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⚠️🔞BL⚠️
完全創作ですが、先日の10周年の日を題材にしています。
ご不快に感じる方もいらっしゃるかと思いますので、そちらをご承知の上、あくまでファンタジーとしてお読みいただける方のみ、お進みください。
10周年の前日、俺は、CEREMONYでもお世話になったセキュリティサービスに挨拶に行った。明日、涼ちゃんがあちこちに出没する予定で、そこに護衛の為に付いて廻ってもらうのだ。
「明日、よろしくお願いします。」
「Yes,sir.」
「涼ちゃんに変な虫が付かないように、よーーーーーく見張っといてくださいね。」
「Yes,sir.」
「…あと、Don’t touch Ryoka,you too.」
「…Yes,sir.」
今日は、涼ちゃんは朝の2:00からスタジオ入りして、その後各局を周りテレビジャック、さらには『#涼ちゃん出没中』プラカードを掲げながら、街中を闊歩し、コラボ中の場所を廻って写真を撮る。
次々と、公式からや、ファンが撮った動画や写真がアップされ、俺は満足気にそれを眺める。
涼ちゃんの両脇には、昨日よくよく言い含めておいた屈強なセキュリティサービスが、ガッチリと彼を護っている。
そうそう、俺たちの、いや、俺だけの華をしっかりと護ってね。じゃないと、あのふわふわした甘い華に、碌でもないクズムシ共がすーぐ群がるんだから。
ああ、疲れた…。いや、疲れたなんて言ってちゃダメなのはわかるけど、でも、流石に朝の2:00から稼働しっぱなしは堪えるよ…。
…2:00ってそもそも、朝なの?
移動中の車の中で、ボーッとした頭でそんな事を考えていたら、隣にセキュリティサービスのお兄さんが座ってきた。身体が大きいから、ちょっと圧迫感が…とか思うのも、失礼だよな。
お兄さんは、自分の肩をポンポンとして、どうやら僕に頭を預けろ、と言っているようだ。んー、眠たいのは山々なんだけど、だったら後部座席全てを僕にくれた方が横になれるんだけど…。
でも、髪のセットとかメイクのことを考えたら、確かにお兄さんの肩を借りた方が良いのかも…。僕はお兄さんに向けて少し会釈をして、失礼します…と頭を預けた。
ああ、しっかりした肩…。
元貴とはまた違う安心感…。
おー…これは…寝て…しまう………。
『I do not touch you,right?』
なんか言ってる…。
僕は、沈む意識を浮上させる力は無く、そのまま心地よい揺れに身を任せて眠った。
『また、涼架くんがモテてます。』
そのメッセージと共に、マネージャーから俺に送られてきた写真。セキュリティサービスのオニイサンの肩に、涼ちゃんが頭をもたげて眠っている。
オニイサンは、両手を挙げて、まるで自分からは触っていないと主張しているかのようだった。
ふーーーん、涼ちゃん寝ちゃったの。そんな無防備に。オニイサンの肩にもたれちゃって。そんな可愛い顔見せるんだ。
へえーーーーーーーーーーーー。
俺はすぐさま、マネージャーに電話をかける。
「もしもし、ちょっとそこのオニイサンに代わってくれる?」
『…Hello?』
「どーも。ね、かわいいでしょ、うちの華。」
『…Yes,sir.』
「もうええて、それ。」
俺は、涼架に触るなっていう作戦の変更を、オニイサンに伝えた。
さぁ、どんなふうに仕上がるのかな、今日の終わりが楽しみだなぁ。
ん…やば、寝てたな…。あーでもちょっと寝たら、結構スッキリ…ん?
なんか、お隣のお兄さんの手が、僕の太ももに置いてある。まだ少しボーッとする頭で、手もおっきいなぁ…と見てた。
指がトトトン、とリズムを取っているように動いたかと思うと、スル、と内腿の方へ滑ってきた。
「わっ…! 」
ビクッとして、声が出る。お兄さんと目があって、しばらく固まった後、おはようございます…と言うと、お兄さんは静かに前を向いた。
内腿を触っていた手も、離れていた。なんだろ、寝かしつけてくれてたのかな、なんて思って窓の外を眺めてたら、今度はお尻の辺りに暖かみを感じた。
この大きな暖かいものは…。僕が視線を彷徨わせてお尻の感覚に集中して思案していると、それがやっぱりスル、と動いた。
こ、今度はお兄さんがお尻触ってる!?
