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〇月XX日

もうすぐ私は処刑されるだろう。でも怖くはない。


もうすぐあなたに会えるから____。




5年前。


「行ってきま〜す」


「はーい行ってらっしゃい」


気をつけてね。


「気をつけてね。」


道に迷わないように


「道に迷わないように」


…昨日と変わらない会話。昨日と変わらない道。いつもと変わらない毎日。大体、9年間ずっと通っている道に迷うと思う?


まぁ、道というか空なんだけどね。そんなことを考えながら私は翼を広げた。そう。ここは天界__。


翼のある人が住む世界。しかし、下界で言われている天使とは違く普通の人間のような生活を行っている。森に着くと私は思いっきり寝転んだ。これもいつもの日課だ。しばらくゴロゴロした後に薬草を詰んで売って帰る。それが当たり前それが日常。学校に行くなんて贅沢だ。


「…ほんとにつまらない」


そっと呟いたが、聞いてくれる人はもちろんいない。


そこがこの森のいい所なのだか。さて、そろそろ薬草を詰もうかな。そう思い私は立ち上がった。


〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜~


薬草を詰んでいると時々、面白いものが出てくる。


虫を食べて育つ植物や、「キィヤァ”ァ”ァァァァァ!!!」と叫びながら走り回るキノコ。さらに自分の周りの土を食べる綺麗な花などがある。そんな面白いものの中で私が1番興味があるものがある。それが


「森の中に住んでいる超絶美少年の噂」


「超絶美少年」に興味はないが、この森でどう生活しているのかはとても興味があった。しかし9年間も通い続けているのに見つかる気がしない。そして今日も見つからなかった。(そろそろ諦めた方がいいのかな……)そう思った時だった。カサカサと音がしたので振り向いてみたら私と同じくらいの13…いや14歳ぐらいの人が目の前にいた。


顔は、、髪の毛が長すぎてよく見えない。いや、見ようとしなかった。なぜならもっと衝撃的なものを見たからだ。「翼が……ない…?!」そう。この少年(性別は分からなかったが噂では男なので少年にした)には、天界の人々には絶対にあるはずの翼がなかったのだ。なぜ?どうして?どのように?いろいろな疑問が浮かび上がったがまず先に挨拶をしないとまずいだろうと思い「こんにちは。私はマリー。あなたは?」と挨拶をした。しかし相手は無言のまま。名前を言いたくないのだろうか。それとも……喋れないとか?


それからしばらく沈黙が続いた。このまま黙って帰られると困るので


「あなた…もしかして喋れないの?」と聞いた。すると少年は首を振った。喋れないということはないのか。


「名前を言いたくないの?」 ……コクリ。


「でも名前が無いと呼びにくいよ。じゃあシートンって言っていい?」 ……コクリ。


「決まりね。シートン。あなたはずっとこの森で生活してるの?」


「…ウン」


喋った…!シートンが喋った!ちょっとカタコトだけど、それも少し可愛い。気がする。これは努力の結晶だ。会って10分くらいしか経っていないが。


「そうなんだ。他に住んでる人はいるの?」


「ウウン。ボクイガイスンデナイダレモ」


「寂しくないの?」


「…サビシイ?サビシイワカラナイ」


「寂しいって言うのはね。ひとりぼっちで心にぽっかり穴が空いたような気持ちのことを言うの。」


「ジャアボクサビシイ。アナポッカリアイテル」


「ハハ……そうだよね。」


それからしばらく少年……シートンと話をした。というか私が一方的に話しかけていただけたが。


私の事。私の村のこと。…少しだけ母の愚痴も…。


「__。私のことはこのくらいかな!あな…シートンは?なんでここに住んでるの?」


「ワカラナイ。イツノマニカイタ。ココニ。」


「そっか…あ!もう暗くなり始めてる!シートン!あの……またここに来てもいい?」


「マタ、ココニ?キテクレルノ?サビシイナクナル?」


「うん!もちろん!」


「ジャアマッテル。ココデ。」


「ありがとう!また明日!!」


「……また明日。マリー。」

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