戦闘訓練開始!
他の人はモニターで対戦を見ることになった。
対戦相手は ヴィラン爆豪と飯田vsヒーロー緑谷と麗日
この訓練は2回目だ。だからかっちゃんの行動も勝ち筋もわかってる。それに今はフルカウルが可能だ。前より立ち回りやすくなった。
緑谷は勝負の勝ち筋の最適解を考えながら通路を歩いていた。
そしてここの角でかっちゃんが奇襲。
「どおおん」
「奇襲も戦略内の一つだ」
モニターを見ながらオールマイトは言う。
死角から飛び出して僕たちの頭目掛けて腕を伸ばしてきた。
僕は麗日さんを抱いて後ろに飛び下がる。
「コラデク避けてんじゃねぇよ」
「かっちゃんがヴィランならまず僕を殴りに来ると思ったよ、麗日さん大丈夫?」
「う…うん!」
爆豪がまた突進してくる。
「中断されねぇ程度にぶっ飛ばしたらぁ!」
右の大振りをするからかっちゃんの右腕にしがみつき左足を左周りに踏ん張って背負い投げをする。
(なんだ、こいつ動きが読まれた?)
この体制じゃ左手は背中に当たらない、当てようとする前にかっちゃんを地面に叩きつける!
「ぐぅぅあっ!」
だんっ
「かっちゃんは大抵最初に右の大振りなんだ、すごいと思ったヒーローのことはずっとノートにまとめてあるんだ君が爆破して捨てたノートに…いつまでも雑魚で出来損ないのデクじゃないぞ!」
「デク……そういうとこがムカつくなあ!!」
デクは無個性だってわかったのにそれでもどうしてか俺より上のようで心の底は俺よりもスッゲェ上の様に思えてだからムカつくんだ。
『おい、爆豪くん!状況を教えてくれ!今どうなってる?!」
「黙って守備してろ、ムカついてんだよ俺わァ!」
『気分を聞いてるんじゃない!おい』
ぶちっ!!
「何なのだ彼は!もう!!」
「爆豪のヤツ何話してんだ?定点カメラで音声ないとわっかんねえな」
切島がモニターを見ながら呟く。
「小型無線でコンビと話してたのさ持ち物はそれプラス建物の見取り図プラスそして確保テープ!これを相手に巻きつけた時点で捕らえた証明となる」
オールマイトがおさらいもどきに話す。
「制限時間は15分で角の場所はヒーローに知らされないんですよね」
「Yes!」
「ムッシュ爆豪が」
爆豪の動きに青山が気づく
「ん?」
爆豪が左手を爆破させる。
「!麗日さん行って!」
左手の爆風にのせて緑谷に左足で蹴りを入れる。僕は右手で攻撃を防ぎその隙に麗日は走っていく。 僕はかっちゃんが蹴った足に確保テープを巻こうとする。イレイザー・ヘッドの技は何回も見てきた。 もちろん巻けないのは想定済み今のかっちゃんなら焦ってまた癖の右の大振り!!
「クソがァ!!」
どおおん。
「当たり!」
「すげぇなあいつ」
「個性もほとんど使わずに入試1位と渡り合ってる!」
砂藤と上鳴が緑谷の行動に歓声を上げる。
よし、ここでダッシュ!奇襲の時よりも爆発音が大きかった、これなら茶煙で僕の走った方向が右か左か分からない!それに見取り図でも今走ってる道からは分かれ道が多い、追っている最中で麗日さんとかっちゃんが鉢合わせる確率は0%に近い!OFAフルカウル!黒鞭!!
「チッどっち行きやがった!なぁおい!俺を騙してたんだろ、楽しかったかずっと!!ああ?随分と便利な個性じゃねぇか!!全力で使ってこいや俺の方が上だからよ?!!」
「なんかスッゲェイラついてる、こわっ!」
上鳴が少し怯え気味に言う。
(爆豪少年は前世の情報からしても自尊心の塊であるんだろうが前よりも肥大化しすぎてるぞ)
オールマイトは不安げに思った。
麗日さんはガン無視で僕を狙い撃ち同じだ先兵を出すなら機動力の高い飯田君の方が良いし飯田君ならそれをわかっている筈、つまり前と同じ今はかっちゃんの暴走で二人は連携が取れてないってことだ。そもそもかっちゃんと飯田くんとの正面戦闘の場合が僕らにとって一番不利で勝ち筋の薄いパターン。麗日さんが核を見つけ次第僕もそこに向かうかっちゃんは黒鞭で捕まえて捕獲テープを巻き付ける。これが一番建物の損害も含めて最適解。
その頃麗日は丁度核を発見したところだった。
発見、あとはデクくんに連絡してデクくんが来るまで見つかんないように…!
