⚠注意⚠
・前回同様死ネタです
・最終話です
ここから本編⤵⤵⤵
類の遺体に毛布をかけて隠す。ホテルから出て、急いでその場から離れる。財布だけ持って、ただ走った。外はまだ雨が降っていて、熱の籠った身体を冷やしていく。頬を伝うのは涙なのか、雨なのか。もう感覚がうっすらと消えかけていて何もわからない。
どれだけ走っただろうか。息は切れ、足の間隔がない。立っているので精一杯だが、ここで止まってられない。無理やり足を動かして、フラフラと進む。時間が時間だからだろうか。周りには人が全くいなく、とても静かだった。すれ違った人に心配されたが、急いでいるからと断って進んだ。その優しい視線がとても痛い。
そんなこんなで辿り着いたのは、駅のホームだ。暗く静かな場所は少し不気味だった。
もう少しでくる。もう少しで会いに行ける。今日ここを通る電車はこれで最後だ。失敗は許されない。視界の端に、黄色い電車のシルエットが見えた。ヘッドライトを点けたその電車は、この駅には停らない。人間一人をバラバラにできるスピードで、電車がこちらへ向かってくる。それを確認し、黄色い線をそっと踏み越えた。ホームの淵に立ち、轟音を立てて走る電車を待つ。電車がくるまでが長く感じる。どこかであいつが引き留めに来てくれればいいのに、と思う。未だにこれまでの出来事が全て夢なんじゃないか、と希望を抱いている。
あいつは引き留めに来ない。
列車はあと数秒でホームを通過する。
あいつはまだ引き留めに来ない。
触れられる距離まで、黄色い車体が近づく。
引き留めてくれる相手はまだ来ない。
列車が来る。
引き留めてくれる愛しい人は、まだ来ない。
____𝑒𝑛𝑑.
・神代類
才能を失ってしまった演出家。
司のことは好きだった
『君が天才じゃない僕でも愛してくれれば、僕は君を愛せたのに』
・天馬司
才能を失ってしまった演出家を赦せなかった座長。
才能溢れる天才演出家のときの神代類が好きだった。
『才能が無くてもショーを愛せない類でも愛せていたら。』
コメント
6件
うわぁぁぁぁぁ…!!誰かティッシュかしてぇぇぇぇぇ
誰かティッシュ世界中のやつ取ってきて()