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「でもまぁ、どれだけ時間かかってもオレは絶対諦める気なかったけどね」
実際そこまで時間がかかって不安がなかったと言えば嘘になるけど。
だけど、初めて本気で好きになった人。
オレの中で、諦めるという選択肢はなかった。
「え？」
「どんな状況でも透子を振り向かせる。絶対」
「またすごい自信（笑）」
「そりゃそうでしょ。透子をいつか手に入れるために、外見も中身も自信つけてきたんだから」
それくらいに思ってないと、透子を手に入れることなんて出来ない。
「そんな大した存在じゃないのに。私には勿体ないくらいだよ、樹は」
「は？ 何言ってんの？ 今のオレがあるのは透子がいるから。透子がいなきゃこんなに頑張れなかったし、透子はオレにとって人生の目標」
「だから大袈裟だって」
「でもまだ、こんなんじゃ透子に釣り合う男にはなれてない」
「え？ いや、もう十分だよ？」
「いやまだ今のオレは中途半端だから・・・」
今はまだそれしか言えないけど・・・。
「だからさ・・。オレがもっと自信持って透子と釣り合うようになるまで・・待ってくれる？」
ホント勝手な都合いい話だってわかってるけど。
でも、透子にはそばにいてほしい。
例えまだオレがそんな未熟なままだとしても。
堂々と透子を迎えに行ける自信がちゃんとつくまで。
「何それ。どんな樹でも私は好きだよ？ ずっとこれからも。こうやって樹と一緒にいられるなら、私はずっと幸せ」
だけど今はそんな嬉しい言葉を言ってくれる。
だから、もっと幸せにしたい。
オレと一緒にいてもっと幸せだと思ってもらえるように。
これからもずっと一緒にいられるように。
「オレも。ずっと透子だけが好き」
「うん」
だから、この言葉だけは、この気持ちだけは信じていて。
これだけはずっと変わらないから。
誰よりも透子だけをずっと想ってるから。
ただ、ずっと。
愛しい人と、こんな風に、ただ一緒に過ごせればいい。
ただ、ずっと。
愛しい人と、こんな風に、気持ちを確かめ合えたらいい。
それが、ずっとオレの望んだ幸せ。
これからも、ずっと望むオレの幸せ。
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