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【リオン】「誰…ですか…?」

【レオン】「もしかして…俺らに名前似てて…めっちゃイケメンなツツジ学園の転入生ってオマエのこと?」

【リオン】「は…はい…多分…。」

【レオン】「あっ…すまん。自己紹介がまだだったな…。俺はレオン…サンダーの義理の兄だ。」

【リオン】「えっ!?お兄さん!?」

どうやらこの人はサンダーさんの義理のお兄さんで、ここでキャストとしても働いてる人だそうだ。

義理ということだから血は繋がってないはずだが、優しそうに誰かを見つめる目がとても似ていた気がした。

【レオン】「いつか礼を言おうと思ってたんだ。遊園地を守ってくれてありがとな。あとウチのサンダーが世話になってる。」

【リオン】「い…いえいえ…。」

【レオン】「あと…なんでこんなとこで泣いてるんだ?なんかあったの?」

【リオン】「え…えっと…あまり言いたくないです…。」

【レオン】「はぁ…いっそのこと言っちまえよ。我慢しててもしょうがねえから。」

【リオン】「嫌…です…。」

【レオン】「なんでそんなに嘘をつくんだよ…。」

【リオン】「俺は…守るために嘘をついてるんです…!だから…もう…何も聞かないでください…。

【レオン】「…。」


[レオンの回想]

【レオン】「なんで嘘ついてたんだよ!ツラいならツラいって言えよ!雷雨!」

【サンダー】「黙ってろ!レオンには関係ねぇだろ!レオンはハートとシオンさえ守ってればいいんだよ!俺の兄貴ヅラはしなくてもいいから…弟たちだけ守ってろよ…。」

【サンダー】「俺は生きるために嘘ついてんだよ。

過去にサンダーにそう言われたことがあった。アイツは自分をさらけ出すのが苦手というか…本当の自分を暴かれるのが嫌だったんだろう。

俺だってそういう気持ちは理解できる。

なのに…


〜中央広場〜

【レオン】「サンダー…大丈夫か…?少し休んだほうが…」

【サンダー】「なんで…なんで動かねえんだよッ…!なんで…ッ!動けよッ!」

【レオン】「サンダー!?おい!やめろ!やめろよ!」

アイツは自分の体がどれだけ弱っていても休もうとは絶対にしなかった。痛みを感じていてもずっと笑顔で、体が動かないほどまで酷くなった時は毎回自分を厳しく叱る。そんな感じの人だった…。

俺は兄として支えてあげたいのに、あの子の心には俺の言葉は届かない。

【レオン】「なぁ…サンダー。もういいから…たまには素直に自分勝手に生きてみろよ…。」

【サンダー】「今更無理に決まってんだろ。」

【サンダー】「俺の生きがいは弱い者を救って…強い者を○す…それだけだ。俺の上に立つ奴らはいつか絶対に○してやる。」

【サンダー】「夢を叶えただとか…幸せになりますだとか…そんなの今更どうでもいい。俺はただ認められたい…俺はもう弱い自分じゃない…。」

【サンダー】「その幸せそうなツラを無理やり剥がしてやる。」

【レオン】「ら…雷雨…。」

アイツの生きがいはただ1つ…認められて幸せになりたいという気持ちだけが…サンダーの生きがいだった。

その時のサンダーの目は怒りと殺意に満ち溢れていた。

俺たちのことはきっと都合のいいモノとして捉えられてるんだろうな。だけど俺はそれでも守ると決めてるから…俺がオマエの本性を信じてやるから…だから俺も強くなれるように頑張る…。

俺が強くなったら…大切な弟であるオマエの手を握って…絶対に離さないようにして…『大丈夫だよ』ってちゃんと言ってあげたい…。


【レオン】「リオンくん…君の話はもう聞こうとしない。その代わり頼みがある…。」

【リオン】「えっ…?」

【レオン】「サンダーのことを支えてやってほしい…。アイツは今の君と同じくらい…心が弱っているから…。」

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