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Suzuki side
今日も貴之がいる病院へ足を運ばせる。
病院に入ると、なんだか慌ただしい。看護師や医師のほとんどが1室に集まっている。
僕はなんとなく近づいてみた。 ×× 室 …貴之の部屋だ。
呆然としていると、ストレッチャーで運ばれる貴之がいた。
鈴木「貴之、…?」
僕に気付いた1人の看護師さんが、話しかけてきた。
「桐山貴之さんのご家族の方ですか?」
鈴木「…ぁ…、え…えと……」
僕が戸惑っていると、看護師さんはゆっくりでいいですよ、と微笑んでくれて少し安心できた。
鈴木「こ、恋人です…」
看護師さんは、察して僕を貴之が運ばれた部屋の前まで連れて行ってくれて、僕はそこで待っていた。
待っている時間はものすごく長い気がして、5時間に感じる。
体感6時間ぐらい待っていると、ドアが開いて1人の医師が出てきた。
鈴木「貴之はっ、?」
「…命に別状はありません」
僕は全身の力が抜けてその場に座り込んだ。「命に別状はない」 。
その言葉を聞いただけで安心する。看護師さんからは、2日後に来てください、と言われた。
2日後、病院へ向かうといつもの風景。前の慌ただしい感じはない。
貴之がいる部屋へ向かい、扉を3回ノックし、入った。
そこには眠りについている貴之がいた。寝顔を見るのは何日ぶりだろう。まともに見たことなんてない。
鈴木「たかゆき……」
僕は寝ている貴之の隣りに座り、寝顔を堪能した。
格好良くて、どこか幼いところがあるような寝顔だった。
寝顔をたんまりと堪能した後、貴之の机周りを掃除した。
掃除していると、貴之が目を覚まして、「おはよう」と言ってきた。
桐山「ごめんね…また、笑」
鈴木「ん…、貴之と2日間会えなくて寂しかった…」
桐山「俺もだよ~、? 笑」
貴之はわしゃわしゃと頭を撫でてくれた。この手が大好き。
鈴木「今日も検査頑張ってね…笑」
僕は愛想笑いで、貴之にこう言うと、僕は部屋から出ていった。
次回、♡1000
コメント
1件
鈴木と桐山のペアってなんていうんだろ やっぱり現実に戻った名前になるんかな(ふまもと