テラーノベル
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あれからカラスバさんは「時間を作る」と言ってくれてるけど、いつも結局仕事が入ってしまったりとで約束は守られたことは無い
『(…異次元ミアレの調査忙しいんだろうな……アザミも大変そうだし)』
そう自分に言い聞かせるが、どこか腑に落ちなかった
少しくらい一緒にいて欲しい
1時間、いや10分だけでもいい、一緒にいて欲しい
だけど、そんな事到底言えない
カラスバさんはミアレを救う為に今頑張っているのだから
『私も頑張んないと』
そう思いながら、ミアレの小さな本屋でエムリットについて何か分からないか調べていた
『……全然わかんない…』
他地方のポケモン図鑑に一通り目を通したがどこにも載っていない
絶望しながら本屋を出て街をぶらぶら歩く
『(レギネさん達がミアレにいる今、エムリットはできるだけお留守番してもらってるけど…あの子の性格上お留守番が向いてる性格じゃないし……)』
溜息をつきながら、歩いていた時だった
「シオン!!」
『!あれ、セイカ…?』
後ろから声をかけられ振り返るとそこにはいつも通り元気なセイカが手を振りながら此方へ走ってきていた
「シオン久しぶり!元気だった?」
『うん!セイカこそ、異次元ミアレの探索してるんだってね、大丈夫?』
「大丈夫大丈夫!それよりさ、聞いて聞いて!!」
『ん?』
そういうとセイカはモンスターボールを手に取り、アチャモを出す
〖ンヂャ!?〗
〖チャモッ♪〗
『えっ!?アチャモ!?なんで!?』
「異次元ミアレに居たの〜!」
『えーっ!?そうなの!?すごーい!!』
セイカのアチャモを見ていると、嫉妬したのかシオンのアチャモがセイカのアチャモへ体当たりする
〖チャッ!?…ゥチャ〜…ッ!〗
『こら!アチャモ!!なにしてるの!!』
〖ヂャッ!〗
「あー…嫉妬しちゃったのかな……」
『それでもそんな事しちゃダメでしょ!謝りなさい』
そういうがアチャモは拗ねているようで、プイッと顔を背け謝る気は無い様子
『……アチャモ、謝らないと今日おやつ抜きだよ』
〖ヂャッ!?…ヴヂャ………チャモ……〗
〖アチャ……?アチャッ♪〗
ガーンッ!とショックを受けたような顔をしたあと、少し照れくさそうにしつつセイカのアチャモへ近寄り謝るように頭を下げるアチャモ
そんなアチャモに対し、笑顔を見せ喜ぶセイカのアチャモ
『アチャモ〜、セイカのアチャモに感謝しなよ!』
〖ンヂャ……〗
「あははっ!そうだ、今からサビ組事務所行くんだけどシオンも行こーよ!」
『えっ!?でもカラスバさん忙しいんじゃ……』
「大丈夫だって!それにシオンが来たらきっと喜ぶよ!」
そう言うなりシオンの手を引きサビ組事務所まで走るセイカ
そんなセイカに戸惑いつつも『(確かに邪魔になるって思って行かなかったけど、事務所に行けば少しは会えるのか…)』と少し楽しみに胸を鳴らした
「カラスバさーん!!」
「なんやセイカか……って、シオン?」
『あ、えと…えへへっ』
シオンを見て目を見開き驚くがすぐにいつものキリッとした目にもどる
「シオン、来た所悪いけどあんま構ったれんさかい。帰り」
『あ、全然大丈夫です!なんか、手伝える事あったら手伝いますよ!』
そうだ
カラスバさんが請け負ってる仕事を私がやればいいんだ
異次元ミアレの調査は、難しいかもだけどいつもサビ組が請け負っている仕事なら基本できる
私が仕事をやれば、カラスバさんやアザミも楽になるし…
なにより、2人の時間も増える
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎
『メガ欠片の撤去とか、悪い子退治とか!どーんと任してくださ───』
「そんなんせんでええ」
『えっ?え、ええ〜!?で、でもお仕事溜まって大変でしょ?だから… 』
「お前せっかくの休みやろ。せやのにこんなことせんでええ」
カラスバなりの優しさなのだろう
しかし、そんな優しさよりもシオンはカラスバとの時間が欲しかった
『大丈夫ですから、それよりカラスバさんの力になりたいんで〜!』
そういって笑いながらカラスバの近くに寄るシオン
しかしカラスバはそんなシオンを少し睨む
「ええ言うとるやろ。余計なお世話や」
『へっ……』
「セイカ、用ないんやったらシオン連れて帰りよし。こっちもお前らに構ってやれるほど暇やないんや」
「はぁ?なんですかその言い草!!せっかくシオンがあーいってるのに───」
『あー!大丈夫大丈夫!!気にしないで!!』
カラスバに食ってかかる、セイカを慌てて止めカラスバの方を見る
目には少しクマが出来ているし、多分疲れているのだろう
その影響もあって今は余裕がないのかもしれない
『忙しいみたいだし今日は帰ろっか!』
「えっ!?ちょっ、シオンー!!」
『また来ますねっ!次こそは仕事下さいね』
セイカを連れエレベーターに乗る前カラスバに笑いながら話す
そして閉まる瞬間カラスバの口が開く
「(忙しいんやから)もう来んでええよ」
『───は、』
────バタン……
「…あの、カラスバ様……」
「ッは〜〜…あっぶな……危うく襲いよったわ。いきなり来んなや彼奴… 」
シオンが帰ったあと、張り詰めていた糸が切れたように椅子に倒れ込み髪をくしゃっと後ろに倒す
「(徹夜続きで全然会えんのもあって、シオンが近くに来るだけで変な欲が出て襲いそうになる)」
しかしそんなダサい所見られたないから、つい気ぃ張っていってしまった
まぁ、シオンなら分かってくれるやろ
「…あの、カラスバ様……」
「なんや」
「シオン様を追いかけた方がいいのでは?」
「なんでや」
「いえ、その……」
ジプソは最後シオンの笑みが崩れ、歪んでいたことを知っていた
今までなら〖ひどーい!〗〖それでも来ますから!!〗と言っていたシオンが今回だけは、違う反応だったことが気がかりだった
「シオン様との時間も大事かと…」
「そら、オレも分かっとるわ。やけど下の奴らが頑張っとんのに上のオレが能天気に遊んどる訳にはあかんやろ」
「そうですが……」
どこか言いたげなジプソを見て少しため息を着くカラスバ
「…それにダサい話、今のオレが彼奴に会ったら、めちゃくちゃにしそうなんや」
徹夜で疲れ切っている分、身体は日に日にシオンを求めている
そんな状態でシオンに合えばきっとシオンを心身ともに傷つけるような行動を取ってしまう
「やから、この件をはよ片付かせてシオンの為に時間たっぷりとるんや」
今の件が落ち着けば、オレの気持ちも落ち着くしそん時ならシオンに対しても優しく触れれるはずや
やから、そん時までの辛抱や
シオンはオレみたいに欲求が強い人間でもあらへんし、きっと大丈夫や
「よし!シオンの為にも、はよ調査終わらすで!!」
「(…これはアザミに連絡入れておいた方がいいだろうか…いやアザミは、カラスバ様に殴り掛かるやもしれない…誰が適任か……)」
再びパソコンに目を向けるカラスバの横でジプソは悩むようにこめかみを指でクルクルと回した
コメント
7件
カラスバ素直にそれを初めからいえ!
ジプソさーん私が居ますよ!!!(←??