一二三の家でお菓子作りする話
受けと攻めがゆらゆらしてます
(どっちとも捉えられる)
「え?お菓子?夢主が作りたいの?」
「うん!今度友達とお出掛けするときに持ってってあげたくてさ~…」
「えー、夢っちめっちゃ友達想いじゃん!俺っちに任せて!じゃ、早速やろー!!!」
偶然一二三と街中で出会って、そのまま一緒にカフェに入った。
上の事を説明すると、一二三が進んで自宅へ招いてくれた。
「ただいまー!!」
「お邪魔します。」
家にあげて貰って手を洗っていると、いつの間にかエプロン姿の一二三がエプロンを手渡してきた。
「んー、まずはクッキーから作ろっか!」
「おー!」
「まずは分量測るね~」
手慣れた様子で量りと材料を取り出し、素早く分量を量り始めた。
おお、流石一二三。
測った砂糖とバターの入ったボウルを渡して、
「これを砂糖とバターが馴染むくらいまで混ぜてね!」
と指示を貰った。
混ぜる間もアドバイスを貰いながら、いい具合に混ざったと思う。
「じゃあ次は卵黄と塩をちょっと入れよっか!」
「塩?お菓子って塩使うの?」
「うん!塩を入れる事で味に締まりが出て、甘みが引き立つんだけど、もう一個効果があって…」
そうやって楽しそうに話す一二三の横顔を見ていると、なんだかこっちも楽しくなってきた。
「ねぇ夢っち聞いてる~?」
「聞いてる聞いてる!一二三って物知りだね~」
「えへへ~、俺っち博識?」
「確かに!」
「えー?そこはツッコんでよ~w」
そんなこんなで生地をオーブンへ。
段々焼き色が付いて来ているのを見たら、テンションが上がる。
「一二三!みて!みて!!いい色になって来た!」
「わ!すご!これ何回見ても感動するよね~!色が変わったりするの楽しいよね!」
オーブンの前で一緒にはしゃいで待ってたら、あっという間に完成。
プレーンとチョコのクッキーを作ったんだけど、形も綺麗でとても美味しそうだ。
「すごい美味しそう…お店みたい!」
「でしょでしょ~?これ俺っち考案のオリジナルレシピだから、俺っちと夢っちだけの秘密ね?」
「うん!」
可愛い袋に入れて、仕上げにリボンを付けたら完成。
本当にお店に置いてあっても違和感がないくらい綺麗な見た目。
「初めてにしては上手にできたんじゃない?これならすぐ作れるし、夢っちもすぐ一人で作れるようになるよ!」
「ほんと?一二三いなきゃ不安だなぁ…」
「だいじょーぶだいじょーぶ!俺っちが教えてあげたんだから間違いないって!」
「なら大丈夫だね!はいっ、一二三!」
一二三の掌の上にそっとクッキーを置いて、にこっと微笑んだ。
少し驚いた様子で「へ?」と首を傾げている。
「いつも一二三にはお世話になってるから何かお礼がしたくて…何すればいいか分かんなくてこんな形になっちゃったけど、いつもありがとう!」
そう説明すると、一二三が急にへたり込んだ。
「ひ、一二三?!どしたの?!」
「いや…さ、……へへ、ありがと」
少し困ったような、照れたような顔でお礼をしてきたから、大きな声で返事をした。
「どういたしまして!」
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