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「ぜんき、おて!」
手を差し出すと前鬼は小さな前足を桃華の幼く小さな手に乗せる。
桃華は嬉しくなってわしゃわしゃと撫で、ジャーキーを小さな一欠片だけ前鬼にあげる。
それに気付いたさっきまで寝ていたはずの後鬼は『ぼくも』とでも言うように吠えた。
何度もきゃんきゃんと吠えるのでお手をさせてからジャーキーをあげた。
「…ぜんき、ごき、ないにいにはヒミツだからね?」
そう声を潜めて言っていたのだが、前鬼と後鬼が怯え始めた。
心なしか、自分のところに成人男性ほどの影が落ちている気がする。
「何が秘密なんだ?」
後ろをゆっくり振り向くと、自分の育ての親であり兄である男の姿がある。
「ない、に い」
この後「おやつをあげすぎるな」とこってり絞られたのは言うまでもない。
こんにちは。作者です。
この話から閑話休題はここでやっていくことになります。
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