「爆豪くんはナチュラルに悪いが今回の訓練に関しては的をいて射ている訳だ。ふむ…ならば僕もヴィランに徹するべきなのだ、そうだ、これも飯田家の名に恥じぬ立派な人間となるための試練…なりきれっヒーローになるために悪に染まれ!………俺は〜至極悪いぞ〜」
「ぶぶぶぶ」
真面目や!
「ん…来たか麗日君」
「えっあ…」
「君が一人で来ることは爆豪君が飛び出した時点でわかっていた、触れた対象を浮かしてしまう個性だから先ほど!君対策でこのフロアのものは全て片付けておいた!これで君の小細工は出来できない。抜かったなヒーローフハハハッはは!!」
「様になってる……」
『デク君』
「何?」
『飯田君に見つかっちゃった、ごめん今ジリジリと…』
「そんなこともあろうかと君の腰ら辺に石ころを捕獲テープでくっつけといた、時間稼ぎしてくれればそれでいいから目眩しにでも使って、できたら核回収お願い、だけど石を核に当てないように気をつけて、それで場所は?」
『!5階の真ん中フロア」
「あ…ほぼ真上」
もう時間もないはずタイムアップは向こうの勝ちだ。自分の手の平にあった捕獲テープを握りしめる。
「ヴァン」
後ろを振り返るとそこにはかっちゃんがいた。ニトロ光線←仮名の籠手が一つ貯まったみたいだ。
「てめえのストーキングならもう知ってんだろうがよ。俺の爆破は手のひらの汗腺からニトロみてえなもん出して爆発させてる、要望通りの設計ならこの籠手はそいつを内部に貯めて…」
籠手のピンを抜いたその瞬間
ガガガガガガドオオォオオン!
「授業だぞこれ!」
「少年…緑谷少年!」
「さすがだねかっちゃん…だけど」
きゅっ
「はっ」
「「「「「!!!!!」」」」」
「茶煙が多くて視界が悪くなる、それを考慮した上での対人戦闘においては愚策だったね」
視界の悪くなった間に僕は浮遊で足音を聞かせずにかっちゃんに近づき黒鞭で柱に固定した後捕獲テープを即座に柱にかっちゃんごと巻き付けた。
視界が晴れやかになる時にはかっちゃんは拘束完了となっていた。
「………すげぇ…あの爆豪をほとんど個性使わずに拘束しちまった」
切島の声から八百万も喋り出す。
「素晴らしいですね…爆豪さんの攻撃の順応の速さ、先を見添えた行動には驚きです」
かっちゃんの攻撃であいた大きな穴から5回フロアに黒鞭で外から侵入。かっちゃんの攻撃で窓ガラスは全て割れていたので物音立てずに5階に侵入できた。
そして浮遊で中央フロアまで移動物陰から状況を把握。無線で麗日さんについたことを伝えると僕は爆発で動揺している飯田君の隙を見計らって麗日さんに瓦礫の一部分を渡し飯田君に向けて放ってもらい彼の目線を麗日さんに引きつけその間に黒鞭でかっちゃんと同じように拘束した。
そして核を外まで回収した。
『ヒーローチームWiN!!!」
「ふぅ、予想外のことは多かったけど良かった、なんとかクリアできたよ」
その頃モニタールームにて
「「「「えーーーーー???!!」」」」
(予想以上だ、あの時からこんなに成長して…)
「マジかよ?!」
「すげぇ」
「もうなんか色々すげぇわ」
「…ヴィラン拘束完了のうち核を外まで回収完璧ですわ…」
クラス全員のほとんどがめを丸くして緑谷が映るモニターを見ていた。
いつの間にかすごく書いてしまった。
コメント
2件
ストーリーが考え尽くされてる…だと?!
こんなに一気に見ていいのですか?!:( ;˙꒳˙;): 最高です!!これもまたいいものが見れました!!