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『 開 か な い 病 室 』

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『 開 か な い 病 室 』

1 - 『 開 か な い 病 室 』

♥

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2023年10月02日

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めっちゃ暗い、と思う





































起きたら、知らない病室にいた。


ベッドの隣に置かれている棚の上には

柳葉向日葵と一枚の写真が置かれていた。


この人が誰なのか

僕は全く思い出せない。


柳葉向日葵に関しては、初めて見る花なのに

何故か名前は知っている。


壁を見ると、

一枚の紙が貼られていた。


” 君は誰なの “


そう書かれてた。


書き殴ったような字で

まるで涙の跡みたいなものもあった。


閉められていたカーテンを開けると

見えたのは山ばっかりで


床には、手紙が何通も落ちてた。




全部


” 忘れる君へ “


と、書かれてた




” 忘れる君へ “は、

どういう意味だろう。


手紙に開けられた形跡は無い。


開けようと思ったら、

扉の鍵が開く音がした。




×「 …あれ、起きてたの? 」

「 体痛いでしょ、笑 」




そう言われて、

体に激痛が走った。


僕は今まで痛みに気づかないほど

動揺していたらしい。


本当にどうかしている。




ベッドに少し横になり、

病室に入ってきた人の顔をよく見ると

棚の上にあった写真の人に似ている。


赤い髪で、黄色と紫色のオッドアイの人。


写真では眉を八の字に曲げて

カメラを持っている。

背景は夕暮れ。


とても綺麗な写真だ。


その写真の人が今、目の前で

花とご飯を持って笑っている。


なんだか不思議な気分だ。




×「 今日のご飯だよ、どーぞ笑 」

「 …体、どこが痛い? 」


「 …腕、とか…頭とか…かな、 」




言葉が上手く出てこない。


頭が痛いからだと

僕は思う。


でもそんな僕をこの人は、

撫でてくれた。


向日葵のような暖かい目で。


僕はきっと、この人が好きだ。




×「 早く食べてね笑 」

「 食べ終わったら、ここに置いといて 」




僕は頷く。


この人は僕がご飯を食べてる間、

柳葉向日葵を取り替えて

床に落ちている手紙を拾ってくれていた。


見ず知らずの人間なのに

何故か安心できるな。


ご飯が食べ終わった。


あの人はとっくに帰って

部屋に鍵をかけて行った。


僕は手紙を開けて、

頭がパニックになった。


全てを思い出し、手紙を書き

他に大量にあった手紙も

全部床に投げ捨てる。


部屋から出ようにも

鍵がかかっている。


僕は諦め、ベッドに戻り

静かに眠りにつく。


































































起きたら、知らない病室にいた。


ベッドの隣に置かれている隣の棚の上には

柳葉向日葵と一枚の写真が置かれていた。


この人が誰なのか

僕は全く思い出せない。





































なんか、よく

わかんなくなった笑

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