冷房の効いた風香の部屋はとても涼しく、夏場や冬場でも快適な程である中、俺は風香の話を静かに聞いた。
風香「私が小学4年生の時のことなんだけど、私はよく同じクラスの1人の男子に馬鹿にされてたの。」
悟「は…?💦」
俺が風香の話を聞いていると、風香が意外な発言をしていて俺は驚いてしまった。マジかよ風香…。お前、こんなに美人なのに馬鹿にされてたのかよ…。😨
俺はそのまま何も言えず、風香の話をずっと黙って聞いた。風香は話を続ける。
風香「記憶は朧《おぼろ》げなんだけどね。時には私のことを虐めてきた時もあったかな。例えば、私が5年生の時で学校の合鴨の餌やりをしていた時のことで、その子が私のことを合鴨の檻の中に閉じ込めてきたの。私はそれが本当に嫌で、あの時を思い出したくもないの…。😢」
風香の話を聞いて、俺は風香が虐められた内容を思い浮かべた。思い浮かべてみると結構な虐めにあってたんだな風香。💦俺は風香が思い出したくもない発言を聞いて、風香の頭を撫でそのまま慰めた。
悟「風香、大丈夫だ。その過去のことは忘れろ。聞いた俺も悪かったしな。( ᐡ´-`)ノ(T_T ᐡ)」
風香「うん…。😢」
俺は風香を暫く慰めた後、風香の虐めの後の話を聞くことにした。勿論、風香の気分が落ち着いたら聞くことにしたがな。
悟「風香、虐めの後はどうなったんだ?」
風香「合鴨の件が終わった後、私は直ぐに担任の先生に報告したの。その後、虐めっ子はちゃんと私に謝ってきてその件は解決したの。💦」
悟「なんだ、良かったじゃねぇか。一件落着じゃnーーー。」
俺がまたそう言うと、風香は俺の話をまた遮った。未だ何かあるのか風香?
風香「でもそれ以来、私は人と関わるのと話すのが苦手になって、親とも関わるのが苦手になったの。それで感情も表に出さなくなっちゃったの。だけど私を窮地から救ってくれたのは乙女ゲームとアニメだったの。」
悟「あ?おとめげぇむ?」
俺はそれを聞いて後頭部をかいた。そういえば風香の部屋の壁や棚には乙女ゲームのポスターや少年少女漫画、ゲームのカセット等がずらりと並んでいるのに気付いた。風香、俺に告白されて嬉しかったのはこれかよ。💦
風香は未だ未だ話を続ける。
風香「乙女ゲームは私の虐めで傷付いた心を綺麗な心にしてくれたし、アニメは私に面白さと好きなキャラクターが出来たことなの。虐められていた時は誰も何も愛することすら出来なかったの。でも私は、いつも皆と明るく振舞っていて迚イケメンの悟さんに出会えて本当に嬉しかったの。💦」
悟「そ、そんな過去があったのかよ風香…。」
俺はそう言い、そのまま泣いている風香の顎の下を右手で持ち上げた。これが所謂《いわゆる》「顎クイ」ってやつだろうか。無性に胸がドキドキしているのが分かる。
悟「そんな過去は忘れろ。困った時はマジで俺に頼れ。それに、それ以上泣くんだったら俺の胸で泣けよ。///💦」
俺はそう言い乍、風香の目から溢れてくる涙を指で拭った。だが、俺が拭えど拭えど風香の涙は未だ未だ流れてきた。
風香「うん…。😭」
風香は俺の胸で泣き、そのまま風香の背中と頭を優しく撫でた。その小さい背中は、小刻みに震えていた。髪の毛は良いトリートメントを使用しているのか俺の指からサラサラと落ちるような感覚だった。俺は何時迄もこの時間が続けば良いと感じていたが、そんな時間は続かなかった。何故なら、この一部始終を傑と硝子《あの2人》が見ていたとも俺は全く知らなかったからだ。
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