか!!!」
てっきり西田だけを見てたのかと思ったけどちゃんと俺のプレイも見ててくれたらしい。
13「ん。肘伸ばした。」
12「え!それだけですか!?!?全然参考にならん…。」
他になんて説明したらいいのか分からなかった。
12「えっとじゃあ!!何考えてレシーブしてますか!!」
13「んー。西田のスパイクがブロックされた時のカバーのこととか。」
12「なるほど…!」
12「それって、俺の場合だとどうやって攻撃に繋げるか、と同じってことですよね!!」
13「うんまあそうなんじゃない。」
12「ですよね!!ありがとうございます!!」
13「ん。」
そう言って練習に戻ろうとしたら
12「あの!小川さん!」
13「ん。なに。」
12「いい事教えてもらった代わりに飲み物奢ります!!」
13「、!」
13「じゃあ、奢って。」
12「はい!!」
なんか、あの日と同じはずなのに…
こういう時、いつもの藍なら うす! って言うのに。
いつも通り元気だけど、いつもとは違う堅苦しい敬語。違和感すぎて気持ち悪い。
______________________________
13「おいゆうき」
14「どーした?」
13「~~~~~~?」
14「~~~~笑」
13「~~~!笑」
っあ。笑った。初めて見た
いや多分俺が記憶を無くす前まではいっぱい一緒に笑ったんだろうな…。
なんで、思い出せないんだろう、。
てか小川さんって八重歯あるんだ。
なんか似合うな。
13「ん。」
あ、小川さん練習行っちゃう。
邪魔したい訳じゃないけどなんかさみしい。
12「あの!小川さん!」
13「ん。なに。」
思い切って言ってみた。
12「いい事教えてもらった代わりに飲み物奢ります!!」
ん?どうしたんだろう。少し驚いたような顔をしていたような気がする。
13「じゃあ、奢って。」
俺は嬉しくなった。
勇気をだして誘ってよかったと思った。
12「何飲みますか!小川さん!!!」
13「…。ココア。」
12「ココアですか?以外!」
13「そーかもね。」
そんな会話をしながら俺は小川さんのためにココアを買った。
12「ブラックコーヒーとか飲むのかと思いました!!てか、おれココア好きなんですよね〜!」
13「…知ってる。」
12「っあ。知ってましたか、!笑もしかして俺言ってましたか、!笑」
13「うん。」
12「…」
13「…ありがと。戻ろ。」
なんだかすごく悲しそうか顔をしているように見えた。気のせいかな、?
距離を縮めようと思って誘ったけど…
なんだか、逆に気を使わせてしまった気がする。
本音を言うと、ただ寂しいと感じただけだけど…。
練習が終わって3時間が経った。
しばらくスマホの写真を、スクロールしていると
みんなとの写真が出てきた。
その中でも小川さんとの写真がダントツで多かった。
12(はーいつになったら思い出せるんやろ)
一旦気持ちを切り替えるためにお風呂に入ることにした。
12(そもそも俺と小川さんってどーゆー関係?もしかして付き合ってたり、?)
12(そんなわけないか、。)
そんなことを考えながら体を洗っていたら
12「い”っ!!!」
考え事をしている間に腕を強く擦ってしまい、腕にあった歯型のところに、痛みが走った。
それに、ボディーソープが染みてちょー痛い…。
そこで気づいた。
12(そーいえばこの歯型の八重歯の位置と小川さんの八重歯が生えてた位置一緒…?)
これで全部思い出した。
2日前に小川さんにココアを奢って、一口貰って同性恋愛の話とかをしたりしたのも。
全部、小川さんとの記憶を全部思い出した。
小川さんのことを思い出した俺は急いでお風呂を上がって、小川さんに連絡を入れた。
《今から駅前の公園来てください!》
12「っは、はぁはっぁ。」
感情が昂ったせいか、急いで行こうと思い走って公園に向かった。
公園のベンチには黒いパーカーを着た小川さんが座っていた。
12「お、おがわさっ、。」
13「、!どーしたの急に呼び出して。」
12「あ、あの、!」
息が荒く、今までの事を思い出した俺の目からは涙が落ちていた。
13「、!?な、なに、どうした、?」
12「お、おがわさっ、おれっ思い出したっ、。」
13「っは、。」
12「全部、小川さんとのこと全部思い出したっ」
13「そ、っかそっか、。よかった、。笑」
12「お、おれっ小川さんの事がすき。」
自分でもこのタイミングじゃないことくらい今になってはわかる。
けどこの時は、思ったことが全部口から出てしまっていた。
当然小川さんは驚いたような顔をしていた。
13「っ!、らんっ、。」
小川さんはこんな俺を抱きしめてくれた。
13「藍。俺も好き。俺と付き合って」
そう言われた瞬間顔が熱くなった。
水を入れたやかんが沸騰するみたいに煙が出そうだった。
なんなら、やかんのようになっていたのかもしれない。
13「藍。応えて。」
12「っおねがっします、!」
泣きながらで言葉が区切り区切りになってしまったが、その応えはきちんと小川さんに届いていた。
13「よろしく。藍、笑」
12「うす、!!」
===================
12「小川さん、おれ、ちゃんと好きな人と付き合えましたよ」
13「は、なに急に、。」
傍から見たら素っ気ないかもしれない。
けどこれは照れている時の声色と顔。
12「だって言ったじゃないすか!」
12「”もし付き合ったら1番に報告するんで!!”って!!」
13「っは!よく覚えてたな!ついこの前まで忘れてたくせに、!」
12「いやいや!それは西くんのせいやないすか!!」
なんて、思い出話をしながら二人で並んでバレーの過去試合を見ていた。
小川さんの歯型が消えたのはちょうどこの日だった。
七瀬🍏
11,182
コメント
3件
余裕で泣きました 、 😭😭😭 涙腺おばあちゃんなので しばらく涙がだーだーでした 。 素敵な作品ありがとうございます 💖
あおいです🕊️ 読ませていただきました…!nmmnのBL、お互いに片思いしてるのにすれ違う感じがもうたまらなかったです。 特に小川さんが藍ちゃんに「思い出すまで教えない」って言うシーン、切ないけど彼なりの独占欲が出ててドキドキしました。八重歯の歯型が記憶を取り戻すきっかけになるのも、すごく好きな伏線でした🌷 ココアを一緒に飲む場面が何度も出てくるのも、関係性の変化が感じられて良かったです。 続き、すごく気になります…!