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0時のスポットライト
※このお話はヴァンパイア×Ωバースの世界です。カプはうりゆあです。
〜自己紹介〜
黒野 ur (うろの うり)
・あるふぁ
・ヴァンパイア
・俳優
赤葉 ya (あかば ゆあん)
・おめが
・新人俳優
〜この世界の説明〜
人間とヴァンパイアが共存する現代。
人間には第二の性として、α・β・Ωが存在する。
ヴァンパイア
人間と同じ姿で生活しているが、血を必要とする種族。
現在は人工血液が普及しているため、人間の血を飲む者は少ない。
ただし、Ωの血には強く反応するヴァンパイアもいる。
ヴァンパイアは長命で、優れた身体能力と嗅覚を持つ。
Ω
人口の少ない第二の性。
定期的に発情期があり、強いフェロモンを放つ。
αとの間には「番」という特別な関係が存在する。
番
αとΩが互いの意思で結ばれる関係。
ヴァンパイアとΩの場合、血を介して「血の契約」を結ぶことができる。
ただし、相手の同意なしに契約は成立しない。
純粋さんandうりゆあ地雷のひとはばっくお願いします🙇
芸能界に入って、まだ三ヶ月。
赤葉 ya は、今でも撮影現場に来るたびに少しだけ緊張していた。
ya「今日からよろしくお願いします!」
深く頭を下げる。
目の前にいるのは、今をときめく人俳優――黒野 ur
整った顔立ちに、低く落ち着いた声。どんな現場でも完璧に振る舞うことで有名な男だ。
ur「……こちらこそ」
urがyaを見る。
その瞬間だった。
urの瞳が、一瞬だけ赤く光った。
ur「……っ」
ほんの一瞬。
見間違いかと思うほどの短い変化だった。
yaが瞬きをすると、もうurはいつもの表情に戻っている。
ur「赤葉くん、緊張してる?」
ya「あ、はい……ちょっとだけ」
ur「大丈夫。俺も最初は緊張したから」
そう言って笑うur。
その笑顔に、yaもつられて笑った。
ya「ありがとうございます」
――けれど。
urは笑顔の裏で、必死に息を止めていた。
ur(……まずい)
甘い香り。
花のような、それでいてどこか甘酸っぱい匂い。
Ω特有のフェロモン。
それだけなら、まだ耐えられた。
問題は――その中に混じる、血の匂いだった。
ur(この子の血……)
urは何百年も生きてきた。
人間の血など、もう何年も口にしていない。
人工血液だけで十分だった。
なのに。
目の前の青年の匂いだけは、どうしても無視できなかった。
まるで本能そのものを刺激されているようだった。
その日の撮影は順調に進んだ。
yaも少しずつ緊張が解けていく。
問題が起きたのは、休憩直前だった。
ya「痛っ……」
小道具を片付けていたyaの指先に、小さな切り傷ができた。
mb「大丈夫?」
スタッフが駆け寄る。
ya「はい。これくらいなら――」
そう言った瞬間。
空気が変わった。
yaが顔を上げる。
少し離れたところにいたurが、こちらを見ていた。
その瞳は――赤い。
ur「……黒野さん?」
urは何も言わなかった。
ただ、次の瞬間にはyaの腕を掴み、誰もいない廊下へ連れていった。
ya「え、ちょっと……!」
背中が壁に触れる。
urが目の前に立っていた。
ur「……俺から離れて」
ya「え?」
ur「今すぐ」
低い声。
urの呼吸は明らかに乱れていた。
ya「でも、怪我……」
ur「その血の匂いを俺に嗅がせないで」
ya「……!」
yaは息を呑んだ。
urの瞳が赤く揺れている。
ya「俺……」
urは苦しそうに目を閉じた。
ur「今、君を傷つけそうだから」
その言葉に、yaは怖くなった。
urの手が離れる。
ur「……ごめん」
それだけ言って、urは去っていった。
その夜。
yaがホテルの部屋で眠ろうとしていると――
コンコン。
ドアが鳴った。
ya「……誰?」
覗き穴を見る。
ya「……黒野さん?」
そこに立っていたのはurだった。
yaがドアを開ける。
ya「どうしたんですか?」
ur「昨日のこと、忘れて」
ya「え?」
ur「今日のことも全部」
urは目を伏せた。
ur「俺と関わらないほうがいい」
ya「どうして?」
ur「君は知らなくていい」
ya「でも――」
ur「俺は……」
urが顔を上げる。
その瞳は、赤く光っていた。
ur「人間じゃない」
yaは息を止めた。
ya「ヴァンパイア……なの?」
urは静かに頷いた。
ur「俺は君の血を欲しいと思ってる」
yaの身体が強張る。
ya「でも――」
urは一歩下がった。
ur「だからこそ、君には触れない」
ya「……」
ur「怖いだろ」
yaは少し迷った。
ya「……怖いです」
urの表情が曇る。
ya「でも」
yaは続けた。
ya「今日、俺を傷つけないように逃げたことは……怖くないです」
urが目を見開いた。
