「なぁ、戻ってこなかったけど、ホント平気かよ」
4時限目の授業が終わり、 宗次郎(そうじろう)がやってきた。
昼休みに入ったのだが、教室には 杏葉(あずは)と 弥奈(やな)の姿はない。
「杏葉が行ってるんだから、大丈夫だって」
空太(くうた)は軽く言ってみせた。
だけどそれは、自分に言い聞かせるように。
英語の授業は、板書しながらも、ずっと弥奈のことを考えていた。
男に嫌悪感を抱いていること。
忘れていたわけではないが、空太が空太に戻ることができて、恋人になった。
肌と肌を触れ合うこともしてきた。
宗次郎と隼とも、たまに小言は言いながらも一緒の時間を過ごすのは心底楽しそうだった。
だから勝手に、もう男は大丈夫だと思っていた。
なくなっていたのだと思っていた。
でも、それは勘違いでしかなかった。
空太の都合の良い思い込みでしかなかった。
自分には深い******
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