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創作小説
桃×赤
友情関係
ご本人様に一切関係ありません。
赤side
隣に座る彼の気配を感じ
疲れたーともたれかかる
お互い恋愛感情など
特別な感情はないが
一番信用できる親友で
彼とシェアハウスをしている
シェアハウスと言ったら
すぐにそういう方向に 話を向ける人がいて
少し面倒。
だがまぁ、気持ちはわかる
赤 「桃くんーー」
赤 「髪乾かしてーー」
桃 「はいはい」
赤 「ありがとー」
いつものナイトルーティンとして
俺の髪を桃くんに乾かしてもらうというものがある
よくよく思えばこれカップルっぽいな
うける
始まりは疲れているときに
ふと乾かしてと言ったのがきっかけだった
もちろん楽なのもあるし
なんだか心地よくて安心して
そこからは毎日桃くんに頼んでいる
赤 「いつもお世話になってますー笑」
桃 「いいえー笑」
桃くんに感じる謎の安心感を
桃くんも俺に感じてくれたらいいなーとか
恋する女の子っぽいことを考える
今日の俺ムード入りすぎててきもいな、、、
毎週金曜日の夜は 華金ということで
菓子パしている
大体他メンも呼んでいるのだが
これが楽しくて楽しくてたまらない。
わちゃわちゃしていて
俺ららしさ全開
酔って初っ端から潰れてるメンバーも
俺と同じでお酒に強く騒いでいるメンバーも
誰も止める人なんかいなくて
いつの間にか時間が経っている
そんな日々を送れていて
幸せな人生だなぁと
身に染みて実感した
赤 「ねぇ、桃くん」
桃 「ん?」
赤 「っ…」
赤 「俺さ、」
赤 「俺さ、っ….」
何故だか涙がでてきた
なんで?
なんで急に涙なんか、、、
目を覚ますと椅子の上で
目の前には大学の課題が広がっている
寝落ち寸前に書いた文字は
ぐちゃぐちゃでもはや暗号。
まだ眠い自分の頭をはっきりさせるため
風呂場へ向かう
温かいお湯が肌を撫でて
心の芯も温まるような心地良さに
疲れが一気にとれる感覚がした。
髪一本一本の繊細さを感じて
指に巻き付けてみた
なんだか不思議な感覚で
今日はとことん黄昏てる
赤 「つかれたー」
先程お風呂に入って取れたはずなのに
無意識に口から零れ出てしまう
ため息と一緒に吐いてしまうほど
いつもの癖になってしまっている。
赤 「桃くんーー」
赤 「髪乾かしてーー」
リビングは静まり返る
返事のない声
赤 「あぁ、そっか」
もう、桃くんいないのか
先日交通事故で命を落とした彼
いつの間にか思い出してしまったのか
昔の当たり前が夢にでてきた
自分でドライヤーを持ち
髪を乾かす
ドライヤーってこんなに重かったっけ
リビングの静けさも
名前を呼んでも返事のない空間も
ドライヤーの重みも
全部全部
赤 「慣れないなぁ…」
膝に落ちた雫が
髪から落ちた雫だと誤魔化しきれないほど
自分の目から溢れたのは
ここだけの秘密。
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