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***


その日は真衣香の心を嘲笑うかのようによく晴れた日になった。

雲一つなく青空が広がっていて、ベランダの窓を開けた真衣香が思わず見渡すと鼻にツンと乾燥した空気が入ってくる。


(芹那ちゃんと坪井くんの……デートの日……かぁ)


はぁ、と。重苦しいため息は気分も重くする。下を向きながら青空に背を向け部屋の中に戻った。




――数日前、優里と会った夜のことだ。

帰り道〝どうして?〟と聞いた坪井の声。


自分自身に余裕がなかった理由などもうわかっているし、だからこそ口にはしたくなかったのだ。


(でも、これでいいの? って、ずっと頭の中で声がする)


坪井のことを信じている、いや、信じていきたいのだ。これから。

しかし、心の奥底にある本音を、その決意の影に隠そうとはしていないだろうか。


自分の気持ちを押し殺して待ってることが真衣香の出した答えだったのか?

信じたい相手が〝出した答え〟を待って、それに寄り添うことなのか?


(自問自答してる時点で、答えって出てるよね……)


今の真衣香は信じて待っているのではなく、怖くて動けないでいるだけだ。事実だと目にしてしまいたくなかっただけだ。


(……彼氏が欲しいって思ってたのは、冴えない私がまわりの女の子たちみたいに輝けるんじゃないかって思ってたからで)


しかし今の真衣香が欲しいのは、漠然とした〝自分を変えてくれるかもしれない人〟では、ない。


大好きな人のことを繋ぎ止めておきたい。

自分だけのものであって欲しい。

ほかの誰にも譲りたくない。

例えばそれが……人の顔色ばかりうかがって、その結果で行動を判断してきた真衣香を根本から覆してしまうかもしれないものであっても。


変化を認めなくてはいけない。


グッと唇を噛み締めながら心の声と対話を続ける。


(今更会えちゃうなんて、私なんかといるよりよっぽど……傍にいるべきで……運命、みたいで怖かった)


坪井と芹那を思い浮かべると、胃のあたりがどんよりと重くなる。


いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました

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