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#mtk
白黒猫

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kurara
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スタジオの空気は、音を出していないのにどこか重かった。
誰もそれを“変だ”と言葉にしないまま、時間だけが進んでいく。
若井は、いつも通りにギターを持つ。
笑う。
話す。
合わせる。
でも、その“いつも通り”の内側で、少しずつ何かが積もっていく。
誰にも見えない場所で。
言われた言葉のひとつひとつは、表面では流れていく。
「うざいんだよな、お前」
「才能ないんじゃない?」
「こんなやつ」
そのたびに若井は、いつものように小さく笑って受け流す。
「そっか」
「ごめんね」
「大丈夫」
そう返すことが癖みたいになっていた。
でも、その“受け流し”の奥で…
少しずつ、反応が遅れるようになる。
一瞬だけ、言葉が胸のどこかで止まる。
そしてまた笑う。
ただ、それだけが増えていく。
誰も気づかない。
三人も、音のことは見えている。
ズレは減っている。
むしろ若井のギターは、確実に良くなっている。
でも、表情の“奥”までは見ていない。
そこだけが、静かに沈んでいく。
元貴の言葉は、相変わらず鋭い。
でも若井にとってはもう「慣れ」に近くなっていた。
慣れるということは、痛みの形が変わるということでもある。
刺さるのではなく、沈むようになる。
重く、深く。
誰にも見えない場所に、少しずつ残っていく。
ギターを弾く手は止まらない。
笑顔も崩れない。
でも瞳の奥だけは、ほんのわずかに遅れて光るようになる。
その変化に気づく人はいない。
誰も気づこうともしないから。
ただひとつ確かなのは、
若井の中で、「大丈夫」の重さだけが、少しずつ増えていっていること。
コメント
4件
シリアス、すごく。続きがすんごく気になる。若井さんの積もり積もった気持ちがどこかで崩壊してしまいそうで怖い…
受け入れてるんじゃなくて 流してたんだ、、、 大丈夫と思ってもいつか終わりがくるからね。 って思った✌️ 4人が気づいてないのがまたいい💞