僕が体を動かして避けようとするが、寝ている間に付けられたのか、シートベルトのせいで上手く移動できない。お尻から腰にも手が伸びる。Tシャツの中に手が入れられると、流石に僕も焦って、両手でお兄さんの手を押さえる。が、全く歯が立たない。さすが屈強なセキュリティサービス…、なんて感心してる場合じゃない、こんなの、こんなの元貴に怒られちゃう…。涙目になりながら、小さく、no…と言う。
「…ダイジョブ…。」
お兄さんが僕に耳打ちをして、スマホの画面を見せてくる。これ、マネージャーのスマホ?と画面を覗くと、元貴のニヤリとした顔が映っていた。
「も…!」
元貴が、口に人差し指を当てて、静かに、のポーズを取るので、声を出しかけてやめた。
そんな僕の様子を、目を細めて満足そうに見つめた。と、同時に、お兄さんがまた僕の腰のあたりを触り始める。
「ぃゃ…ちょ…。」
僕が元貴の視線を気にしてすぐに抵抗すると、元貴がまた口に人差し指を当てて、首を振る。え、どういうこと…、黙ってろってこと…?
僕が両手で自分の口を塞ぐと、元貴は恍惚とした表情で頷いた。
そうか、これは、元貴の遊びだ…悪戯を仕掛けて僕で遊んでるんだ…。もう、冗談じゃないよ、まだまだ街の中を廻る予定があるのに…!
お兄さんにお尻や腰、内腿を触られ、恥ずかしさと、悔しさで、目から涙がポロリとこぼれた。両手で口を押さえて首を小さく振る僕を見て、元貴が口を開いた。
『ストップ。』
「あれ?まだ元貴くんと電話つながってたの?」
元貴の声に、マネージャーが振り返る。
「え、涼架くん泣いてる?」
「あ、あくびが、すごい出ちゃって、ごめんなさい、眠くて…。」
「朝早かったもんね〜、もう少しで、みんなとスタジオに入れるからね、頑張って。」
マネージャーがティッシュを手渡してくれて、僕はホッとした。お兄さんも、元貴の言葉に従い、窓際に寄って僕から少し離れた。
『…じゃ、あとでね。』
それだけ言って、元貴はテレビ通話を切った。元貴の奴ぅ…やっていい事と悪い事があるだろ全く!
僕は少し腹を立てながら、ムスッとしていたが、次の場所へ到着した車から降りる時には、ちゃんと『涼ちゃん』を実装して外へ出た。
スタジオからの生配信も無事に終わり、俺たちの仕事部屋へと移動した。
涼ちゃん達の外回りを無事に終え、スタジオ入りした時から、涼ちゃんが俺と口を聞いてくれない。いや、表面上は普通に接しているが、目が笑ってない。怒ってるな〜、と俺は心の中でニヤリと笑う。
ニュースキャスター風の衣装から、ラフな格好に戻った俺と若井は、ソファーでグダグダとスタッフ達と今日の感想を話し合う。
ふぅ〜…、と深いため息を吐いて、涼ちゃんが着替え部屋へと入って行った。
「かなりお疲れだね、涼ちゃん。」
若井が同情の声で言う。
「ん、ちょっと行ってくるわ。」
俺が立ち上がって着替え部屋へ向かうと、いらんことすんなよ、と後ろから若井の声がした。
「りょーうちゃん。」
元貴が、部屋の中に入ってきた。僕はそちらに向くこともなく、その声に応える事もせず、黙々と、用意された服に着替える。
「怒ってる?」
後ろから、腰に手を回して抱きついてきた。つい、後ろを振り向くと、首を傾けて、上目遣いで元貴が僕を見ていた。う…くそぅ…可愛い。
「…あのねぇ、あんな悪戯、ダメだよ。セキュリティのお兄さんにだって迷惑だし、僕だって…。」
「僕だって、なに?」
なおも頭を傾け、あざとく訊いてくる。
僕は、答えるのが悔しいので、また無視を決め込む。
元貴はそんな僕を、口を尖らせてしばらく睨みつけたのち、僕の下の方に手を伸ばした。
「っ!…もとき…!!」
小声で、元貴を制止する。向こうの部屋には、若井もスタッフもいる。元貴の腕を両手で押し除けようとするが、ガッチリと組まれているのでなかなか外せない。
「この服、結構薄手だから、アブナイよ〜。」
ニヤニヤと笑いながら、元貴が僕のを優しく触ってくる。僕はその場にしゃがみ込んで、元貴の腕をなんとか外した。
「僕だって、昂っちゃって大変だったんだから、でしょ?」
