この作品はいかがでしたか?
535
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めっちゃ暗い、と思う
起きたら、知らない病室にいた。
ベッドの隣に置かれている棚の上には
柳葉向日葵と一枚の写真が置かれていた。
この人が誰なのか
僕は全く思い出せない。
柳葉向日葵に関しては、初めて見る花なのに
何故か名前は知っている。
壁を見ると、
一枚の紙が貼られていた。
そう書かれてた。
書き殴ったような字で
まるで涙の跡みたいなものもあった。
閉められていたカーテンを開けると
見えたのは山ばっかりで
床には、手紙が何通も落ちてた。
全部
” 忘れる君へ “
と、書かれてた
” 忘れる君へ “は、
どういう意味だろう。
手紙に開けられた形跡は無い。
開けようと思ったら、
扉の鍵が開く音がした。
×「 …あれ、起きてたの? 」
「 体痛いでしょ、笑 」
そう言われて、
体に激痛が走った。
僕は今まで痛みに気づかないほど
動揺していたらしい。
本当にどうかしている。
ベッドに少し横になり、
病室に入ってきた人の顔をよく見ると
棚の上にあった写真の人に似ている。
赤い髪で、黄色と紫色のオッドアイの人。
写真では眉を八の字に曲げて
カメラを持っている。
背景は夕暮れ。
とても綺麗な写真だ。
その写真の人が今、目の前で
花とご飯を持って笑っている。
なんだか不思議な気分だ。
×「 今日のご飯だよ、どーぞ笑 」
「 …体、どこが痛い? 」
「 …腕、とか…頭とか…かな、 」
言葉が上手く出てこない。
頭が痛いからだと
僕は思う。
でもそんな僕をこの人は、
撫でてくれた。
向日葵のような暖かい目で。
僕はきっと、この人が好きだ。
×「 早く食べてね笑 」
「 食べ終わったら、ここに置いといて 」
僕は頷く。
この人は僕がご飯を食べてる間、
柳葉向日葵を取り替えて
床に落ちている手紙を拾ってくれていた。
見ず知らずの人間なのに
何故か安心できるな。
ご飯が食べ終わった。
あの人はとっくに帰って
部屋に鍵をかけて行った。
僕は手紙を開けて、
頭がパニックになった。
全てを思い出し、手紙を書き
他に大量にあった手紙も
全部床に投げ捨てる。
部屋から出ようにも
鍵がかかっている。
僕は諦め、ベッドに戻り
静かに眠りにつく。
起きたら、知らない病室にいた。
ベッドの隣に置かれている隣の棚の上には
柳葉向日葵と一枚の写真が置かれていた。
この人が誰なのか
僕は全く思い出せない。
なんか、よく
わかんなくなった笑
コメント
1件
パニックになるたびに記憶を失うってことなのかな、?