テラーノベル
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ウーー!ウーー!ウーー!
のんびりと過ごしていた午後、けたたましいサイレンが鳴り響き天使の襲来を告げた。
主は2階の執事たちとともにエスポワールへ天使狩りに向かう。
馬車の中で役割分担を話し合い、ハウレスとボスキが主に戦闘に参加、フェネスとアモンが主の警護に当たることになった。
「主様、力の解放をお願いします!」
『うん!・・・執事達の力を開放せよ!』
主が呪文を唱えると主の体と本が一瞬光り、執事達の体がふんわりと光を纏った。
「・・・これは?」
「もしかしたら主様の魔力が強いから見えているんじゃないかな・・・?」
「人間って本当に魔力が桁違いっすね・・・」
「とりあえず力の解放が出来てりゃ何でも良い。とっとと片付けちまおうぜ」
ボスキとハウレスが天使の群れに駆けていき、どんどん天使を斬っていく。
フェネスとアモンが背中合わせに主を囲み、倒しきれなかった天使を処理していく。
次々と湧いてくる天使たちを倒していくボスキとハウレス。
斬っても斬っても湧いてくる天使に苛立ちを隠せなくなってきていた。
「くそっ、いくらなんでも多すぎる・・・!」
「はあっ、はあっ、くそっ、キツイな・・・」
ボスキは体力が尽きてきたらしく荒く息を吐いてフラフラし始めた。
急いでフェネスが交代に走り、ボスキは主の近くで刀を構えつつ息を整え始めた。
『ボスキ・・・大丈夫?』
「はあ・・・ただの、スタミナ切れ、だ・・・
少し休めば、また動ける・・・」
主はボスキが少しでも楽になれば、と汗の滲む背中にそっと触れた。
すると、力の解放をした時同様の光が放たれ主の体から何かがボスキに流れ込んでいくような感覚があった。
光が収まると、主はくらりと目眩がして後ろによろけた。
すかさずアモンが主の肩を抱き止めて座らせる。
「大丈夫っすか?一体何したんっすか?」
『多分浄化?かな?なんか、ボスキに元気を吸われたみたいな感じがした・・・』
「それ、大丈夫なんっすか・・・?」
途端に元気が無くなってしまった主を心配するアモンは自分の手を見つめてびっくりしているボスキに気が付いた。
「・・・!?なんだコレ」
「ボスキさん?」
アモンが名前を呼ぶと、ボスキはびっくりした表情のまま主に詰め寄った。
「何しやがった!?どうして体力が回復してやがる!?」
『え・・・?さっき浄化したら元気を吸われたような感覚がして・・・それでかな?』
「・・・つまり、魔力を譲渡する時に回復させられるってことか・・・」
「すごいっすね!」
『そうなのかな・・・』
主は恥ずかしそうに視線を逸らした。
「じゃ、回復したことだしさっさと片付けてくる。アモン、頼むぞ」
「りょーかいっす」
ボスキはアモンに主の警護を任せ、天使に斬りかかっていく。
先程よりも鋭く速い太刀筋にハウレスとフェネスは驚いてボスキを見つめた。
「ほらほら、何してんだよ!俺が全部倒しちまうぞ?」
刀を振るいながらボスキがそう言うと、2人はハッとしたように武器を握り直し天使を倒し始めた。
パレスに戻って魔力の譲渡時に執事を回復させられることが分かったと室長たちに報告を行った。
「それはすごいね」
「そんな力があるなんて・・・」
「主様の体に異変などは無いのかな?」
「人間だし、魔力の量は十分ありそうだとは思ってたけどねぇ」
「まさか、ここまですごいことができるなんて」
主とハウレス、ボスキは魔力譲渡時の状況や主への副作用について詳しく話した。
ベリアンやミヤジは主が目眩を起こしたことを聞き、積極的に回復をさせるべきではないという姿勢を取った。
一方、ハナマルとルカスは魔力の量を調節できるようになれば天使との戦闘に大きく貢献できることを強調し、魔力を扱う訓練を主にさせるべきだと主張した。
ベレンは主の無理のない範囲での魔力譲渡なら反対はしないと中立の姿勢だ。
その話し合いを聞いていた主は、皆の役に立てるなら何でもしたい、と訓練をする意思を示した。
ベリアン達は決して無理をしないことを条件に主の訓練を認めることとなった。
『ところで、魔力を扱う訓練ってどうやるの?』
主はやる気満々でルカスに聞いた。
「そうですね、一番オーソドックスな方法は瞑想でしょうか」
『めいそう・・・?』
「目を閉じてゆっくり呼吸をして、体の中にある魔力を感じ取れるようにする訓練です」
『そうなんだ・・・』
案外地味な訓練に若干気落ちしてしまった主の頭をハナマルがポンポンと叩く。
「魔力を感じ取れるようになれば、どれくらい魔力があるかとかどのくらい魔力を使っても大丈夫かとか色々分かるようになるからな。
それが分からないと高度な魔力の制御なんて出来ないぞ?」
『・・・ハナマルはできるの?』
「ん?俺?俺はなぁ・・・魔力がホントに少ないのよ・・・だから感じ取れても制御できるほどの魔力がないっていうか・・・」
『・・・そうなんだ?』
主は意外そうにハナマルを見上げた。
「あー・・・ベリアンは結構魔力ある方だろ?制御とかできる?」
ハナマルは他の執事に押し付けることにしたらしい。
魔力量が比較的多いというベリアンの所に主を押しやった。
「そうですね・・・多少ならできますよ」
『すごい!どんな感じなの?』
「自分の魔力を掴んで武器に纏わせる感じで使うことが多いですね。
武器を強化して戦うと切れ味も良くなりますし刃こぼれも少なくて済みます」
『へー、そんな使い方なんだね』
主は興味深そうに頷いた。
「ですが、主様とは魔力の質が違うので主様も同じことができるかと言われると分かりません・・・
こればっかりは向き不向きが顕著に現れますから、ご自分に合った制御の方法を探していくしかありません」
『そっか・・・でも、とりあえず皆の役に立てるように頑張ってみるよ』
かくして主の修行が始まったのであった・・・
コメント
1件
第7話読了〜!✨ 今回は戦闘中に主様がボスキの体力を回復させる新能力が発覚してアツかったね🔥 「浄化」って呼ばれてるけど魔力供給の側面もある感じなのかな? 主様が目眩起こしちゃう副作用は気になるけど…💦 それでも「皆の役に立ちたい」って訓練に前向きな姿勢が尊いよ😭💕 ハナマルが自分の魔力少ないってカミングアウトしたり、執事たちの個性も垣間見えて良き回だった! 続きの修行編も気になる〜🌸
MAKO
MAKO
MAKO