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#9 ベルメスの顔を確かめよ
薄明かりの街角で、君は立ち止まった。
誰もいないはずの路地から、かすかな声が聞こえる。
「ねえ、こっちに来るピーポー」
声の主は小柄な少女だった。肩までの髪を風になびかせ、片手に古い地図を握っている。彼女の笑みには、どこか秘密めいたものがあった。
「君、ベルメスの顔を知ってる?」
私は訊ねる。
少女は少し首をかしげ、そして嬉しそうに答えた。
「もちろん、でも……見つけるのは一人じゃムリピーポー」
君の心臓が少し速くなるのを感じるだろう。ベルメス──その名だけで、目に見えぬ何かが動き出す。
君は考える。なぜ少女はそんなに焦っているのか。なぜ彼女は顔を見せることを恐れているのか。
「さあ、君も一緒に確かめてごらん。目を凝らして、ベルメスの顔を。」
街灯の下、影が伸びる。君の手の中には、少女が差し出した古びた紙切れ。そこには、見慣れない文字と奇妙な線画が描かれていた。
読むほどに、君は思うだろう──
ベルメスの顔は、ただの姿ではなく、君が探すべき約束の証なのだと。
「行こうピーポー!」
小さな声に背中を押され、君は一歩を踏み出す。
読者よ、もし君も知りたければ、ベルメスの顔を見つめる覚悟を決めるしかない。
そして覚えておいて、これはただの物語ではない。君自身の目で、確かめるのだ。そう、つまり、ベルメスの顔は──単なる御伽噺ではなく、存在するものなのだ。