※以前投稿した「手紙」という作品をまだご覧になっていない方は、ぜひそちらを先にご覧ください。
赤 『ねえ、なんか手紙届いたんだけど』
桃 『誰から?』
赤 『桃くんから』
桃 『は?』
手紙を送って数ヶ月経ち、彼は帰ってきた。
返事がないまま帰ってきたから驚いたけど、無事に帰ってきてくれたことが嬉しくて、そんなことはどうでもよかった。
でも、今日なぜか桃くんからの手紙が届いた。
なんでだろう…
桃 『見せろ』
赤 『う、うん…』
よくわからないまま手紙を渡す。
桃くんは封筒を丁寧にはさみで切って中身を確認すると、なぜか少し頬を赤らめて「赤」と俺を呼んだ。
赤 『なに…?』
桃 『これは…捨てとくから…//』
赤 『なんでよ』
赤 『誰からだった?』
桃 『別に誰からでもいいじゃん…//』
そう言って桃くんがゴミ箱に入れようとしたその手を急いで止める。
赤 『見せてっ…!』
桃 『あ…』
無事手紙を奪い取ることに成功。
早速中身を確認しますか…
桃 『ちょちょ…』
赤 『はいはい今見るから』
桃くんはもう一度取り返そうとしてきたけど、そんなことは想定の範囲。
取られないように上手く回避する。
赤 『どれどれ…』
「手紙、届いたよ。
手紙なんて、LINEも繋いでいなかったとき以来だね。
すごく嬉しいんだけどさ…遅い。
“明けましておめでとう”は、3ヶ月前だ。
「遅い」って言うのは俺の方だったね。
今度帰る。
大好きだよ。
今行くから。待ってて。」
桃 『…//』
赤 『これって…』
赤 『返事…?』
桃 『…そうだけど//』
赤 『ちゃんと…届いてたんだ』
桃 『うん…ちゃんと受け取った』
桃 『ありがとう』
赤 『よかった…よかった…ポロ』
桃 『なんで泣いてんの…笑』
赤 『なんか…この手紙書いてた時の気持ち思い出しちゃって…ポロ』
赤 『不安で仕方なくて…寂しかったなって…ポロ』
桃 『…、』
赤 『でも…ちゃんと手紙も届いて…』
赤 『帰ってきてくれて…』
赤 『今こうして話せてるって思うと嬉しくて…ポロ』
桃 『…ギュッ』
赤 『…!』
桃 『今まで寂しくさせてごめん』
桃 『これからは絶対、離れないから』
桃 『…手紙なんて、出させないから』
赤 『ありがとう…!』
赤 『大好き!//』
桃 『俺も…チュッ』
赤 『へへ…//』
これからは、ずっと隣で。
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