肩に手を置いて、後ろから耳元で囁かれ、僕は身体が震えた。元貴が嬉しそうに喉をククッと鳴らして、僕の頭を撫でた。
「じゃ、インライ始めるから、落ち着いたらおいでね〜。」
元貴が部屋から出ていく。今日一日の疲れと、元貴からの刺激で、僕はしばらく動けずにいた。
やがて、ゆっくりと立ち上がり、部屋の鏡で、ズボンに違和感がないかチェックしてから、元貴たちの元へと向かった。
若井とインライで遊んでいると、着替え部屋からそろそろと涼ちゃんが出てきた。
なかなか、インライのカメラに映ろうとしない。なんだかソワソワと、服ばかりを触っている。あーあ、涼ちゃんだいぶキテるなぁ…。
画角に入ってからも、涼ちゃんは少しぼんやりとした顔で、みんなにお疲れだと労われていた。あまりにズボンを触るので、あんまり触らない方がいいよ、と注意したほどだ。
明日も早いらしいので、そろそろお開きに、とインライを終了させて、今日のお祝いに終止符を打った。
スタッフたちも、怒涛の一日の疲れからか、僕らももう失礼します、と帰り支度を始めた。
若井はソファーに寝そべって伸びをして、涼ちゃんはボーッとソファーに腰掛けていた。
「さ、俺らも帰ろっか。」
2人に声をかけると、それぞれがのそのそと帰り支度を整える。
マネージャーの車で、まずは若井の家へと送り届けてもらう。
「んじゃー、また明日〜。」
「うぃー、お疲れ〜。」
「ばいばい。」
若井がフラフラとマンションに入るのを見届けると、俺はマネージャーに行き先を伝えた。
「今日は涼ちゃんも俺んちね。」
「はーい。」
涼ちゃんは、若井に手を振ったあと、椅子に沈み込んで寝息を立てていて、俺の言葉には何も反応しなかった。
「涼架くん、かなりお疲れだね。…あんまり無理させたら可哀想だよ。」
マネージャーが、バックミラー越しに俺を見て諌めた。俺は困ったような笑顔を返す。
だって、ものすごくイジめたくなるんだもん、この人。
「涼ちゃん、起きて、自分で歩いてよ。俺抱っこ出来ないよ?」
元貴の声がする。疲れた体を引きずるように片側から支えられ、なんとか家の中に入る。
「あれぇ…僕んち…?」
いつもよりおぼつかない口調で、元貴に問う。
「ううん、俺んち。さ、さっさとお風呂入っちゃお、明日も早いんだし。」
え?俺んち??
あれよあれよという間に、服を脱がされ、お風呂場へと押し込まれる。
「ま、待って元貴、なに、なんで?」
「いーからほら、洗ってあげるから!疲れてんでしょ?」
椅子に座らされ、頭からシャワーをかけられる。僕はもう抵抗する力もなくて、膝に肘をついて項垂れた。やがて頭がモコモコに泡立ち、元貴の手で丁寧に洗われる。
ああ、気持ちいい…。人に頭を洗ってもらうと、なんでこんなにいい気持ちになるんだろう。
と、しみじみと感じていたら。今度は泡まみれの手で、いきなり身体を洗い始めた。
「くはっ!ちょっ!く、くすぐったいって!」
「動かない!洗いにくい!」
「あ、元貴!僕ちゃんと謝ってもらってないけど!」
頭に泡がついたままなので、目が開けられない。後ろにいるであろう元貴に向かって、目を瞑ったまま、怒っている主張を表情に浮かべる。しばらくシーンとしていたが、元貴が後ろから抱きついてきた。
「謝るって、なにを?」
「なにって…大事な仕事の日だったのに、ボディーガードのお兄さんまで巻き込んで、僕に悪戯したでしょ!」
「んー、どんな悪戯?」
元貴の手が、また僕の下に伸びて、触り始めた。
「また!もう、元貴!」
僕は足を閉じて抵抗を試みるが、胸の敏感なところまで反対の手で触られ、みるみるうちに力が入らなくなる。
「ねえ、涼ちゃん。」
「…元貴、泡流して、目が痛い…。」
僕は、懇願するように言った。元貴は、シャワーで僕の頭から全ての泡を流してくれた。
シャワーヘッドを壁にかけて固定したあと、両手で僕の顔を掴んで、深いキスをしてきた。舌を絡ませ、上からはシャワーがかかり、危うく溺れそうになる。
「げほっ、げほっ。」
「はぁー、涼ちゃん最高。」
