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❥・ rir-×mzr
【届かなかった言葉】
・mmntmr様主催のmmmrの皆様の二次元創作です。
・ご本人様には一切関係ございません。
・地雷・苦手さんはブラウザバック推奨🔙
・前回の続き(かなり期間空いてるので、前回を確認するの推奨です。)
最近、mzrさんは少しだけ忙しそうだった。
話しかければ返してくれるし、笑えば穏やかに微笑んでくれる。
でも――前みたいに、立ち止まってくれなくなった。
「mzrさん、今日も委員会?」
いつもの調子で聞くと、
彼は資料から目を離さず頷く。
「うん。先に帰ってていいよ」
“いいよ”
その言葉が、やけに遠い。
「なにそれ〜冷たくない?」
冗談のはずだった。
でも声が少しだけ震えたのを、mzrさんには見逃された。
「無理しないで下さい。rir-さんは明るいんですから」
――明るい。
それは、私が一番言われ慣れていて、一番傷つく言葉だった。
その日から、mzrさんとは少し距離を取った。
からかわない。用もなく話しかけない。
笑顔も、少しだけ控えめに。
するとmzrさんは、安心したようだった。
「最近、静かだね」
それが答えだった。
“やっぱり私は、うるさい存在だったんだ”
数日後、雨の日。
私は階段で足を滑らせた。
「あっ——」
支えてくれたのは、mzrさんだった。
「大丈夫?」
本気で心配する声。
その腕の温度に、張り詰めていた何かが切れそうになる。
「……ねえmzrさん」
言える気がした。
今なら。
でもmzrさんは、すぐに手を離した。
「気をつけて下さい。rir-さん、よく転ぶんですから」
優しいのに、線を引くみたいな言葉。
私は笑うほかなかった。
「だよね。ドジだもんね、私」
――違う。
本当は、支えてほしかったのは、体じゃなくって … 心の方だった。
mzr side -
その夜、mzrさんは一通の連絡を受け取る。
「rir-さん、別の学校に転校になるらしい」
胸の奥が、ちくっとした。
理由は分からない。
でも、“いつでもいる”と思っていた存在が
突然いなくなることに、初めて気づく。
翌日、rir-さんはいつも通り明るかった。
「mzrさん、今までありがとう!」
いつもの笑顔。
いつもの軽い口調。
でも、目を合わせなかった。
「急だね……」
「うん。でも楽しそうでしょ?」
楽しそうに見せてるだけ。
最後の別れ際。
私は、少し迷ってから言った。
「……rir-さんは、誰にでもそうですよね … 。明るくて、優しくて」
rir-さんの笑顔が、一瞬だけ固まる。
「そうだよ?」
その一言で、安心してしまった。
“特別じゃなかった”と。
角を曲がる直前、
rir-さんは小さく手を振った。
「じゃあね」
振り返らなかった。
その背中に、本当は伝えたかった言葉を、全部置いていった。
後になって気がついた 。
rir-さんは、誰にでも明るかったわけじゃない。
自分にだけ、一番近い距離で笑っていたことに。
でももう、それを確かめる術はなかった。