※僕が夢で見たものを物語にしています
ご本人様に関係はありません
『双子』
tg.side
恵まれない環境で育った
俺とkt.は双子
俺が1分産まれるのが遅かっただけ
たったそれだけ
でも母はkt兄にだけベッタリ
俺は謎に勉強ができて
運動もできる
それだけで居場所を奪われた
理由は1つ
kt.兄は俺と真逆だから
俺には別れた元カレが居た
名前はmz.
きっかけは無い
ただお互いに見かけた瞬間
一目惚れしただけ
たったそれだけ
告白されて、即OKした
4ヶ月付き合ったけど
mz.的には何か違ったみたい
俺は振られた
何か心の拠り所を作りたかった
そう思って俺は演劇部に入った
演技は元々好きだった
それが部活として出来るなら
とても嬉しかった
ついでに心の穴を埋められる
まさに一石二鳥だった
それから2ヶ月
kt.兄が同じ演劇部に入った
友達に理由を聞いたら
「俺の真似をして入った」らしい
どんどん俺の役は減ってって
kt.兄にばかり役が入っていった
母は俺に厳しい
テストは必ず満点でなければご飯はなし
酷い時は個室に3時間閉じ込められる
満点を取ったところで
褒められる訳でもない
ただ一言
「当然」
どうして…?
心友のat.に聞いた事だけど
kt.兄と元カレのmz.が
結構良い感じらしい
全部…
全部、奪われた気分だった
それから俺は誰も信じれなくなった
at. side
休日の午後
ふと気になって
tg.に連絡をした
理由は1つ
tg.が昨日学校に居なかったから
体調が悪いんだと思ったけど
違かった
kt.に聞いても
「分かんない」
とだけ
tg.に一通送る
「tg.、大丈夫?」
返事は来ない
その時俺は何か感じた
(あれ?可笑しいぞ)
いつも送ったら1秒で返してくる
あのtg.が
何秒、何分、何時間掛かっても既読がつかない
風呂にでも入っているのだろうか
それとも、もう寝てしまったのだろうか
俺はそう思った
そのまま俺も
眠りについた
次の日学校に行くと
tg.は居た
tg.が学校に居なかった日の事をもう一度kt.に聞くと
「それが、その日一度も家に帰って来なかったんだ」
と言った
近所の人が、今朝tg.を見つけたらしい
場所は
「河川に掛かった橋の下」
だったようだ
その時思った
「tg.はもう、危ない」
そう思った時には
俺はtg.の手を引いて教室から飛び出していた
tg. side
居なくなる前
いつの日かkt.兄がよくmz.の話をして来るようになった
理由は1つ
きっと、mz.が好きだからだろう
俺は聞いた
「好きなの?」
って
kt.兄は
「いや、そんな事ないよ〜w」
と言う
嘘ばっかり
俺から何もかも奪ってる癖に
そんな悪びれた様子もないkt.兄が
何だかムカついた
どうして
どうして君ばかり
どうしてなの…?
そう思い始めたら家に居られなくなった
朝起きたら直ぐに家から飛び出していた
行く場所もなかったし、橋の下に居た
特に何もすることは無かったけど
向かいの壁を見てるうちに
時間が勝手に進んでいって
気付けば朝だった
昨日の夜から何も食べてなかった
でも不思議とお腹は空いてなかった
そんな事を考えていると
近所の人に声を掛けられた
「tg.くん、こんな所で何してるの?何かあった?話してごらん?」
俺は咄嗟に嘘をついた
「大丈夫です。これから学校なので、行きますね」
不思議そうな顔してた
学校に着くと、at.くんが居た
ずっと俺を見てる
何か、顔に付いてるのだろうか
それとも…
何か勘付いてるのだろうか
気付けば俺は
at.くんに腕を引っ張られて走っていた
顔を見てみるものの
走ってるせいでよく見えない
一体、俺を何処に連れていくつもりなのだろうか…
そんなことを考えていると
知らない家に入れられた
at.くんは俺に何も言わずに
俺の靴を手早く脱がして
部屋に入れた
(閉じ込められた)
そう思った
でも、違ったみたい
その部屋は”アレ”みたいに暗くないし
家具もある
窓もあって
ドアノブに内鍵がある
“アレ”には内鍵なんて無かった
外から掛けられるから
急にat.くんが喋り出したから
少し吃驚した
「ねぇ、tg.」
「何があったの?」
「…」
何も言えなかった
直ぐに言葉が出て来なかった
でも、俺は言った
「居場所が無いの…」
「kt.兄に居場所を、全てを取られてる感じがする…」
at. side
俺は驚いた
kt.とは仲がいいと思ってたから
でも、やはり違ってた
それからtg.に全部話してもらった
もうtg.を、あんな所に居させられない
「tg.、俺と一緒に暮らそう」
「そしたら、もう頑張んなくていい」
「テストで満点なんか取らなくていい」
「完璧じゃなくていい」
「俺と暮らそう?」
「学校も変えよう?」
なんて酷い綺麗事並べだ
我ながらにそう思った
tg.の返答はYESで
直ぐ様俺はお母さんに手続きを手伝ってもらった
お母さんは前から、tg.の事を気にかけてたから
俺の提案には即賛成で
協力的だった
それから俺らは
tg.が失敗しても、大袈裟なくらいに慰めて
テストで満点取ったり、tg.がいい事をしたら、これまた大袈裟な程褒めまくった
tg.が苦しそうにしてた時は
お母さんと一緒に寄り添った
tg.が甘えたそうにしてたら
お母さんと二人で充分な程甘やかした
tg.が雷を怖がって寝れなかったら
お母さんと朝まで3人一緒に寝た
これでtg.は笑顔を絶やさない可愛い子供に戻った
まるで小学生みたいなあの笑顔
まだ中学2年生
これから幸せを作っていきたい
tg.と、お母さんと、俺で
父さんが帰ってきたら
父さん含めた4人で、幸せになりたい
一人っ子の俺には
1人の弟が出来た
歳は同じだけど、俺の方が少し上
tg.には悪いけど、また末っ子をやって貰うことになる
でもtg.自身は、不満なんて無さそうで何よりだった
コメント
1件
神!!