「怖いって…。」
僕はシャワーを止め、下から元貴を見上げる。元貴はまたあの恍惚の表情で俺を見下ろし、元貴のモノは、もう完全に反応していた。
「俺、涼ちゃんイジめるのがいっちゃんクるわ。」
「やば…こわ。」
「ヤバいのは涼ちゃんでしょ。人をこんなに狂わせるんだから。」
「はぁ?僕のせい?」
「いーかげん自覚しろって。今日の最後の方の疲れたような顔だって、あんなの誘ってんじゃん。」
「誰をだよ。」
「涼ちゃんを観てるみんな。」
「もう…、付き合ってらんない。」
呆れた声を出して、立ち上がった瞬間、後ろから抱きつかれて、壁に押しつけられる形になった。
「涼ちゃん、涼ちゃんは、俺だけの華なんだから。誰にも折られちゃダメだからね。」
「だから…誰も折らないって…。あ!」
元貴が、後ろから僕の孔を触る。
「ちょ、ちょっと、今日は無理だって、ホントに疲れてて…。」
「ダーメ。」
後ろから耳を舐められ、首筋にもキスを落とされる。
「誰にも触られないように護ってもらうのも良いけど、誰かに手折られそうになってる涼ちゃん見るのも、興奮したわー。」
「元貴、色々とヤバい方向にイッてない?」
「だから、涼ちゃんのせいだって。」
普段はお風呂場になんか置いていないはずのローションを垂らされ、元貴の指が入ってくる。
「ぅあっ…!よ、用意して…たの?」
「うん。作戦変更した時に、夜はきっとここでするなーと思って、全部寝室から持ってきといた。」
なんと無駄に先を読んでいるんだろう、と僕は半ば呆れてしまった。というか、やっぱりやめる気なんかないのか。
「ま、涼ちゃん疲れてるだろうから、早めに終わるね。」
いつの間にかゴムをつけた元貴のモノが、僕の中に容赦なく入ってきた。
「あ…。 」
壁に手をついたまま、後ろから突き上げられる。一日中歩いていたから、足がもう限界なのに、元貴からの激しい愛を、なんとか受け止めようと、必死で足に力を込める。
「あ…涼ちゃん…すきだよ…だいすき…。」
元貴が、僕の髪を触りながら、愛おしそうに呟く。ずるいよなぁ、あんな酷い愛し方するくせに、やっぱり僕の心を掴んで離さないんだもん。歪にも見える元貴の愛は、縋り付いてくれるような甘い囁きは、僕にとってもなくてはならないモノになっていた。
「あ、イク…!」
元貴の動きが激しさを増し、浴室に卑猥な音が響き渡る。2人の嬌声が重なり、元貴が僕の中で何度も震えて、果てた。
ベッドの中で、やっと安寧の時間を手に入れた涼ちゃんは、まるで少年のような、しかし女神のような、あどけないとも美しいともとれる顔で、俺の腕の中で眠る。
涼ちゃんは、気付いていない。仕事で出会う人たちが、次々と涼ちゃんの虜になっていることに。俺は、その度に、涼ちゃんは俺のものであると優越感に浸るとともに、いつか誰かに掻っ攫われるかもしれないと不安にもなる。
「この、天然人たらしが。」
涼ちゃんの鼻を、指で摘んで口を尖らす。んん、と嫌がって、俺の胸に顔をうずめてきた。その柔らかな藍い髪を、そっと撫でる。
この藍だけは、絶対に誰にも奪わせない。これから先10年だって、もっと先だって、絶対に離してやらないもんね。
うぐぅ…と涼ちゃんから声が漏れるほど、キツくキツく抱きしめて、俺の愛を護りながら眠りについた。
コメント
8件
なるほど、あのインライはそういうことだったのね…(((違います 涼ちゃんいじめるの楽しいですよね(((これも涼ちゃんのせい
ぜんぜんダメでないです!このお話も、めちゃ好きです🥹🫶 私もインライのズボンのくだり、気になってました🫣笑 ♥️くんの華、♥️くんの藍、どれも素敵な表現で好きです🤭
ちゃんと❤️💛の視点の違い伝わりましたよ☺️ 昨日の今日なので、いろいろなところに映像画像があって、アレのアレとか、あのときのとかめちゃくちゃリアルに妄想できました笑 きっと❤️くんの愛重は定石で、💛ちゃんがそれを受け入れるのも決まっていて…というか個人的にはそれが大好きです🤭これからも拗らせ愛重❤️くん待ってます✨