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〔第十一章:もっと早くに手を伸ばせたら〕
朝、四季と学校の行くと、うちの学年のとこが騒ついていた。
何が何だかわからなかったが、とりあえず一足先に来ていた冬川に事情を聞くことにした。
「な、何があったの…?」
「…蜜奇さんがっ…昨日から、いないん、だってっ…」
「「えっ…」」
「昨日ってことは学校の後?」
「そういう事になるね…」
冬川の顔は明らかに暗かった。
(そりゃそうだよな…好きな人…だもんな…)
でも、落ち込んでいるのは冬川だけじゃない。
蜜奇さんの事が好きなのも冬川だけじゃない。
緑川だって同じだ。
誰よりも落ち込んでたんだ。
別のクラスだろうと関係ない。
(でも決まったわけじゃない。じゃあどうしてそんなにもう後がないみたく落ち込んで…)
俺は我慢できず、聞いてしまった。
「大丈夫か…?なんでそんなに後がないみたいに…」
すると少し震えた声で緑川はこう言った。
「もしかしたら…もう本当に後がないかもしれないんだ…」
「…は?」
・・・
緑川は蜜奇さんのことについて話し始めた。
最近の蜜奇さんは明らかに疲れていたこと。
そして、落ち込んでたこと。
何か仕事が終わらないとか生徒会の話かと思って
「手伝おうか?」って聞いても「大丈夫、!私情だから、!」言ってたことも。
俯いてた日もあったりとか。
知らなかった蜜奇さんの事ばかりだった。
やっぱ見てるなーって感じた。
そんなことは置いといて、緑川に蜜奇さんが行きそうなところを聞いてみた。
緑川は何個か候補を出してもらって、行ってみたけど結局見つからなかった。
そして、先生たちも本格的に探し始めたのだった。