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無事新衣装で召されました
⚠妄想しかない
⚠駄文
「飲み過ぎには注意ってな」
…
町外れにあるお社への謁見の帰り道、桜魔では一風変わった店を見つけ寄り道をした、
のが間違いだった。
…
「##屋…??」
初めて聞いた名前の店、はて、こんなところがあったのか。入ろうか、否でも余り良き雰囲気の場所ではないな、どうしよう。なんて考えていれば結局妖しい雰囲気を纏う店から目が離せなくなってしまって足を踏み入れる、
「誰もいないのかな、」
ちりん、なんてドアベルが鳴って店の中を見渡す、アンティーク、中華、薬、だなんて、怪しくも面白くもあるモノが沢山合って興味深い、狭いけど広くて、暗いけど明るい、薬と香の匂いが交わる店はいればいる程何がなんだかわからなくなってきてしまう、
「…あれ、お客さん?」
「っえ」
人、居たのか。
少しばかり驚いてしまって声を出す。女顔負け、と言っても可笑しくない美貌を持つ、多分店主の…男、?は妖艶で怪しい。耳に揺れる飾りがまるで僕に催眠術を掛けているかの様にふわりと揺れている。
「捜し物があるのか?」
男、だよな。
再度声を聞いて確認する、暗くて良く見えなかったが腹筋もあるし首筋だって。
「捜し物があるわけじゃないんですけど…、」
そう、捜し物があって入った訳ではない。ふわっと足を踏み入れただけ。
「ふぅん……、じゃあ俺のお勧め、教えてやるよ」
そう言われ手招きされる。ゴチャ付いた店の少し奥に進めば先程より薬の匂いが強くなった、変な薬とか多そうだな、
「はい、これ。」
渡されたのは睡眠導入薬、だと思う。ラベルにそう書いてあるから。この暗い空間で何故わかったのだろうか、隈でも見えたのか?
「ちゃぁんと寝れる様になるから、使ってみな。今日逢えたのもきっと何かの縁だし今日は俺が出してやるよ。」
そう言ってはい、と瓶を渡される。本当にいいのか、とか、怪しいから辞めたほうがいいんじゃないか、とか頭には出てきたけど、なんだか断る気になれなくて、ありがとう。とだけ呟いて店を後にする。後ろから飲み過ぎ注意云々聞こえてくるが、そんなものはわかっている。僕大人だし。
嗚呼、今日は寝れるといいのだけど。
… SideChange …
「ありゃ、また来たん?」
あれから数ヶ月、藤士郎は月に3回程のペースで俺に逢いに来る、最初の頃は薬で寝れる様になった、中期は景君と話していると落ち着く、今では景君がいなくちゃむりだ、なんて、そんな依存地味た事を口にしている。まあこれもすべて計画通り、とでも言ったところか。
「けいくん、おくすりちょうだい、」
すっかり香に充てられる様になってふわふわした口調で喋る藤士郎は子供らしくて可愛らしい、
睡眠薬に依存してしまっている彼は必然的に俺に依存する。あの薬は特別だからな。
「なぁ、藤士郎、おくすり依存しちゃってしんどくなぁい?」
肉体的に。
精神はしんどいより断然きもちいの方が強いだろう、だって快適な睡眠を取れているのだから。まぁ、辛くとも自業自得なのは変わらないから俺が何かするわけではない、今は俺に得だし。
「…?つらくぁいよ、」
「そ、んならい〜んだけど。藤士郎が飲み過ぎるからこうなってんのよ〜?」
俺は飲み過ぎ注意って言ったのにな?まぁ薬を飲み過ぎるのはわかっていたけど、だってあれ飲めば飲むほど寝れる様になるし。依存気質にある藤士郎はもうあれ無しじゃ一人で寝る事は難しいだろう、一人でならだが。
「じゃあ今日は家泊まってくか」
「いぃの、?!とまる、!」
藤士郎は俺の家に絶対的な安心感を抱いている、まぁそれも香の効果もあるだろうが、俺に依存しているからかもな、最近は恋人地味た事をしても怒らないし、寧ろ自分からくっつきに来る。そんな俺と寝れるなんて嬉しくってしょうがないのだ。
「んふ〜、♪、けぃくのおうち、!」
鼻歌を歌い出した藤士郎は誰が見ても幼稚、と思うだろうがこれは本人の性格の問題ではないから勘違いしないでやってくれ、外では普通に過ごしているのだから。
この店、俺の家、俺に会った時。俺の匂いが付いている場所に行くと頭がふわふわしてしまう、だなんて事を藤士郎から聞いた。
「うぉっ」
背中から突然藤士郎に抱きしめられて声が出る、最近はこういう突拍子も無い可愛い行動が増えてきて、そういう事をされる度に口角が上がって下がらない、
「…けぃくん、僕といるのぃかんがえこと、?」
なんてむす、とした表情で言われては我慢できなくて頭を撫で回す。嗚呼、可愛い、愛おしい、早く俺だけのモノにしたい。イケナイ事だってわかっているのに、そんな感情が渦を巻く。これが夢だとしても藤士郎は手放さない、なぁ、
「俺と解像度の悪い夢を見よう」