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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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虐待表現あり。リスカ表現あり。

いつも間にか日はすっかり暮れていて、アタシの髪の色と一緒の茜色になっていた。

服も、靴もびちゃびちゃで下着が透けて見える。気持ち悪い。

「太宰。ぜんぶびちゃびちゃになったから、着替えよう。」

そうアタシがいうと太宰はうんと頷くが、

「でも、ここら辺着替えができる場所なんて、ないよ。」

そう太宰が言う、たしかにとアタシは思ったが、もう全部めちゃくちゃで。

「めんどくさいから、もうここで着替えるか?」

そうアタシが冗談混じりに言うと太宰が

「…いいけど、もし私達が襲われたら、私しらないよ。

全部全部中也のせいにして、中也残して死んじゃうからね、」

ほんとうなのか、ほんとうじゃないのか。

アタシは疑心暗鬼になりながらも嗚呼、大丈夫だよ。と言い。太宰ははぁ、とため息をつきながら渋々着替える。

痣、痣、痣、痣、痣。

そして、自分の手首をカッターで切ったかのような痕。

どれも痛々しいものだったが、何故か見とれてしまって。おかしいよな、アタシ。

そうつまらないものをぽつり、ぽつりと考えながらアタシも着替える。

嗚呼、手前の腕、ほそいなぁ。今にも折れそうじゃねぇか。

太宰はいつの間にかアタシの服を盗んでいて、着替え終わっていた。

アタシよりも身長が低いのに、ガリガリなせいかすこしだぼっとしている。

可愛い。

そう思ってしまって、くすりと笑いが出る。

アタシも着替え終わったので、ちょいちょいと太宰を手で呼び寄せる。

気づいた太宰はぱたぱたと歩き中也の隣に並ぶ。

手をぎゅっと繋ぎ、今夜の寝床を探す。

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