テラーノベル
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︎ ⚠︎attention ⚠︎
・ 7.5章以降の捏造作品となっています。
あくまで「ifの世界線」である事をご了承下さい 。
・性別不詳監督生の「ユウ」が登場します。
・キャラ崩壊、口調崩壊あるかもですが多少のお許しを。
↓ Let’s go
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「お別れ会で貰ったプレゼントに、皆との写真に…よし、これで持って帰る荷物は揃ったかな。」
荷物整理を終えて一息ついては、自室を見回す。もうこの部屋ともお別れだ。
今日3月18日、自分はこの学園、そしてツイステッドワンダーランドから元の世界へ帰る事になった。長いミッキー交信調査の末に、ミッキーがいる彼処の世界で、その日一緒に調査していたオルトが手の平サイズの大きな鏡の破片見つけた。それが、鏡の間にあるヒビの入った1つの鏡に嵌り、自分が元いた世界と繋がっていた事がわかった。
「幾らまた父さんや母さんに会えるとしても、……やっぱりすこし寂しいな。」
… いけない、また視界が滲んで来た。もう昨日で充分泣いたではないか。そろそろ学園に向かわないと、グリムを待たせてしまっても悪い。
ごしごしと目を擦り、自室を出てグリムの待つ談話室に向かった。
「ごめんねグリム、久し振り式典服だから着るのに苦労しちゃって……って、…グリム?」
おかしい、さついさっきまで此処で待っていたのに、グリムの姿が消えていた。
慌てて他の部屋を捜しに行こうとした時、エースとデュースのが部屋に入ってきた。
「まったくユウ、なーにしてんの!折角俺たち2人が玄関まで迎えに行く、って言ったのに全然来ねーじゃん!」
エースが少し機嫌悪そうに言う。
「あ、ごめんエース、デュース。さっきまで此処に居たグリムが居なくなっちゃって…」
「グリムか?アイツならさっきオンボロ寮の入口の所ですれ違ったぞ。先に行ったんじゃないか?」
「え?でも、此処で待っててって言ったのに…」
「俺もグリムが走っていくとこは見たぜ。ま、先に行ってるって事だろ。ほら、俺達も早く行くぞ。」
2人が見たと言っているんだ。先に鏡の間へ向かってしまったのだろう。妙な胸騒ぎがするが、とりあえず自分達はオンボロ寮を後にした。
「しかし、ユウとこうやって歩くのも最後なんだな、最初に会ったのがつい最近の事に思える。」
グレートセブンの石像が並ぶメインストリートを3人で並んで歩いていると、デュースがそう呟いた。
「そうだね、本当に大変な事もあったけど、今振り返ったらどれも楽しかったな。」
「最初は魔法の使えない異世界人と魔獣なんて、友達になるとは思ってなかったっつーの。」
「あ、揶揄わないでよエース。今はこうして友達になったんだから良いの、……」
思わず立ち止まってしまう自分を見て、2人が「監督生?」と心配そうに振り返った。
「やっぱり…2人と、皆と離れるのは寂しいな、……」
初めはお互い最悪な印象だった自分達。だが、寮長達のオーバーブロットなどの事件や日常生活をする上でそんな事も忘れて、気づけばこの世界の唯一無二の大切な友達になっていた。
今日で皆ともお別れになる。いつかやって来るとは分かっていた。それでも……
「エース、デュース…寂しいよ。」
「ユウ……」
顔を見合せて、困った顔をしていた。当然だ。昨日お互い散々泣いて、「明日は笑顔で別れよう。」って約束したのに。
「…ゴメンね!よし、2人とも、鏡の間まで競走だよ!よーいドン!!」
2人を困らせない為にそう言って笑い、必死に走った。
結局3人で走って、鏡の間に皆で着く頃には全員息切れしていた。
「すいません、少し遅れてしまって…って、皆さんもう揃ってたんですね……」
そこには、同学年のジャックやエペル、オルトやセベクだけでなく、2年生も3年生も皆揃っていた。
「ユウくん、昨日のお別れ会に来ていた皆さんを呼んでおきましたよ。まあ中には半ば強引に連れてこられた人も居る様ですが…」
頬を掻きながら、学園長が自分達の前に歩いてきた。
「学園長、わざわざ有難う御座います。」
「さ、何時でも帰る準備は出来ています。やり残した事を終えたらあの鏡の前に立って帰りたい場所を思い浮かべて下さいね。」
「分かりました、じゃあ最後に一人ずつ挨拶していく事にします。じゃあまずは……」
暫くして一人一人に挨拶を終えた自分は、いよいよ覚悟を決めようとした。でも……
「あれ…?学園長、グリムは何処に居るんですか?」
「グリム君ですか?私は見ていませんよ。皆さん、グリム君を見ませんでしたか?」
誰も頷かず、首を横に振った。ではグリムは何処に行ったのだろう。
「少なくとも此処には来ていないようですねぇ……」
「グリム…」
「…仕方ないです、ユウくん、此の儘もう行きましょう。また鏡が割れてしまう可能性だって0ではないんですよ。」
「でも…!…いや、分かりました。」
グリムに最後に挨拶がしたかったが、学園長の言う通り鏡が割れてしまい帰れなくなるのは嫌だった。
だから覚悟を決めて、鏡の前まで歩いて、目の前に立った。
「皆さん…本当に有難う御座いました。此処での事は絶対に忘れません。」
「身体には気を付けるんだよ。」
「はっ、達者でな。」
「何時かまた会えると良いな。」
口々に先輩達が言った。そしてエースとデュースが駆け寄ってきて大声で言った。
「絶対!何時かそっちに会いに行くからな!」
「俺達の事忘れるんじゃねーぞ!!」
「っ…ばーか、忘れる訳ないでしょ。2人は一生、自分のマブだよ。」
そう言うと、エースとデュースが再び泣き始めた。結局3人共昨日の約束は守れなかったようだ。
2人に手を振った後、深呼吸をして、そっと鏡に触れた。
_ いや、触れようとしたんだ。
バリン、 バキ ッッ …… パリンッ !!!
触れようとした瞬間、ナニカが肩ギリギリを通って鏡を思い切り割った。何が起きたか分からず、手に鏡で切れた切り傷が沢山出来ていたのに気づくのに時間が掛かった。
後ろを振り返ると、そこには ” 居た ” 。
「グリ……厶?」
𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭 🪞
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