コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
それから僕達は炎雰と炎帝が入れてくれた美味しい緑茶を啜りながら雑談をし始めた。
「俺に妹ができたんですけど、その妹は、本当に活発的で、政府に利用されないように、ツリーハウスで過ごさせてるんですけど、優しいので、その優しさに付け込まれないか不安なんですよね」
始めに口を開いたのは、津炎だった。自分と居たら、危ない目に合うかもしれないからって、普段はその妹と少しだけ距離を開けてるって言ってた。津炎ってさ、根は本当に優しいから、そんな態度になってるんだよ。きっと。
「お前は本当に優しいな」
まだちょっと眠そうな目をこすりながら炎牙はそう言って、津炎の頭を撫でまくってる。一応この中では津炎が最年少何だよね。大人びてるだけで、本当に最年少何だよ。あんまり信じてもらえないけど。
「iоの妹は真面目に可愛いんね。iоの後ろをちょこちょこ付いてきたり、人見知りだからか、iоのスカートを掴んで後ろに隠れる仕草とか、可愛すぎると思うんね」
王華がニヤニヤしながらそう話す。こんなニヤニヤしてるの見ると王華に見えない。
「分かります。なんで妹ってああも可愛いんでしょうか」
珍しく炎帝が賛同した。確か、炎帝の妹の陸華は、大日本帝国陸軍のドールだったけ。口元緩んでるし。本当、妹の事好きなんだなぁ。
僕にも兄が居たけど、随分と前に死んだし、僕が生まれてすぐに死んだからまともに兄弟の事って分からないんだよね。
「シスコンだ〜」
ケタケタ笑いながら海帆はそう言う。笑い上戸だよね。
「確かに〜」
そう言いながら鈴華もケタケタ笑い始めた。
「でも、ドールの半数以上はシスコンか、ブラコンだからなぁ〜」
一頻り笑い終わったのか鈴華はそう呟いた。
「お前もな」
楽しそうに笑いながら愛華は鈴華にしっかりと突っ込みを入れた。
「だって!姉さんはこんなにも美しくて、格好良くて、可愛くて、芳しくて、好きにならない以外に選択肢があるとでも!?!」
うわ、鈴華の姉さん大好きスイッチが入った。このまま話させたら長くなるよなぁ。
確かこの前は逃げれなくて丸一晩熱心に語られた気がする。うわぁ~、あの日の悪夢が蘇る〜。
お腹空いたなぁ、皆は逃げるタイミング伺ってるみたい。僕は一足先に逃げて冷蔵庫漁っとこ。
「逃げるが勝ちさ」
「逃げるが勝ちなんね」
「逃げるが勝ちです」
その時に、逃げ出した皆の声が重なってたのがキッチンにまで聞こえた。
冷蔵庫を漁ってると、鈴華の熱烈な話をなんとか阻止したであろう愛華が逃げた王華達を捕まえてた。
冷蔵庫の中なんにも入ってないじゃん。空っぽ。炎雰、何時も何食べてんの?え?ウォッカしかないじゃん。頭のネジ外れたの?
その後はもう本当にノホホンとした時間を久しぶりにみんなで過ごしたよ。