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📖 第十八章:「気づき始める心」
朝の教室。
昨日の騒ぎは少し収まったが、まだ微かなざわめきが残る。
○○は席に座り、ノートに手を置く。
冴は少し遅れて入ってきた。
無表情で歩くが、ふと○○の方に目が向く。
冴:(……見すぎか)
すぐに視線を前に戻す。
授業中、黒板を見ているふりをしながらも、○○のノートの動きや、髪が少し顔にかかる瞬間を無意識に追ってしまう。
指先が少し止まる。
冴:(……くだらない、こんなことで……)
休み時間。
廊下で○○が友達と笑う。
視線を逸らすつもりだったが、自然と目で追ってしまう。
○○が笑うたび、胸の奥が少し跳ねる。
冴:(……はあ……何やってるんだ、俺)
昼休み。
教室で○○がペンを落としそうになる。
冴は反射的に手を伸ばす。
二人の手が触れる。
○○:「ありがとう」
冴は無言で手を引く。
(ッッ……こんな些細なことで……)
放課後。
片付けをしていると、○○が教科書を机に置き損ね、少しバランスを崩す。
また手を差し伸べる自分に気づく。
心臓の奥が熱くなるが、顔には出さない。
冴:(…まさか、こんなに意識してるとは..)
帰り道。
沈黙の中、自然と歩幅が揃う。
夕日が差し込む廊下、オレンジ色の光に照らされる二人。
○○がふと笑う。
胸の奥が跳ねるが、目線は逸らす。
冴:(ッ意識しすぎだ、俺……)
小さな日常の積み重ね。
教室での視線、廊下でのすれ違い、物を受け渡す手の距離。
それだけで心が揺れることを、冴は自覚する。
夜、
布団の中。
天井を見つめながら、冴は小さく息を吐く。
冴:(……くそ……気になって仕方ない……)
END
コメント
1件
夢主ちゃん?はどう思ってるんだろ