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ねぇ。なんで?

どうして?

貴方を信じていたのに、

貴方は裏切るノ?


ある日から始まった。私がまだ学生だった頃、私は虐められていた。叩かれ、机には落書きをされ、ものを隠され、画鋲を刺された。家に帰っても障害のある母の介護に追われて…私の先にあった明るい未来は暗く長い霧の中に覆い隠された

そんな日々に嫌気が差した。私は家から逃げ出して街の隅っこの路地裏に座っていた。この隙間はまるで私を暗い霧から覆い隠してくれるような安心感が会った。

「ねぇ、こんなとこで何してるの?」

話しかけられたのは突然、まだ朝早い頃だった。

「なんですか」

私にはもう人と話したくなんてなかった。人と関わってもいいことなんて何一つない、ただ煩わしいだけ。

「いや〜なんか気になるなって。前からずっといたでしょ?なんでかなって」

「そんなの人の勝手じゃないですか。関わらないでください」

そんなこと、心にも思ってないだろうに。

「いやあでもさ、ねぇ、少しだけでいいからうち来なよ。話、聞くよ?」

なんだろう。この気持ち。

「なんで知らない人にそこまで……?」

それは単純な質問。でもそれは私にとって、重い重い質問。

「だって、そんなに家に帰ってない学生放っておけないでしょ?」

「そうですか、まぁ少しだけなら……」

私は逃げたかったんじゃない。助けを求めていたんだ。

“放っておけない”

そんな言葉ですら私にとっては救いになるようだった。

私は全てを話した。いじめのこと、これからのことを全て、それを彼は包み込んでくれるように聞いてくれた。

「ねぇ、だったら今日僕の家に泊まらない?」

今なんて言った?泊まる?

「でも、私には母が……」

「そんなことどーでも良くない?1日だけ、ね?」

私は疲れ果てていた。自分のことも、周りのことも。私は、彼の言葉全てが正しいように聞こえた。

ここで、止まっていれば良かった。

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