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誕生日から数週間経って。
今日も変わらず耳に付けられたイヤリングを指先で弄る。
「今日も付けてるの」
部屋に戻ってきた若井が、笑いながら隣に腰を下ろした。
「色んな服に合わせやすいからさ」
「いいデザインだよね。」
合わせやすい。デザインがいい。
別に、嘘じゃないけど。
どちらかと言うと、それは建前で。
若井が選んでくれたから、お揃いだから、
っていうのが本音。
わざわざ言わないけどね。
「ピアスとイヤリングで同じデザイン探すの 地味に大変だったんだよね」
「あー、そっか。わざわざありがと」
「でも気に入ってくれて良かった」
嬉しそうに笑う若井に、ふと疑問が浮かんだ。
「そういえば若井は付けてないの?」
若井の髪を耳にかけると、ピアスは付いていなくて。
「え、あー…」
答え辛いのか、視線を泳がせた後頬を赤くして小さく呟いた。
「…危なくないようにさっき外した」
危なくないように。
それって。
「………………え。」
思わず声を漏らすと、若井が手で耳元を隠して目を逸らした。
「…なんでもない、付けてくるね」
え、なにそれ。可愛い。
準備してくれてたの?
期待、されてたって思っていい?
「だめ。そのまましたら怪我しちゃうよ」
若井の方へ身体を寄せて、指を絡める。
「……え、今からするの?」
「当たり前。ピアス付けられちゃう前にね」
絡め取ったその指に軽く口付けて、距離を詰める。
「…ふふ、期待してくれてた?」
「……いつもしてる」
目を背けながらも素直に伝えてくれる所が
若井らしい。
可愛いな、ほんと。
若井の腰を抱き寄せて、ピアスの付けられていないその耳元に声を落とした。
「…じゃあ沢山可愛がってあげないとね。」
「期待以上に気持ちよくしてあげる。」
コメント
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ヒェ~~~~~~~~😭😭😭😭😭😭😭😭😭🫶🏻🫶🏻🫶🏻🫶🏻🫶🏻🫶🏻🫶🏻🫶🏻