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白石さんに、親である芸能人と似ていると言われた。
「そうですねぇ。親が美人だと、子も美人になるもんだなぁ」
皆、目をパチクリとしている。
気にせず、喋り続ける。
「やっぱ、この魅力って遺伝か☆」
「ま、まて、、、お前の親って、、、」
榎本さんが、わなわなと震えながら言う。
「ここに載ってる2人ですが?」
テヘッと言いながら舌を少し出す。
すると、笹塚さんが何か思い出したようにパソコンにカタカタと打ち出す。
手が止まり、一瞬深刻そうな顔をした後パタンっと閉じてしまった。
「尊、どした??」
「いや、なんでもねぇ」
笹塚さんは、ちらっと私を見る。
すぐに目を逸らしたが、なんとなく意味が分かった。
14年前の事件の記事でも見つけちゃったんだろうなぁ。
「あれ?でも確か、さっきの2人って14年前、、、」
榎本さんは、そこでハッとなり口元を手で抑えた。
白石さん以外は、何か思う所があるのか目を逸らされてしまった。
「そんなシンミリしないでくださいよぉ〜」
笑顔を貼り付けながら言う。
この笑顔だって、ミリ単位で調整して自然に見えるはず。
この笑顔をしていれば皆、私は平気だって思い込んでくれる。
皆、皆本当の私になんて気付かないんだから。
「そうだな」
ほら。
私は、平気だって、、、
「余り、ムリはするなよ」
柳さんが私の頭に手を置いた。
「、、、何がですか?ムリなんてしてません」
内心少し動揺する。
だけど、ニコニコしながら、、、さも平気そうにする。
「親殺されて、平気に生きてる奴なんて少ねーだろ」
「その笑顔も、無理矢理してる感あってきもちわりーんだよ」
榎本さんと笹塚さんが言う。
白石さんは、この状況を楽しんでるのか何も言わない。
「、もう14年も前のことですし、割り切ってますよ〜」
私、ちゃんと笑えてるよね?
ちゃんと、平気そうな感じだよね?
ちゃんと、ちゃんと。
「、、、」
真顔のまま、笹塚さんがこっちに来る。
目の前に来たと思うと_
「いッ」
いきなり、頬を掴まれた。
「い、いひゃい、、しゃしゃずかひゃんっいひゃい」
「うるっせーな、、、おい、アホ兎。作り笑顔すんじゃねー」
ギロッと睨まれて、肩がビクリとする。
さっきよりも力を入れられて凄く痛い。
「わかいまひたからっ、はなひてくらひゃい‼」
一生懸命抗議をすると、ようやく離してくれた。
頬がひりひりして、両手で抑える。
加減を覚えてほしいよ、、、(呆)
「笹塚。やりすぎだ」
柳さんが、笹塚さんを注意する。
当の笹塚さんは、一度舌打ちして戻っていった。
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