side セラ
海外に行って、私は高校を卒業した。
今は日本に帰っている。飛行機の中で揺られる。
ウミとマイに会うのがとても楽しみだ。楽しみで楽しみで、私は昨日から眠れていない。
そろそろ飛行機が降りるようだ。降りたらすぐに会いに行く。マイは県外の高校にいったから、マイとウミも会ってなかったらしい。
マイとウミは空港で待ってくれていた。
2人は私を受け止めるように、両手を広げる。
「マイ~!!ウミ~!!」
私は2人に向かって走り出した。2人は少しチラッとお互いを見る。せ~の、とでも言いたげだけど、私は止まれなかった。
いつかあったみたいに、派手に転んだ。
「っ~~!!痛い~!2人ともよくやってくれたな~!」
「あはは、本当にセラは俺たちを信用してるよねー!」
「まあ俺たちが裏切りすぎなんだよ、多分。てか俺たち3年ぶりに会ったのに気が合うな。」
いつも私を受け止めてくれる2人との再開で、始めから転んで。でもこれが私な気がして。
いつも俺自身を認めてくれた2人に、ずっと会いたくて。でもまた新しいことを求めてる。
2人が俺をまた認めてくれるのか不安で。でも2人ならきっといつでも大丈夫だと思える。
きっとそれが、私たちなんだって気がする。
そうでないといけないなにかがあって、私とウミとマイが成立する。
そんなのだから、この世界は難しいのだけれど、それが結局一番大事だった。
みんなを信じて、自分を信じるんだ。
私たちならどうにだってなる。なんだって出来る。苦しい時をお互いで乗り越えた仲間だから。
だから怖がらないで、進みたいと思える。
だからこの人たちと、ずっと一緒にいたい。
今なら別れは怖くない。
今日ここで目を合わせて話しているように、私たちはいつもずっと繋がってるから。
マイと俺は目を合わせた。
ニヤリ、と笑ってみるとマイも悪そうに笑みを浮かべる。
ウミは俺の目を見つめてわらった。俺もわらった。
セラを懸けて、今俺たちは戦いを始めた。
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