ya「あなたは、俺を傷つけたくなかったんでしょう?」
ur「……ああ」
ya「じゃあ、今は大丈夫です」
ur「……君は本当に無防備だな」
urが苦笑する。
その表情を見て、yaも少し笑った。
すると。
ur「……笑うな」
ya「え?」
ur「君が笑うと……」
urは苦しそうに目を逸らした。
ur「余計に欲しくなる」
yaの頬が熱くなる。
ya「血が?」
ur「……違う」
urはyaを見る。
ur「君自身が」
翌日。
撮影中、yaの身体に異変が起きた。
ya「……っ//♡」
身体が熱い。
息が苦しい。
フェロモンが抑えられない。
mb「赤葉くん?」
スタッフが異変に気づく。
ya「大丈夫です…//♡」
しかし、Ωであるyaには分かっていた。
発情期が始まった。
しかも、予定より早い。
その瞬間。
現場にいたurの顔色が変わった。
ur「……ya」
低い声。
urはすぐにスタッフへ指示を出した。
ur「全員、外に出てください」
mb「でも黒野さん――」
ur「早く!」
全員が慌てて部屋を出ていく。
静かになった室内。
urはyaから距離を取った。
ur「……俺に近づくな」
ya「ur、さん……」
ur「今の俺は、昨日よりずっと危ない」
yaは苦しそうに息をする。
ya「……怖い」
ur「……」
ya「でも、あなたなら……」
yaはurに手を伸ばした。
ya「大丈夫な気がする」
ur「..ya……」
ya「俺……あなたを信じたい」
urは拳を握った。
ur「本当に……俺でいいのか?」
ya「はい」
ur「後悔するかもしれない」
ya「しません」
ur「俺は人間じゃない」
ya「知ってます」
ur「血を欲しがる」
ya「……それも知ってます」
yaは小さく笑った。
ya「でも、俺を傷つけないって決めてくれたでしょう?」
urはしばらく黙っていた。
そして、ゆっくりとyaの前に跪いた。
ur「……本当に、俺を選ぶ?」
ya「はい」
ur「俺のことが好き?」
urの顔が赤くなる。
ya「……好きです/////」
urの瞳が揺れた。
ur「いつから?」
ya「分かりません///」
yaは照れながら答える。
ya「たぶん……俺を怖がらせないように、必死で逃げてくれたときから//」
urは目を閉じた。
ur「……敵わないな」
そして、そっとurの手を取る。
ur「俺も、君が好きだ」
urの唇が、yaの首筋へ近づく。
しかし――
触れる寸前で止まった。
ur「……最後にもう一度聞く」
urの声が震えていた。
ur「本当にいい?」
yaは小さく頷く。
ya「あなたがいい。」
その言葉を聞いて、urはようやくyaを抱きしめた。
首筋に、ほんの少しだけ牙が触れる。
痛みはなかった。
むしろ、熱に浮かされていた身体が少しずつ落ち着いていく。
そして二人の間に、淡い光が生まれた。
番の契約。
それはヴァンパイアとΩ、二人だけの永遠の約束だった。
数週間後。
mb「カット!」
監督の声が響く。
mb「はい、OK! 二人とも最高!」
撮影現場に拍手が起こる。
yaはほっと息を吐いた。
ya「お疲れさまでした」
urが隣に来る。
ur「お疲れ」
ya「今日、珍しくNG少なかったですね」
ur「君が隣にいるから」
ya「……またそういうこと言う///」
yaが顔を赤くする。
スタッフが遠くから二人を呼ぶ。
mb「黒野さん、赤葉くん! 次の撮影お願いしまーす!」
ya「はい!」
yaが返事をする。
そのとき、urがyaの耳元へ顔を寄せた。
ur「今日、仕事が終わったら……」
ya「?」
ur「続きをしてもいい?」
yaは一瞬固まった。
ya「………..仕事中にそういうこと言わないでください///」
真っ赤になったyaがurを睨む。
urは楽しそうに笑った。
ur「ごめん」
ya「絶対思ってないですよね?//」
ur「思ってるよ」
ya「嘘です//」
二人の笑い声が、撮影スタジオに響く。
午前0時を過ぎれば、ヴァンパイアの時間。
けれど今はまだ、太陽の下。
スポットライトの真ん中で。
二人はただ、恋人として笑っていた。
ここまで見てくれてありがとうございます!このお話は1話完結です!
♡とコメントお願いします!🥺
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コメント
1件
うわあ、めっちゃ良かった…!設定のヴァンパイア×Ω、すごく丁寧に世界観が入ってて物語に入りやすかったよ。特にurがyaの血の匂いに必死に耐えてるシーンとか「人間じゃない」と告白する場面、めちゃくちゃ刺さった。yaの「傷つけないように逃げたことは怖くない」って返し、あれ最高だよ…。契約のシーンの穏やかさと、最後のスタジオでの甘い掛け合いのギャップがたまらなかった。一話完結なの勿体ないけど、続きあれば読みたいな!