テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
あー、これめっちゃ好みだわ…!! 家族に追い出された傷を抱えた子が、ふとしたきっかけで“何でも屋”に辿り着く流れ、すごく自然で引き込まれた。きんときの自由すぎる対応とシャークんの無自覚な能力の掛け合い、テンポよくて笑ったし、石化しなかった伏線も気になる。雰囲気も温かくて、続き読みたい🔥
・赤緑+黄青
・人外パロ
メデューサ。と言うのを聞いたことがあるだろうか。
メデューサは見た目は普通の人に見えるが、目を合わせたら相手は石化してしまう。
基本的実際には存在しない人物なのだが、もし普通に生きている中に潜んでいたり、友達がメデューサだとわかったら、あなはどうしますか。
これはそんなメデューサに生まれた人間と、家族に嫌われた人間の物語。
side.br
一つの灯りに照らされながら遊具に座り、夜空を見る。
数分前くらいだろうか。両親から家を追い出されてしまった。やっとか、と一息つく自分も居る。
赤子の時は優しかった両親は僕が成長するにつれ、態度が悪化した。
裾を捲ると元の肌とかけ離れた色をしている所がある。これは母にお湯をかけら蹴られた部分だ。
他にも色々な所に跡はあるけど、説明するのがめんどくさいのでやめておく。
友達も居ない僕はこれからどう生きようかな。
と呑気に考えていると、顔にチラシが張り付く。
チラシを取り見てみるとなんとも胡散臭い何でも屋だった。
なんでも解決!悩みでも迷いでも、どんなものでも解決しちゃいます!もし悩みがある方はこちらまで!と書かれていた。
「なんでも解決ねぇ…」
ここにずっと居るわけにもいかないし、暇つぶしにもなりそう。そう思い僕は店のある場所に向かった。
10分くらい歩いてついた場所はなんとも普通の喫茶店だった。
何でも屋なのに喫茶店?と疑問に思いながら、僕は店に入った。
中は一般的な喫茶店で、客も結構居る。
場所を間違えたか。ともう一度チラシを確認するが、ちゃんとここであっている。
出入り口の前で立っている僕に気づいたのか、店員さんらしき人が話しかけてきた。
「いらっしゃいませ。何名様で….」
店員さんはチラシを見て言葉が止まった。
数秒経った後店員さんは僕を見て口を開いた。
「..こちらへ来てください」
手招きをされ、店員さんの後ろを着いて行くと壁に飾られている絵に何かを呟いた。
その瞬間絵が歪み、人1人が入れるサイズになった。
呆然としている僕の手を取り、足元に気をつけてくださいね。と和かな笑顔を見せた。
綺麗な笑顔だな、と思いながら僕と店員さんは絵の中に入った。
眩しい光に思わず目を瞑る。がすぐに収まりゆっくりと目を開けた。
先程居た喫茶店とは違い、周りには本があり、真ん中にはテーブルと椅子が置かれていた。
テーブルには紅茶やコーヒー、お茶やジュースなどが置かれ、近くにお菓子も置かれていた。
ふと横を見るとさっきまでバイト服だった店員さんがジャージになっていた。
腰辺りに先端が青く染まっている尻尾のキーホルダーを付けている。
視線に気づいたのか店員さん?は僕を見て柔らかな笑みをし、話し出した。
「急でびっくりしたよね。でも大丈夫。少ししたら慣れるから」
ここに座りな。と椅子を引いて手招きをする。
椅子に座ると店員さん?も少し離れた所に座った。
「あ、自己紹介が遅れたね。俺はきんとき。よろしくね」
僕も名前を言おうとしたらバン!とでかい音が鳴り、音の方を見ると息を切らした人が立っていた。
「おいきんとき!お前また勝手に街歩いてただろ!」
「いいじゃん。少し買い物行くくらい」
「お前なぁ…って、その方お客さん?」
「うん。珍しいよね〜」
近くにあったクッキーを食べながら鼻歌を歌うきんときさん。
何か、色々と自由だなここ。
「シャークんは..まだ来てないね」
「シャークん?」
「ここを作った本人だよ」
あ、ほらあそこ。と指を指す方を見る。
ゆゆ
2,313
44
92
15,663
階段から降りて来たのは小柄な男性だった。
目つきは悪く、目の下に隈ができている。
この人が何でも屋を作った本人…
彼を見つめていると、 さっき話していた金髪の人に目を覆われた。え、何で?
「シャークん!客来た時は目隠ししろって言っただろ!」
「やば、忘れてた」
「ねぇ君。さっきシャークんの目見た?」
「多分見た..と思う」
「マジか、」
え、本当に何?目見たら呪われるみたいなのでもあるの??
混乱しているとシャークん?さんが言った。
「そいつすぐ石化しなかったから効かないんじゃね?」
「…確かに」
「君。もう1回見てくれる?」
視界が元に戻り、目の前にいる人物の目を見た。
「…ほらな。やっぱり石化しない」
「ほらなってなるか!もし石化したらどうしてたんだよ!」
「その時は2人がなんとかするでしょ」
「しゃけさぁ…もう少し配慮しなよ、」
「ごめん」
石化、何でも屋、知らない場所、
頭の中で色々な物がぐるぐると回っている。
あ、これやばい。そう思った時にはもう遅かった。
「お客さん!?」
「ちょ、きんとき運ぞ!」
「はーい」
3人の声を聞きながら、僕は意識を落とした。