コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ないこの声がスタジオに響いた。
🐶「……今日が、リハーサル最終日」
初兎がマイクを軽くくるくる回しながら、つぶやいた。
🐇「結局、来うへんよな。いむくん」
りうらは何も言わず、マイクを握ったまま。
いふが歌を止め、静かに首を振る。
🐱「信じたいけど……やっぱ、戻るの怖いよな。あいつ」
悠祐が静かに座って、メンバーを見渡した。
🦁「でもな、ほとけ──ずっと前より優しい顔になっとった」
🦁「まだ、間に合うで。大丈夫や」
足が止まる。
深呼吸をしても、心臓の音は速くなるばかり。
扉の前、黒いフードをかぶった彼は、
拳を握りしめた。
💎「……こわ(笑)」
💎「でも、言わなきゃ。
“ただいま”って──
そう言わなきゃ、ずっと帰れない気がするんだ」
スタジオのドアが静かに開いた。
誰も気づかず、音は鳴り続けていた。
💎「──……遅れて、ごめん」
ほとけの声に、最初に振り向いたのは初兎だった。
🐇「……いむく、、……」
マイクを落とす音。
椅子が倒れる音。
そして、りうらの叫び声が響いた。
🐣「ほとけっち!!!!」
彼は走って、彼に抱きついた。
小さな背中が、大きな胸に飛び込む。
悠祐の目にも、静かに涙が浮かぶ。
🦁「おかえり、な」
いふがぽつりと呟く。
🐱「もう、何も言んくてええ。……全部、わかっっとったから」
会場の照明が落ちる。
拍手。歓声。ざわめき。
それは“奇跡の再会”と呼ばれたライブだった。
──センターに立つのは、黒のフードを外した“彼”。
💎「……聞こえてる?」
💎「久しぶりすぎて、声震えてるかも(笑)」
💎「でも……言わせて」
💎「ただいま(泣)」
観客が、一斉に涙する。
ないこが後ろからマイクで言う。
🐶「いむ、帰ってきました。6人で、また歌います」
曲が流れ始める──
あの頃、最後に歌えなかったあの曲。
歌詞には、“過去”と“傷”と“もう一度”が描かれていた。
🐇「ボロボロでいい」
💎「声が枯れてても、いい」
🐇&💎「間違ったって、いい」
それでも、6人が今ここにいること。
それこそが、奇跡だった。
ほとけは、静かにメンバーの輪に座る。
りうらが近くに来て、笑う。
「🐣もう、絶対どっか行かないでよ」
初兎がペットボトルの水を渡しながら言う。
🐇「てか、泣いてたやんな?」
いふとないこが肩を叩き合いながら笑う。
悠祐は、優しくハンカチを渡した。
🦁「な、ただいまって言えたやん」
💎「──うん、やっと、言えた」
そして、全員が笑った。
あの日壊れかけた彼らが、また一つになった瞬間だった。
ほとけのモノローグ
💎「俺は間違った」
💎「逃げた」
💎「それでも、迎えてくれる人がいた」
💎「だから、今度は逃げない」
💎「もう一度、みんなと未来を作っていく」
そして、光のステージで、
“6人のいれいす”は、新しい第一歩を踏み出した──。